透析医療の自主機能評価指標
http://www.touseki-ikai.or.jp/index.html
日本透析医会では、自律的に自らの診療内容や医療の質の評価を公開することが必要であると考えています。
そこで、日本透析医会が自主機能評価指標の項目を選定し、賛同する施設が自主的に公開する ことを勧めています。
当院でもこの考えに賛同して、下記評価指標項目を公表する事といたしました。
I.施設の状況 | ※2014年4月 |
1.施設の設備 | |
1施設の種別 | 無床診療所 |
2(有床の場合)病床数 | – |
3ぺーシェントステーション台数(透析ベッド数) | 46 台 |
2.施設の機能 | |
1準夜透析の可否(21時以降終了) | 不可 |
2(可の場合)透析室の終了時間(通常時の最終透析回収時間) | – |
3早朝透析の可否(8時以前開始) | 不可 |
4(可の場合)透析の開始時間 | – |
5長時間透析の開始時間(5時間以上) | 可 |
6オーバーナイト透析の可否(日をまたがる透析で6時間透析以上) | 不可 |
7在宅血液透析の可否 | 不可 |
8オフラインHDFの可否 | 可 |
9オンラインHDFの可否 | 可 |
10CAPDの可否 | 可 |
11シャント手術の可否 | 不可 |
12PTAの可否 | 可 |
13障害者自立支援医療機関かどうか | 自立支援医療機関(腎臓のみ) |
3.医療スタッフの状況 | |
1透析に関わる医師数 | 常勤:1人 非常勤:3人 |
2透析医学会会員の医師数 | 1人 |
3透析専門医の人数 | 1人 |
4透析指導医の人数 | 0人 |
5透析技術認定士の人数 | 5人 |
6透析看護認定看護師の人数 | 0人 |
7透析療法指導看護師の人数 | 0人 |
8血液浄化専門臨床工学技士の人数 | 0人 |
9管理栄養士の有無 | 常勤:1人 非常勤:1人 |
4.組織体制の状況 | |
1医療安全委員会の有無(災害、感染対策を含む) | 有り |
2事故報告体制の有無 | 有り |
II.患者の状況 | ※2014年4月 |
1外来HDの患者数 | 87 人 |
2外来PDの患者数 | 1人 |
III.治療指標(外来HD患者対象) | ※2014年3月-4月 |
1腎性貧血管理(Hb 10.0/dl以上) | 84.5% |
2P管理(P 6.0mg/dl以下) | 81.9% |
3PTH管理(whole PTH150pg/ml以下) | 84.3% |
4透析時間(4時間以上) | 100.0% |
5透析時間(5時間以上) | 69.9% |
6透析量(Kt/v 1.2以上) | 100.0% |
緊急離脱訓練
火曜日に緊急離脱訓練を行いました。
まずは、透析室長が参加スタッフに訓練での役割を指示
院長が訓練開始を宣言(院長の役割はこれだけ)
患者さんに協力して頂き訓練を行いました。
数名の患者さんの透析ラインを切断して逃げる訓練を行いました。
また、スタッフの一部も患者さん役となり訓練に参加しました。
我々の認識では東日本大震災レベルの災害では、当院2階の透析室では回収はもちろん、全員の抜針も難しく、今後再度発生した場合には緊急切断を行うしか無いと考えています。
今回の訓練は、回収及び抜針が出来ない状況を想定した緊急離脱切断訓練でした。
1年くらい訓練をやっていなかったことと、初めてのスタッフが行ったので、切断部位が鉗子に近すぎたり、患者さん側のラインに十分な余裕が無かったりしていました。院長からは、切断部位までのラインを更に長く取り、患者さん側の鉗子は2カ所でかけるようになどの指示をしました。
出来れば回収して避難が一番だと思います。
震災1ヵ月後の最大余震時には何とか回収して避難する事が出来ました。
本震の時は、回収セットがサイドテーブルから落ちてしまい、一部の方にしか抜針ができませんでした。
鉗子自体も床に落ちて散らばってしまった状況で、まずは鉗子を拾い集めることから離脱が始まりました。
電気が切れ、壁紙が裂け、天井のエアコンの蓋が落下し、冷蔵庫や本棚が転倒した状況でした。
カーテンは閉め切っており薄暗く、壁紙が裂けたためホコリが舞っており、スタッフも患者さんも建物が倒壊する危険を感じていましした。
次回も同じ揺れがきたら切断による緊急離脱しか考えられないとその当時を経験したスタッフと僕は断言します。
パニックになったのですねと言われますが、いかに早く安全な場所に避難するためにどうするか、それだけを考えての行動でした。
その為に最も早い手段が切断による離脱だと考えております。
現在、緊急離脱で切断はやってはいけないとう考えが主流となっていますが、我々はRO装置が根元からちぎれると言う状況を経験してこのような考えに至っています。
皆で記念撮影
ねふろんの取材で撮影してもらった皆の写真です。
良い感じで撮れています。
みんな、しっかり透析の仲間です。
よろしくお願いいたします。
- 2014.04.14
- 生活 / くらし
ザイルクライマー
日曜日にお花見をかねて子供たちを連れて開成山公園に行ってきました。
開成山公園には、大きな子供たちが遊ぶ遊び場と、小さい子が遊ぶ遊び場の2カ所があり、大きい子達が遊ぶ遊び場は放射線量が比較的低いことは知っていました。
久しぶりに大きい子供たちが遊ぶ遊び場に行ったところ、遊び場はたくさんの子供たちが遊んでいました。
線量も0.2マイクロシーベルト毎時くらいで問題なく、安心して遊ばせることができそうです。
遊び場には新しい遊具がありました。
ザイルロープで組んだジャングルジムで「ザイルクライマー」と言うそうです。
たくさんの子供たちが登っています。
頂上はとても高そうです。
随分高いなあと思いながら眺めていました。
その後は、開成山大神宮に出ている屋台を物色して帰途につきました。
来週末はもっとじっくり桜を眺めに行こうかと思います。
透析条件別のリン除去量
最近ブログ更新をサボっていたので、久しぶりにちょっとお勉強です。
昨年のHDF研究会で血流250ml/min6時間と血流400ml/min5時間の比較を発表しました。
その中でリン除去量についての比較も行いました。
その時のデータを引っ張り出してきて、リンのみの除去量をグラフにしてみました。
リン除去量が最も多かったのは、血流400ml/min5時間透析の1400mgでした。
一般的な4時間透析血流200ml/minでのリン除去量は平均800mg程度と言われています。
蛋白1gは約13mgのリンを含んでいます。
50kgの人で1.2g/kgの蛋白摂取量 は、1日 60gとなり、一週間で420gとなります。
週辺りの食事に入っているリンの含有量は420×13=5460mgです。
一般的な透析で除去出来るリンは800mgだとすると、1週間で2400mgとなります。
5460mgー2400mg=3060mgのリンが体内に蓄積しますが、これではリン吸着薬を飲んでもリンの数値は下がらないでしょう。
この状況でもリンの値が高く無い方達は、必要な蛋白量を摂取していないと言うことになります。
決して管理がいいと言う事ではありません。
食べられていないと言う事です。
5時間血流400ml/minでのリン除去量は一週間で1400mg×3=4200mgとなります。
つまり、5460mgー4200mg=1060mgのリンが体内に蓄積されます。
これなら、リン吸着薬を飲むことで十分に対応できると考えています。
4時間透析でデータが良いのは、管理がいいのでは無く本来は食べた方がいい食事量が取れていないこと
5時間高血流でもしっかり食べればリン吸着薬を飲む必要が有ることを再度まとめとして書かせて頂きます。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。