2020.03.11
一般

コロナウイルス対策〜消毒用アルコールがない場合の消毒・除菌

新型コロナウイルスの話題が毎日聞かれてきます。

予防する為のマスクやアルコール手指消毒剤が入手出来なくなってきています。

ジムでの感染などを考えますと、接触感染を予防する事にも重点を置く必要があります。

手指が触れる事が多いものとして、

・ドアノブ

・照明等のスイッチ

・テーブルや椅子

・電話機

・水道の蛇口

・パソコンのキーボード及びマウス・コピー機等のボタン

・便器のフタ、洗水レバー

などなど

接触感染する可能性のあるものはとてもたくさんあります。

 

対応としては、次亜塩素酸ナトリウムを使用しましょう。

 

花王さんのサイトにハイターの活用方法も書かれています。

https://www.kao.com/jp/soudan/topics/topics_107.html

尚、下記に注意してお使いください。

 

  1. 皮膚への刺激が強いため、直接触れないよう、必ずビニール等の手袋を使用してください。また手指消毒には使用しないでください。

  2. 消毒液が皮膚や衣服についた場合は、直ちに水で洗い流してください。

  3. 使用するときは、換気を十分に行ってください。

  4. 酸性の強い洗剤と混ぜると有毒ガスが発生しますので注意してください。

  5. 使用後は、必ず水で洗い流すか拭き取ってください。

 

2020.03.03
一般

武漢での透析患者さんはどうなったのか?

武漢大学人民病院の血液透析センターから今回の新型コロナウイルス発生後の状況について報告した論文を入手しました。

まだ査読を受けていないペーパーとして雑誌に掲載される前の論文であると言う事をご了承ください。

 

 

武漢大学人民病院の血液透析センターで透析を受けていた230例の慢性維持血液透析患者の内、37例(16.09%)がCOVID-19に感染ました。
そのうち6名(2.6%)の方が亡くなられたそうです。

ただ、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなられた患者さんはいなく、重症肺炎のためにICUに入院したケースも無かったと報告されています。

死亡の主な原因は心血管および脳血管合併症または高カリウム血症です。

これは、感染の恐れによる透析回数と透析時間の短縮による透析不足が主な原因だったと論文にかかれています。

更に、採血にてCOVID-19に感染した透析患者さんは、他のCOVID-19に感染した患者さん達よりも炎症性サイトカインの血清レベルが著しく低かった事が書かれています。

 

COVID-19による肺炎が重症化すると、血中サイトカイン(IL-1,IL-6,TNF-αなど)の異常上昇が起こり,その作用が全身に及んで播種性血管内凝固症候群(DIC)・多臓器不全まで進んでしまうサイトカインストーム(サイトカイン放出症候群)が起こって命が奪われる事が知られています。

透析患者は免疫能が弱いのでサイトカインレベルが他の患者さん達より低く、重症化しなかったのでは無いかと考察されています。

 

また、透析患者さんがCOVID-19に感染すると、他の集団とは明確に異なるクラスターとなると書かれていました。

透析を受けている方は、定期的に住居や病院の間を移動しなければならず、また大きな空間で集中的に透析治療を受けるなど、感染すると、潜在的なモバイル感染源になると言う事も書かれていました。

このことは我々透析従事者に取っては悩ましい事でもあります。

ただ、透析室スタッフの33名中4名(12.12%)が罹患し隔離治療となったが亡くなった方はいなかったと言うのはホッと出来る事でもあります。

 

2020.03.03
一般

新型コロナウイルスのPCR検査について

新型コロナウイルスのPCR検査の方針のお話です。

新型コロナウイルス感染症対策の基本方針によりますと

37.5度以上の発熱が4日以上(基礎疾患のある方は2日以上)続いたり、呼吸器症状があり入院が必要な肺炎が疑われる場合
症状や感染した人との接触歴から医師が感染の疑いがあると判断した人
で新型コロナウイルスのPCR検査を行う事になっています。

それに対し、上昌広 医療ガバナンス研究所理事長はテレビ番組に出演し2月24日の時点で日本のPCR検査数が913件に対し韓国のPCR検査数が40,304件と大きく違う事に対して

「ここまで異常に少ない検査数は何か特別な裏がある、特別な理由があると思います。」と発言し、

日本政府が何らかのために感染者数を隠蔽しているんじゃないかとまで発言しています。

 

こちらは、東洋経済が発表している新型コロナウイルス国内感染の状況にあるPCR検査数の推移ですが、まだまだ件数自体は少ないですが、ぞうかしてきてはいるようです。

日本におけるPCR検査の方針としては、軽症例はインフルエンザに準じた対応で対症療法と自宅での安静とし、PCR検査は適さないとしていますが、なぜ早期からPCR検査を行わないのでしょうか?

 

理由として、先ず

結果が陽性・陰性のどちらでも、「対処療法」は変わらないと言う事が挙げられます。
さらに、Taka救急医さんのTwitterからですが、
病気の有る人が100人で病気の無い人が100人で診断率99%の検査を受ける場合
検査が陽性で病気がある確率も、検査が陰性で病気が無い確率も99%となりますが、
病気の有る人が100人で病気の無い人が10000人の場合は
検査が陽性で病気のある方の確率は50%と低くなってしまいます。
PCR検査の診断率自体が100%で無かったり、早期の方ではウイルス数が少ないので見落としてしまう場合もあるので、ある程度の疑いが濃い方を検査すべきだということは容易に解るかと思います。
ウイルスが感染しているにもかかわらず、早期に検査を受けて陰性の結果だった方が、自分は陰性だと思い込んで周囲の方に移しまくってしまうケースも出てきます。
更に、ある程度の歯止めが必要な理由として
早い段階でPCR検査が受けられると検査の件数が急激に増加し、検査対応する為に重症者の管理がおろそかになる
多数の検査をすると結果報告までに時間がかかると、重症の方の結果が出るのが遅くなる
軽症でも陽性の患者が多数入院すると本当に入院が必要な患者の入院が滞り、入院が必要な人が入院出来なくなってしまう
と言う事が生じます。

結局自分で自分の首を絞めてしまうと言う事ですね。

これは、2月28日の韓国主要紙の朝刊ヘッドラインですが、
病室を見つけられない患者死亡
入院待つ患者死亡
病室不足が現実に
など、たくさん検査をし過ぎた弊害が出て、救える命が救えなくなってしまっています。
専門家の先生方もことごとく希望者全員のPCR検査については否定的な意見です。
以上、PCR検査について書いてみました。

 

2020.03.01
一般

日本頑張ってますよ。

今週から学校も一斉休校になりました。

日本での新型コロナウイルス感染者数も200名を超えるようになってきました。

 

 

こちらは、現在までの韓国、イタリア、イラン、日本、シンガポールの感染者数です。

韓国、イタリア、イランで急増しているのに対し、日本頑張ってますよ。

一斉休校で子供達どうすればいいんだという悲鳴も聞こえますが、やはり今が頑張り時なんだと思います。

パンデミックとアウトブレイクという言葉がありますが、パンデミックは世界的大流行で、アウトブレイクは特定地域や集団内の爆発的な感染です。

今、一番頑張り処の地域は北海道なんだと思います。

なんとか収束して欲しいです。

 

アウトブレイクが起こるとどうなるかというのは、武漢や韓国大邸からの情報で推測出来るかと思いますが、重症患者が増加すると手厚い医療が提供出来なくなります。
武漢では極端な患者数の増加で医療サイドがパンクして本来は助かる命を助けられなくなったですし、大邸でも病室が確保出来ず、自宅隔離者の方が亡くなられています。更に、新型コロナウイルスでは無い患者さんも収容出来ず救急車搬送中に亡くなられたと言う話も聞こえてきます。

 

現在の日本では高齢の方が数名亡くなられていますが、人工呼吸器を離脱した方の話も情報として伝わってきています。
皆で感染に気を付けて踏み留まっていければと願っています。
2020.02.20
一般

新型コロナウイルス対策について

 

こちらは、琉球新報に載っていた記事で紹介されたイラストです。

沖縄県立中部病院感染症内科の成田雅医師の解説が書かれています。

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200215-00000001-ryu-oki&fbclid=IwAR31BzoKUx1hI0eJQzPf_QW1s-RBvkj9jd80Zdf6jzKxTr8f35gRlJw2RxM

 

実は、当院透析患者さんで高齢の方には肺炎球菌ワクチンを接種するように話していました。

それは以下の理由からです。

インフルエンザは、高齢者や基礎疾患のある方において肺炎を併発しやすく、 2009 年の新型インフルエンザ時には肺炎で亡くなられた方の原因菌の第一位 が肺炎球菌だと知られています。今回の新型コロナウイルスはインフルエンザ に似ているウイルスですので、肺炎球菌による肺炎を併発する恐れがあるからです。

詳しくは、下記リンク先をご覧下さい。

 

https://www.haien-yobou.jp/pneumococcal_infection.xhtml?yclid=YJAD.1582118030.OeEXY7ydcq1Tm5XvRnU91.vnHwuKImkV1MRHvJy58BvMDcLyR8Ij7sU7.A9iamm.JvTy0HXxEDqiLWY-

 

うがいについては、予防としてはヨード液(イソジン)は使わない方がいいという話も聞きました。

風邪の予防では、うがいしない群と比較して水うがいした群では風邪の発症率を下げますが、ヨード液は下げないと言う論文があるそうです。

多分、ヨード液が常在細菌叢を壊してウイルスが侵入しやすくなるのではないかと言われています。

 

それから、喫煙習慣は肺胞の新型コロナウイルスのレセプターを活性化させると言う論文も投稿されています。

喫煙している方で重症化する恐れがあります。
今からでも是非とも禁煙をお願いします。

 

https://www.preprints.org/manuscript/202002.0051/v1?fbclid=IwAR1o7uy5fWimQH08SKNGUgNSFPUkfMNFP_mp5-lwyVoffljJHbWEuJJYb64

 

もう一つ、コロナウイルス対策で補中益気湯と言う漢方薬を飲んでもいいかもしれません。
補中益気湯は、免疫力や消化機能を高める漢方薬として知られ、虚弱体質、病後の体力増強、食欲不振や夏痩せなどに広く使用されています。元気をつけたり、免疫力の低下による易感染状態を改善してくれるお薬です。

補中益気湯はインフルエンザの予防に効果があると言われていますので、新型コロナウイルスの予防でも効果があるかもしれません。

これは憶測でしかありませんが、飲んで害になるものでは有りませんので、飲んでもいいかもしれません。

 

http://tatukikai.jp/wordpress/?p=845&fbclid=IwAR2ToblFPwd1KmsndHCZpBTRZAJ6FB48OAIGp8xj_1O8mEWBvLtrCWwQ2_8

 

つれづれなるままに書いてみました。

また知り得た知識がありましたらお知らせいたします。

 

 

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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