- 2018.11.14
- 一般
認知症で入院中に転倒し後遺症 病院に2770万円の賠償命令
http://news.livedoor.com/article/detail/15458686/
先日あった病院でスタッフが目をそらしている間に転んだ認知症の方が後遺症を残して裁判となり、2770万円の賠償が命じられたと言うニュースがありました。
傍聴した方の傍聴記が有りましたのでリンクしておきます。
これを見て私は大変困った判決が出たなあと思いました。
転倒して後遺症を残した患者様とご家族様にはお見舞い申し上げますが、要介護度5で認知症の長谷川スケールが0点の患者さんです。
長谷川スケールは30点中19点以下が認知症疑い、0-4点は高度認知症になります。
要介護度5は以下の状態です。
・身だしなみや居室の掃除などの身のまわりの世話ができない。
・立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作ができない。
・歩行や両足での立位保持などの移動の動作ができない。
・排泄や食事ができない。
・多くの不安行動や全般的な理解の低下がみられることがある。
この裁判では、後遺障害慰謝料を約2000万円としています。
そして裁判所の判断は、「元々重度認知症ではあったが、上肢機能に異常はなく4月から歩行能力も改善しており,認知症と四肢麻痺は同系列の障害ではなく、新規障害と判断するので損害は2000万円を下らない」との旨の判断でした。
つまり要介護度5で高度認知症の方でも、部位が違うので普通の元気な方と同等の後遺障害慰謝料だと認めたと言う事です。
これを聞いて、10年前に有った裁判を思いだしました。
10年近く前の話ですが、それまでは帝王切開後の自然分娩は一般に行われていました。
しかし、ある大学病院で帝王切開後の自然分娩で出産されたお子さんに重度の障害が発生し、裁判で大学病院が負けてしまいました。裁判の内容を聞きましたが、どう見てもそれ以上の対応は困難と言うレベルで対応したが不幸な結果になったと言うものでした。
それ以来、日本中で帝王切開後の自然分娩を行う病院が無くなりました。それは全国の帝王切開を受けている妊婦さん達に取って不利益です。
今回もこの件から高度認知症の方は受け入れないと言う病院が増えてしまったら認知症の方を抱えるご家族はどうすれば良いのでしょうか?
ため息が出る話です。
- 2018.11.11
- 一般
日本透析医会研修セミナーに参加してきました。
本日、仙台市の江陽グランドで開催された日本透析医会研修セミナーである「透析医療におけるCurrent Topics 2018」に参加してきました。
毎年、5月に東京で開催され、11月頃地方開催となります。
今年は仙台開催ということで、援腎会2施設で私を含め9名で参加してきました。
定員300名に対し一施設9名参加はかなり多い方かなと思います。
プログラムは、朝9時から午後4時まで全く休憩なく行われます。
今年はランチョンセミナーもありましたが、その前後でも休憩時間は有りませんでした。
内容は多岐にわたり、まさにその道のスペシャリストが講演してくれると言う素晴らしいセミナーでした。
腹膜透析とオンラインHDFのセッションで質問させて頂きました。
最近の腹膜透析での腹膜機能、EPS、そしてHDへの移行時期に関して勉強になりました。
中山先生には福島県立医大時代はたくさんのご指導を頂き、大変お世話になりました。
お元気そうでした。
ますますのご活躍をお祈りいたします。
川西先生にはオンラインHDFの最先端及びヨーロッパと日本のオンラインHDFに対する考え方の違いなど教えて頂きました。
いつものキレキレな話で大変勉強になりました。
太田先生の医療保険制度の話は初っぱなから面白かったです。
そしてポリファーマシー、サルコペニア・フレイル、B型C型肝炎と盛りだくさんで、とても勉強になりました。
日曜日に1日かけて缶詰状態でお勉強するのはそれなりにしんどいですが、たくさんの知識を吸収できて実りのあるセミナーでした。
もちろん、帰りの新幹線でも講演をヒントとした会話で話が弾みました。
明日からまた頑張りたいと思います。
- 2018.10.18
- 一般
メディカルクリエーションふくしま2018
今日は午後からメディカルクリエーションふくしま2018に行ってきました。
医療機器メーカーの展示場みたいな企画です。
全国から医療機器の製品メーカーや関連部品を製造する企業が展示を行い、セミナーも開催されています。
たまたま電解水透析のセミナーをやっていました。
私も日本臨床工学技士会のブースを表敬訪問させて頂きました。
県内外の知人CEさんにご挨拶してきました。
メディカルクリエーションふくしま2018は明日も開催されています。
- 2018.10.17
- 一般
風疹が流行してきているようです。
こちらは国立感染症研究所が発表した10月10日現在の週別風疹の報告数です。
30週から増えているので8月から急激に増加していますね。
40週までで1000例越えているようです。
関東中心ですが、福島県でも3名の患者さんが発生しています。
流行の中心は男性が多いようです。
図表はこちらをご覧ください。
https://www.niid.go.jp/niid//images/idsc/disease/rubella/2018pdf/rube18-40.pdf
風疹はインフルエンザの3〜5倍の感染力があると言われて、1人の患者さんから5~7人にうつす感染力あがあるそうです。
風疹の場合、成人で発症した場合は小児より重症化する場合があり、妊婦さんが感染すると赤ちゃんが先天性風しん症候群となる事もあるので注意が必要です。
厚生労働省の 風疹について と言うページのリンクを貼っておきます。
詳しくはかかりつけの先生にお聞きになってみてください。
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/
- 2018.10.15
- 一般
血流量のグラフが間違っていました。
前回上腕動脈血流量(FVm)と設定血流量(QB)の関係をグラフにしましたが、グラフが間違っていました。
FVmの数値がFVmにQBを上乗せしたデータになっていました。
修正いたします。
尚、左側のQBがFVmと同等の値となり400ml/min未満となっている方に関してはエコー検査後にPTAを行っております。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。