2020.03.14
一般

ビニールゴミ袋でエプロン作成

現在、医療機関でもマスク、アルコールが不足してきていますが、ガウンや使い捨てエプロンの入手も厳しくなってきています。

沖縄県立中部病院の高山義浩先生が

 

(2020 年 3 月 13 日版)をweb上にアップしました。

そこに使い捨てエプロンの代わりにゴミ袋の底に1カ所と側面の2カ所に穴を開けて、レインコートの ように被ることで代用できると言う記載があり、実際にやってみました。
後面はすぐ脱げるように縦に切ってテープで止める様にしました。
通常のエプロンよりガード出来る部分が大きく見栄えは悪いですが、使い勝手は良さそうです。
前面です。
袖はないですが、全体がカバー出来ます。
後面は縦に切ってテープで止める事ですぐに脱げるようにしています。
このぐらいしないといけないくらい現場では物品が不足してきています。
2020.03.11
一般

新型コロナウイルスのPCR検査について〜韓国で何が起こったのか。

ソウル聯合ニュースによれば

韓国の新型コロナ感染者計7134人(3月8日)です。
0~9歳  58人 (0.8%)
10代  360人 (5.0%)
20代 2133人(29.9%)
30代  760人(10.7%)
40代  975人(13.7%)
50代 1349人(18.9%)
60代  878人(12.3%)
70代  409人 (5.7%)
80歳以上212人 (3.0%)
韓国の新型コロナウイルス陽性者は50才未満の方が6割、70才未満の方で9割を超えています。
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200308000700882
亡くなられた方の年齢についてはコリア・レポート編集長の辺真一氏によると
3月4日午前9時現在で32人が死亡しており、70代が最も多く11人。続いて60代(8人)、80代(5人)と50代(5人)の順になっている。30代と40代それに90代はそれぞれ1人。20代と10代は1人もいないとのことです。
10代   0人 (0%)
20代   0人 (0%)
30代   1人(0.03%)
40代   1人(0.03%)
50代   5人(15.6%)
60代   8人(25.0%)
70代  11人(34.3%)
80歳以上 6人(18.7%)
70才代が中心ですね。
本文に記載されていますが、この中で5名の方が病床不足で自宅待機中に亡くなっています
https://news.yahoo.co.jp/byline/pyonjiniru/20200304-00166033/
陽性患者の9割である重症化するリスクが少ない世代を入院隔離してしまえば、自ずと重症である高齢者の治療がおろそかになり、入院出来ずに亡くなると言うケースも出てくるのは当たり前の話です。
韓国で誰でも検査を受けられる体制を取ったことが間違いだったか解るかと思います。
若い方の多くは軽症です。
新型コロナウイルスで助けなければならないのは重症化するリスクが高い高齢者です。
更には、ベットが満床となると、交通事故などで入院が必要な方も入院出来なくなります。
新型コロナウイルスで亡くなられた方にカウントされない死者が多数出ている事も十分考えられます。
希望者全例にPCR検査をすれば韓国の二の舞になる恐れがあるという事は十分知っておいた方がいいですね。
お茶の間に頻回に登場してPCR検査をどんどんするべきだと訴えている上昌広先生は血液内科が専門で感染症が専門ではありません。
白鴎大学の岡田晴恵特任教授も医師ではありません。
感染症を専門とする医師でPCR検査を希望する全ての方にした方が良いと訴えている方がいましたら是非とも教えて欲しいと思います。
2020.03.11
一般

コロナウイルス対策〜消毒用アルコールがない場合の消毒・除菌

新型コロナウイルスの話題が毎日聞かれてきます。

予防する為のマスクやアルコール手指消毒剤が入手出来なくなってきています。

ジムでの感染などを考えますと、接触感染を予防する事にも重点を置く必要があります。

手指が触れる事が多いものとして、

・ドアノブ

・照明等のスイッチ

・テーブルや椅子

・電話機

・水道の蛇口

・パソコンのキーボード及びマウス・コピー機等のボタン

・便器のフタ、洗水レバー

などなど

接触感染する可能性のあるものはとてもたくさんあります。

 

対応としては、次亜塩素酸ナトリウムを使用しましょう。

 

花王さんのサイトにハイターの活用方法も書かれています。

https://www.kao.com/jp/soudan/topics/topics_107.html

尚、下記に注意してお使いください。

 

  1. 皮膚への刺激が強いため、直接触れないよう、必ずビニール等の手袋を使用してください。また手指消毒には使用しないでください。

  2. 消毒液が皮膚や衣服についた場合は、直ちに水で洗い流してください。

  3. 使用するときは、換気を十分に行ってください。

  4. 酸性の強い洗剤と混ぜると有毒ガスが発生しますので注意してください。

  5. 使用後は、必ず水で洗い流すか拭き取ってください。

 

2020.03.03
一般

武漢での透析患者さんはどうなったのか?

武漢大学人民病院の血液透析センターから今回の新型コロナウイルス発生後の状況について報告した論文を入手しました。

まだ査読を受けていないペーパーとして雑誌に掲載される前の論文であると言う事をご了承ください。

 

 

武漢大学人民病院の血液透析センターで透析を受けていた230例の慢性維持血液透析患者の内、37例(16.09%)がCOVID-19に感染ました。
そのうち6名(2.6%)の方が亡くなられたそうです。

ただ、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなられた患者さんはいなく、重症肺炎のためにICUに入院したケースも無かったと報告されています。

死亡の主な原因は心血管および脳血管合併症または高カリウム血症です。

これは、感染の恐れによる透析回数と透析時間の短縮による透析不足が主な原因だったと論文にかかれています。

更に、採血にてCOVID-19に感染した透析患者さんは、他のCOVID-19に感染した患者さん達よりも炎症性サイトカインの血清レベルが著しく低かった事が書かれています。

 

COVID-19による肺炎が重症化すると、血中サイトカイン(IL-1,IL-6,TNF-αなど)の異常上昇が起こり,その作用が全身に及んで播種性血管内凝固症候群(DIC)・多臓器不全まで進んでしまうサイトカインストーム(サイトカイン放出症候群)が起こって命が奪われる事が知られています。

透析患者は免疫能が弱いのでサイトカインレベルが他の患者さん達より低く、重症化しなかったのでは無いかと考察されています。

 

また、透析患者さんがCOVID-19に感染すると、他の集団とは明確に異なるクラスターとなると書かれていました。

透析を受けている方は、定期的に住居や病院の間を移動しなければならず、また大きな空間で集中的に透析治療を受けるなど、感染すると、潜在的なモバイル感染源になると言う事も書かれていました。

このことは我々透析従事者に取っては悩ましい事でもあります。

ただ、透析室スタッフの33名中4名(12.12%)が罹患し隔離治療となったが亡くなった方はいなかったと言うのはホッと出来る事でもあります。

 

2020.03.03
一般

新型コロナウイルスのPCR検査について

新型コロナウイルスのPCR検査の方針のお話です。

新型コロナウイルス感染症対策の基本方針によりますと

37.5度以上の発熱が4日以上(基礎疾患のある方は2日以上)続いたり、呼吸器症状があり入院が必要な肺炎が疑われる場合
症状や感染した人との接触歴から医師が感染の疑いがあると判断した人
で新型コロナウイルスのPCR検査を行う事になっています。

それに対し、上昌広 医療ガバナンス研究所理事長はテレビ番組に出演し2月24日の時点で日本のPCR検査数が913件に対し韓国のPCR検査数が40,304件と大きく違う事に対して

「ここまで異常に少ない検査数は何か特別な裏がある、特別な理由があると思います。」と発言し、

日本政府が何らかのために感染者数を隠蔽しているんじゃないかとまで発言しています。

 

こちらは、東洋経済が発表している新型コロナウイルス国内感染の状況にあるPCR検査数の推移ですが、まだまだ件数自体は少ないですが、ぞうかしてきてはいるようです。

日本におけるPCR検査の方針としては、軽症例はインフルエンザに準じた対応で対症療法と自宅での安静とし、PCR検査は適さないとしていますが、なぜ早期からPCR検査を行わないのでしょうか?

 

理由として、先ず

結果が陽性・陰性のどちらでも、「対処療法」は変わらないと言う事が挙げられます。
さらに、Taka救急医さんのTwitterからですが、
病気の有る人が100人で病気の無い人が100人で診断率99%の検査を受ける場合
検査が陽性で病気がある確率も、検査が陰性で病気が無い確率も99%となりますが、
病気の有る人が100人で病気の無い人が10000人の場合は
検査が陽性で病気のある方の確率は50%と低くなってしまいます。
PCR検査の診断率自体が100%で無かったり、早期の方ではウイルス数が少ないので見落としてしまう場合もあるので、ある程度の疑いが濃い方を検査すべきだということは容易に解るかと思います。
ウイルスが感染しているにもかかわらず、早期に検査を受けて陰性の結果だった方が、自分は陰性だと思い込んで周囲の方に移しまくってしまうケースも出てきます。
更に、ある程度の歯止めが必要な理由として
早い段階でPCR検査が受けられると検査の件数が急激に増加し、検査対応する為に重症者の管理がおろそかになる
多数の検査をすると結果報告までに時間がかかると、重症の方の結果が出るのが遅くなる
軽症でも陽性の患者が多数入院すると本当に入院が必要な患者の入院が滞り、入院が必要な人が入院出来なくなってしまう
と言う事が生じます。

結局自分で自分の首を絞めてしまうと言う事ですね。

これは、2月28日の韓国主要紙の朝刊ヘッドラインですが、
病室を見つけられない患者死亡
入院待つ患者死亡
病室不足が現実に
など、たくさん検査をし過ぎた弊害が出て、救える命が救えなくなってしまっています。
専門家の先生方もことごとく希望者全員のPCR検査については否定的な意見です。
以上、PCR検査について書いてみました。

 

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

カテゴリー

月別アーカイブ

サイト内の記事を検索

よく読まれている記事

リンク