当院の週当たり透析時間の分布

当院で現在透析治療を受けている方の週当たり透析時間の分布です。
現在71名の方が透析治療のために通院しています。
3名の方は5−5−5−4時間の週4回19時間の透析治療を受けています。
5時間の方もたくさんいらっしゃいます。
5時間を受ける様になった方のほとんどが満足されているようです。
4時間半以上の透析時間の方も多く、全体の9割となっています。
現在、4時間透析の方は71名中7名ととなり、開院以来初めて10%を切りました。
透析時間は長ければ予後が良いことは良く知られています。
援腎会すずきクリニックでは、当院で透析を受けている患者さんの生命予後が良好で、合併症が少なく、透析後のだるさを極力無くした透析を目指しています。
慢性血液透析患者におけるレボカルニチンの有用性の検討1
先月、第57回(社)日本透析医学会学術集会に参加してきた事をブログで報告し、後日ブログでも紹介すると記載していましたが、そのままとなってしまい、1ヵ月近く経過してしまいました。
やり出さないと始まらないですね。
発表した演題は、
慢性血液透析患者におけるレボカルニチンの有用性の検討
と言う演題です。
当院では、透析患者のエルカルチン欠乏に対し、積極的にレボカルニチンの投与を行っています。
その効果について今回は発表させていただきました。

研究の背景です。
カルニチンは低分子量のアミノ酸誘導体で、細胞のエネルギー代謝、脂肪酸のミトコンドリアへの輸送、CoAによる代謝反応の制御、赤血球膜の安定化などの生理機能に必須の物質です。
透析患者では、透析治療によってカルニチンが除去されてしまうため、カルニチン欠乏が起こりやすいことが知られています。
カルニチンが心筋や骨格筋のエネルギー代謝、赤血球膜の修復に必要な物質であるため、その欠乏は心臓や骨格筋の機能、貧血の程度に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、透析者カルニチンを補充することで、
心機能の改善
筋痙攣などの筋肉症状の消失
EPO低反応性貧血の改善
などの効果があると言われています。

当院に維持透析で通院中のカルニチンの欠乏が疑われる透析者に対して、L-カルニチンを投与してカルニチン欠乏状態を改善させ、その効果について検討しました。
プロモーションビデオ
『しっかり透析』の布教と職員募集の為にプロモーションビデオを作成する事としました。
いつものちゃんこ屋さん関連の友人にお願いしました。

昨日は、クリニック内で施設の設備や僕が透析室でご挨拶をする部分の撮影を行いました。
ご協力いただいた患者の皆様、ありがとうございました。

本日は、郡山市内のスタジオで、しっかり透析の効果を説明するスライドに音入れをしました。
印象としては、聴力検査室みたいな感じでした。
ナレーションのお姉さんが、テレビのアナウンサーの様な声で普通の会話をするので、ビックリしました。
秋口にはホームページでご覧になれるかと思います。
島原に行ってきました。
7月7日8日と、透析治療に関する勉強会が長崎県島原市で行われ、参加してきました。
7日午後から8日昼までの勉強会でしたので、6日の診療後新幹線で蒲田に泊まり、京急線の始発で移動して、ヒコーキに乗り換え行ってきました。
今回の勉強会でも、震災の事を喋らせていただきました。
震災の話をするのはこれで4回目になります。
回を重ねるたびに、内容が豊富になっていきます。
今回は、原発事故後1年経過しての福島の状況についてもお話させて頂きました。
今後は、これから新たな災害が発生した場合の対策についてお話出来る様にしていきたいです。
日曜日のお昼は、島原名物の具雑煮を食べました。
島原の乱の時、天草四郎が信徒たちと籠城した際、餅を備蓄させ、山や海からいろいろな材料を集めて雑煮を炊いたのが始まりのようです。

勉強会の後に少し時間が出来ましたので、仲間達と雲仙の噴気や温泉の集まっている「地獄」を見学してきました。

もちろん地獄内は立ち入り禁止だそうです。
こんなところ、怖くて入れません。
地獄の周りを30分くらいかけて回りましたが、話ていたことは透析の事ばかりで、ほとんど景色も見ていなかったかもしれません。
なかなか語り合えないことがどんどん話せてあっという間に時間が過ぎました。
島原を15時過ぎに出て、バス、ヒコーキ、新幹線を乗り継いで郡山にたどり着いたのは23時過ぎでした。
でも、勉強会に集まった皆さんが、透析を真剣に考えていて、勉強会で学べた内容も充実していて、疲れを忘れてしまうくらいでした。
同じ目標を持った仲間が集まると言う事はすばらしいと感じました。
「患者さんにいい透析を」
いい言葉だなあ。
- 2012.07.10
- 生活 / くらし
コメントをかきました。
医療ガバナンス学会に
危機管理としての原発問題~原発はすべてを止めれば済む問題か~
と言う投稿がありました。
http://medg.jp/mt/2012/07/vol537.html#more
コメントを書こうと思ったのですが、認証されず、コメントを書き込めないので、ブログに書くことにしました。
コメント
同様のメールが震災直後妻の元にも送られてきました。
覚えていませんが、僕はただのチェーンメールだから大丈夫だと言ったようです。
だから、あの時大丈夫大丈夫と言った山下教授他が許せない県民は多いでしょうね。
これも、どちらが正しかったのかは今でも分からないです。
福島・郡山から逃げ出す人が最低限の人数だったため、寝たきり老人などの震災弱者が取り残される事は無かったのも事実です。
ただ、福島の親で自分の子ども達を被ばくさせてしまったという気持ちがある親はたくさんいるでしょうね。
僕もただただ原発再稼働反対と叫んでいる訳ではない。
でも、今の体制で管理されている原発には絶対反対です。
うそをついて、人をだまし、矛盾ばかりがまかり通る。
多くの国民が納得して安心出来る技術と仕組みを作ってから再稼働すべき何じゃ無いですか。そのための努力もしないで、何の反省も無く再稼働する事は絶対に容認出来ないですよね。
まずは、過ちを犯した人を処分して、利権に関係しない人達が新しい仕組みを作り、その上で再稼働してもいいか議論する。
これは最低限の事だと思いますよ。
それと、周囲が1マイクロシーベルトある場所で子育てしていますがが、「低線量被ばくは怖くない」と言う考えにも反対。
だって、分からないのだから。
それを怖いと思う人が出て行く事を責めてもいけないし、許容する人がいてもいいのでは。
福島市渡利の数値は高く、避難勧奨指定基準を超えている場所が有ったにも関わらず行政は認めませんでした。
チェルノブイリでさえ避難を住民が選択出来る地域があるのです。同程度の汚染地域がなぜ認定されなかったのか、とても疑問に思っています。
だから、低線量被ばくは安心なんて考えはとうてい受け入れられないのです。
現状は、自宅内や学校、通学路などの除染された場所は安心出来ますが、公園などは実際に計りに行けば未だに1マイクロシーベルトくらい有ります。子ども達を外で遊ばせるのは躊躇します。
それでも僕は郡山に住み続けます。
子供たちを県外に行かせる事もしません。
それは、生活している場所の多くが除染されていて、気を付けて生活すれば十分に生活できると言う考えだからです。
多くの方が同じような考えで生活していると思います。
子供は落ちているものを拾うのが好きです。
現在の福島では落ちているものを拾う事はリスクがあります。落ちている枯れ木や葉っぱの放射線量が判らないからです。
子供たちには少し窮屈な生活だと思います。
だから、せめて夏休みに子ども達を学校単位でサマーキャンプに連れて行って遊ばせて欲しいです。
昨年もいろいろ取り組みが有りましたが、一部の子供しか恩恵を受けておらず、しかも今年はそのような企画さえ聞かなくなりました。
福島郡山では多くの親がストレスを感じて生活しています。
子ども達を屋外で元気にのびのび遊ばせたいと願っています。
野田総理が、先日福島にやって来て、『福島の採再生なくして復興なし』と言ったようですが、もう少し我々の事を考えて欲しいものです。
プロフィール

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。


