2009.11.16
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患者さんが怒っています。

今日から全国的に新型インフルエンザワクチンの最優先接種対象者に対するワクチン接種が始まりました。
早いところでは、1週間前の11月9日から接種が始まっているようです。

援腎会すずきクリニックではと言うと、最優先接種対象者である透析患者さんの人数に見合う本数が分配されていませんので、全ての皆さんに接種できない状態です。

そのため、接種は追加のワクチンが入手可能となる次週に延期しました。
こちらの方は接種していて、別の方は次週というのは問題あると判断したからです。

今日は、患者さんから接種が始まらないのはどういう事なんだというお叱りの言葉をいただきました。
患者さんには、僕も怒っているので、ワクチンを十分に分けてくれない行政に怒ってくださいとお話しさせていただきました。

でも、全国ニュースでは、
『予約が少ない小規模診療所などでは使用期限内にさばききれないため。余ったワクチンについて「捨てるのはもったいない」と優先対象以外の人にも独自判断で接種するなど”苦肉の策”に出る医師も』
なんて言う話もあるようです。

ますます怒っちゃいます。
来週、なるべく早く追加のワクチンを分けてもらって、待ち望んでいる皆さんに接種したいと考えております。

2009.11.13
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基礎疾患をもつ人(その他)

11月16日から基礎疾患のある人の中で最優先者と妊婦の方の新型インフルエンザワクチン接種が始まります。

当院にかかっている患者さんでは、腎臓病の方が多いですので、最優先の方は、
①人工透析を受けている方
②透析導入間近の方(慢性腎臓病ステージ5)
③ 腎移植後患者
④ 腎臓疾患で副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬の投与を受けている方⑤ 腎機能が30%未満まで落ちている方(慢性腎臓病ステージ4)
となっております。

新型インフルエンザワクチン接種の手引きには、事細かく最優先者について書いてあります。

その後12月1日より〝基礎疾患のある人(その他)〟という方々の摂取が始まります。
ところで、〝基礎疾患のある人(その他)〟はどのような方々なのでしょうか。

お知らせや手引きを見ると、
基礎疾患を持っている人(優先接種の対象となるかどうかは、かかりつけ医の判断によります)
と書いてあります。

あまりにも漠然としていてよく分からないので、保健所に聞いてみたのですが、明確な答えが返ってきませんでした。
心臓病でも、高血圧だけではダメとか、心房細動のみではダメだと言う話を聞いたことが有るのですが、腎臓病ではどうなんだろうと考えてしまいます。

腎機能が60%未満の方(慢性腎臓病ステージ3)は、該当しそうですが、腎障害が軽度の方 (慢性腎臓病ステージ2)や蛋白尿のみの方(慢性腎臓病ステージ1)はどうなんでしょうか。

12月1日から始まるというのに、かかりつけ医の判断と言われても困ります。
きちんとした指標を出してほしいです。

2009.11.10
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新型インフルエンザへの対応

先日、新型インフルエンザ対応機関に登録しなかったことについてコメントを書きましたが、やはり新型インフルエンザワクチンが接種出来ない施設と勘違いしている患者さんがいらっしゃいます。

それと、優先接種対象とする基礎疾患のうち、特に優先する最優先対象者の接種が11月16日より開始となります。
しかし、クリニックに割り当てられたワクチンは当院で透析をおこなっている患者さんの人数より少なく、開始の16日に全ての患者さんに接種することが出来ません。

優先対象者がいるかどうかの調査がおこなわれた時に、当院にいる人工透析をおこなっている患者さんの人数を提出してはいるのですが、実際に割り振られたのは、必要な人数には全然たりないのです。

やはり、行政もなかなか十分な対応が出来ないようです。

素朴な疑問ですが、毎年のインフルエンザワクチンは、その年に流行りそうな株を元に作られると言います。
それならば、季節性の株に新型の株を混ぜて培養できたら、同時に出来てしかも足りないという心配も無かったのではないかと思います。

もしかしたら、もっと早く鳥インフルエンザだけでなく豚インフルエンザも研究していたら、可能だったのではなんて考えてしまいます。

分野的によく分からない分野であり、専門でも何でも無いですので、聞き流して下さいね。
もっとしっかりした理由が有るのかもしれませんので。

 

2009.11.06
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目指す透析2

現在、前回書きました目指す透析を達成している方は、現実的にはそれほど多くはいらっしゃいません。
現在5時間透析をおこなっているのは30名中5名ですので、その方たちは〝目指している透析〟となっています。

時間延長が出来ていない一番の理由は僕の力不足になりますが、時間を延ばすことが辛いと訴える方が多いことです。
どうしても4時間より長くはやりたくないと頑張る方がいらっしゃいます。

それでもお話をして、納得していただける方は4時間半の透析としています。そうすると、かなり調子が良くなる方が多いです。
現在、当院では、30名中14名の方が4時間半の透析をおこなっており、その他にも週の初めは5時間とか4時間半の方もいらっしゃいます。

僕が実感しているのは、4時間透析と4時間半透析を比べると、調子の良さが全く違う気がするのです。
皆さん、血圧も落ち着き、とても体調良く過ごされています。

現在4時間透析で調子が悪い方は、5分でも10分でも時間延長をおこなうことをお勧めいたします。

2009.11.05
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めざす透析1

以前より、どの様な透析を提供したいかについては、何回も書いています。

5時間透析で、
オンライン前希釈(当院では時間当たり12リットル)HDF
血流300ml/min
です。

でも、もっと凄いところは全国にたくさんあって、当院のホームページやブログでリンクしている松江腎クリニックでは、通院している全ての患者さんの1週間の平均透析時間が15時間を超えているそうです。

しかも、透析自体も高透析量の透析で、前希釈オンラインHDFで血流増加にも積極的で、400ml/ml以上の血流量を取っている方もいるような施設です。(当院では現在の所、最大360ml/mlです。)

1週間の平均透析時間が15時間と言うと、5時間以上の透析を週3回行っているか、週4回の透析を行っているかになります。

当院でも週4回の透析を行っていた方がいましたが、現在は5時間オンライン血流300でコントロール出来ており、今のところいらっしゃいません。
でも、希望される方がいましたら大歓迎です。

時間延長や回数増加は、最初の3ヵ月ぐらいは辛いかもしれませんが、それを過ぎれば身体はとても楽になると考えています。

時々、時間を延ばしたり、回数を増やしたりしたら、クリニックの持ち出しになるから止めた方が良いという意見を聞くことが有ります。

短期的にはそうかもしれません。
しかし、長期的に見ると、患者さんが元気になりますから、包括化されたエリスロポエチンの量も減りますし、具合が悪い方が減るので、スタッフの手間が減って人件費も少なくなります。

さらに、当院のような紹介をしていただかないと患者さんが増えていかない施設では、具合が悪くなり、入院してしまうとそれだけで収入が減ってしまいます。
患者さんが調子が良く、入院しないように対策を取ることがとても重要なのです。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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