2011.06.26
研究
生活 / くらし

飲み物や食品の暫定基準値

みんなの党の柿沢未途議員が内部被曝について国会で質問したとツイッターで発信していました。

福島第一原発から北西方向の広範囲でチェルノブイリを上回るようなセシウムの土壌汚染が観測されている。セシウムを吸収した農作物や畜産品を通じた内部被曝をどう避けるかが重要な課題。

しかるに日本の暫定規制値は、飲料水や牛乳等の飲み物は200Bq、野菜等の食べ物は500Bq、それだけ。しかも規制値があまりにも高すぎる。早急に見直しが必要だ。大塚副大臣「今の基準はICRP等の科学的知見に基づき決定し、所管の諮問機関が現状ではやむを得ないものとして是認したもの。」

と有りました。
高すぎるとあったので、調べてみました。

セシウムの基準値は、IAEAや消費者の健康の保護、食品の公正な貿易の確保等を目的として、1963年にFAO及びWHOにより設置された国際的な政府間機関であるコーデックス委員会の規制値より低いです。

WHOやEUの規制値よりも低いようです。
1986年11月に決まった輸入食品中の放射能濃度の暫定限度は、134Csおよび137Csの濃度として370Bq/kg以下ですので、野菜、穀物の500Bq/kg以下はそれほど変わらない様です。

しかし、柿沢未途議員が規制値があまりにも高すぎると言っていて、大塚副大臣もやむを得ないものと言っているので、やはり高すぎるのでしょうか。

幼児を持つ親としては、出来るだけ安全域にあるようにしてもらいたいと考えています。
そろそろ落ち着いてきているので、高すぎる数値はやめて欲しいです。

 

2011.06.21
生活 / くらし

今、空間の放射線量は

レントゲン撮影を行っている医師や看護師は、放射線従事者として一ヶ月間の外部被爆線量を測定しています。
当院でももちろん行っておりますが、今回業者さんにお願いし、5月一ヶ月間の放射線量をいくつかの場所で測定しました。

クリニック外壁、マンション室内2階と8階です。

最近結果が届きましたので、ここに示します。

1ヶ月の積算量は
クリニック外壁は0.64mSV
マンション室内2階 0.17mSV
マンション室内8階 0.15mSV

0.17mSVは、換算すると0.2μSV/時です。

郡山でも我が家の周辺はかなり数値が高いのですが、マンション室内ですと0.2μSV/時くらいでしたので、妥当なところみたいです。

今回、昨年秋から冬にかけてのコントロールの結果も知る事が出来ました。
コントロールは、自然にある放射線量を記録しています。

9月  0.16mSV
10月 0.16mSV
11月 0.12mSV
12月 0.16mSV
1月  0.12mSV
でした。

http://eneco.jaero.or.jp/important/radiation/radiation04.html

 

このページによると、福島の自然放射線量は1.04ミリシーベルトとなっており、10月から1月までの合計×3=1.68ミリシーベルトとなり、福島県の数値より高くなりますが、地域によってはこのくらいの数値になる事を考えれば、コントロールも妥当だと考えます。

つまり、原発事故前の放射線量とあまり変わらなくなったと考えていいようです。
コンクリートの上で生活していれば、現在の空間の放射線量はほぼ無視していいかもしれません。

そのため、現在最も心配すべきことは、現在福島で栽培されている米や野菜からの内部被爆であると考えます。
作物が出回ってしまえば分かりません。

さらには、現在子供たちには公園で遊ぶことをやめさせていますが、この様な環境が続くことは望ましくないので、学校だけでなく公園でも表土を削るなどの対応をして欲しいです。

これは、現地の親の願いです。

2011.06.21
仕事 / 職場
生活 / くらし

南相馬の入院規制緩和

震災以来、南相馬の避難準備区域では、入院が制限されていました。 通院透析も駄目です。
以前は、原発から32kmの鹿島厚生病院も見なし30kmとして入院が制限されており、このことは以前のブログでも書いています。

http://blog.m3.com/ennjinnkai/20110515/1

 

その後、みなし30kmは撤回されましたが、南相馬に有る病院の入院規制は最近まで続いていました。

最近では、南相馬が我々が住む福島や郡山より数値が低い事が分かってきて、自宅に戻る人が多くなりました。
しかし、病院の入院規制の為に急患は 、救急車でも2時間かかる仙台や福島に運ばれていました。
本来なら助かる命が救われなかったのではないかと思います。

やっと、南相馬にある4つの病院で、10床から205床に入院ベット数が増えるようです。
とてもよかったと思います。

なんでこのことを記事にしているかと言いますと、この事実も大切ですが、福島以外の多くの方に、我々が普通ならあり得ないような事で苦しんでいると言う事を知って欲しいからです。

放射線の事もそうです。
多くの方に、福島で何が起こっているかを知って欲しいと思います。

2011.06.21
開業 / 病院経営
仕事 / 職場

クリニックの水槽を海水にしました。

ちょっと報告が遅れましたが最近、暗い話題が多いのですが、少しでもクリニックの雰囲気が良くなるように、受付脇の水槽を海水にしました。

良いでしょう。

ニモもいますよ。

和みます。

 

2011.06.19
診療
研究

透析総会に参加してきました。

6月17日(金)、18日(土)、19日(日)の3日間、第56回日本透析医学会学術集会・総会に参加してきました。

今回は、院長と臨床工学士萩原が発表をしてきました。
後日、内容を記事として載せる予定です。

今回、一番注目されたのは緊急合同企画です。

土曜日の午前中におこなわれた、
「東日本大震災と透析医療:被災地からの報告」

司会: 田熊淑男(仙台社会保険病院)
     渡辺 毅(福島県立医科大学)

演者1 木村朋由(仙台社会保険病院腎疾患臨床研究センター)
演者2 大森 聡(岩手医科大学)
演者3 川口 洋(いわき泌尿器科)
演者4 荻原雅彦(雅香会おぎはら泌尿器と目のクリニック)
追加発言 渡辺 毅(福島県立医科大学)

そして、日曜日の午前中にあった、
「東日本大震災と透析医療:支援地からの報告」

司会: 内藤秀宗(内藤医学研究所)
     山川智之(仁真会白鷺病院)

演者1 風間順一郎(新潟大学)
演者2 秋葉 隆(東京都区部災害時透析医療ネットワーク代表世話人/東京女子医科大学)
演者3 伊東 稔(清永会矢吹病院)
演者4 戸澤修平(クリニック198札幌)
でした。

土曜日のセッションは、自分の演題と重なってしまい、途中からの入室となりましたが、どの先生も実際に震災時の状況をとても詳しく、しかも力強く講演されました。

パシフィコ横浜の国立大ホールは、1階の座席数が3,260席あるのですが、満席で座れない方がみな階段や廊下に座り込んで聞いていました。
僕は、これまでの3ヵ月の思いがこみ上げてきて、半べそかいて聞いていました。

日曜日のセッションは、支援地の先生方のお話を聞くことが出来て、我々の為に大変な努力をされたのだと改めて実感いたしました。

今回の講演を聞いての感想ですが、大変な震災が起こり、そこに透析を必要とする患者さんがいて、地元の医療者と支援をさしのべて下さった方々が何とか透析を受けられる様に努力し、透析を受ける事が出来なかった人が1人もいなかったということは、とても素晴らしい事だったと思います。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

カテゴリー

月別アーカイブ

サイト内の記事を検索

よく読まれている記事

リンク