2013.03.05
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久しぶりに線量計を持って

先日、久しぶりに線量計を持って出かけました。
我が家から借りている駐車場まで歩いている間を計りました。

昨年は1マイクロシーベルトは越えていましたので、少し下がっています。
ただ、いたるところにホットスポットがあるでしょうから、手放しに子供達を遊ばせるのはどうかと言う感じですね。

 

今月、次男が幼稚園を卒業します。
2年前の3月に起こった震災と原発事故直後に次男は郡山で一番放射線量が高かった幼稚園に入園しました。
入園する直前にその数値を聞いて少し躊躇しましたが、こじんまりとしたいい幼稚園で、自宅からも近かったのでそのまま入園しました。

建物の中は数値が低く、2年間放射線の心配をせずに通わせる事が出来ました。
でも、園庭の放射線量が高かったので、卒業まで一度も園庭で遊ぶ事が出来ませんでした。

たまたまですが、中国からの大気汚染で熊本の幼稚園では本日屋外で遊ぶ事を自粛したと言うニュースを見ましたが、入園から卒業までずっとですから。

先生方は、毎日毎日拭き掃除の連続
放射線物質はチリやホコリと一緒になっていますので、とにかく毎日
とにかく線量を落とすための努力は大変なものでした。
カトリック系の幼稚園でしたので、全国からの応援もたくさん頂きました。
ありがとうございました。
児童が減った分、広い屋内空間で思いっきり子供達は走り回っていた事を付け加えておきます。
親としてはいい幼稚園に通えたと思っています。

現在では除染も行い、園庭でも0.2マイクロシーベルトくらいまでさがっいるようです。
今年は園庭にウレタンゴムシートをしいて遊べるようになるようです。

クリニックの裏の公園です。
公園の真ん中は0.3マイクロシーベルトだそうですが、この場所は0.7マイクロシーベルトでした。

こういう場所の測定は、この値を見てそこに住む人たちが公園で遊んでいいか判断する為にあると思います。
だから、本来は一番高い数値がどのくらいだったかを明記すべきなんじゃないかと思います。

もうすぐ、震災と原発事故から2年経ちます。
県外の方とお話すると、もう東日本大震災と原発事故は過去の話の様です。
政府は原発再稼働の方針になっています。

当院の前に仮設住宅があって、浜通りのたくさんの方達が避難してきていることは変わっていません。
郡山も放射線の数値が高い場所がまだたくさん有ります。

医療者の流出も続いていて、救急医療は医療崩壊の危機です。

来週、3月11日を迎えるにあたり、福島の現状を忘れないで欲しいと思い書きました。

2013.03.04
診療
研究
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ふくしま医聞録

本日の福島民報 ふくしま医聞録 に、福島医大泌尿器科の先輩医師である梅田弘幸先生の記事が載っていました。

尿失禁についての記事です。

梅田先生は、南相馬市で泌尿器科クリニックを開業しています。
震災後の原発事故の影響で、南相馬市の医療は大変な状況にあります。

現在は、梅田先生が南相馬の泌尿器科医療を支えている状況にあります。
尊敬出来る先輩ですので、是非ご覧になってください。

2013.02.27
診療
研究
仕事 / 職場

救急時対応シミュレーション

泌尿器科では造影剤を使った検査を行います。
透析の患者さんでもシャントの造影検査を行います。

造影剤には、じんま疹などのアレルギー反応があり、場合によってはショックを起こし、命に関わる事があります。
当院では、事前に十分な問診を取って、リスクの有る方には造影剤検査以外の検査で代用するようにしています。

ただ、それでも造影剤の副作用が起こる可能性はあります。
そのために、きちんとした緊急時の対策を取っておく必要があります。
当院でも、造影剤副作用発生時のマニュアルは作成しています。

ただ、地震ではないですが、副作用が起こったときのシミュレーションをしておかないと実際に起こった場合に対処できないのではと考えています。

今回、星総合病院のどこでもメディカルセンターにお願いし、当院の救急体制について実際にシミュレーションを行って、その評価をして頂き、改善すべき点について指導して頂きました。

実際に、スタッフの1人に患者役となってもらい、シミュレーションを行いました。
シミュレーションは2回行いました。
1回目で気づいた反省点と改善すべき点を元に2回目のシミュレーションを行いました。

以前もこのようなシミュレーションは院内で行ってきていたのですが、実際に救急で活躍している方からアドバイスをいただけ非常に為になりました。

地震もそうですが、造影剤の副作用も起こって欲しくありません。
ただ、起こってしまったときの対応はしっかり行っておかなければなりません。
今回、十分なシミュレーションを行うことが出来て、スタッフ一同とても良かったと感じております。

2013.02.26
開業 / 病院経営
仕事 / 職場

増築工事 3

今日の増築現場です。

朝、クリニック到着時の撮影です。
昨日までに足場が組まれていました。
クレーン車が来ていて、鉄骨建方(鉄骨を組み立てる作業)が始まるところです。

お昼休みに院長室から撮影

どんどん鉄骨が建てられていきます。
鉄骨建方は約一週間続くようです。
楽しみです。

2013.02.25
診療
研究

しっかり透析の効果

当院では、透析液清浄化を前提に

5時間透析や週4回透析
血流量300ml/分以上
オンラインHDF

のしっかり透析を提供しています。

今回、しっかり透析の効果を実感出来るケースがありましたのでご紹介いたします。

透析の効率を判断するためには、1回の透析で尿素窒素(BUN)がどのくらい除去されたかの除去率や、週3回の血液透析でどのくらいの老廃物が除去出来たかを示す治療の目安となるkt/vが用いられます。

当院通院中の患者さんですが、当院では5時間透析で、血流400ml/minのオンラインHDFを行っています。

その方の透析条件は、
透析時間 5時間
血流   400ml/min
ダイアライザー Ⅳ型1.7㎡
オンラインHDF 補液200ml/min
です。

この方が、とある事情で別の施設で透析を受けました。
診療情報提供書を頂きましたが、そこに透析前後のデータも記載されており、除去率やkt/vを測ることが出来ました。

その施設はベットの都合上4時間透析でした。
また、血流は全国的に一般的な血流量である、200ml/minでした。
ダイアライザー Ⅳ型1.3㎡の通常透析でした。

それぞれのkt/vとBUN除去率は

     kt/v   BUN
自院   2.23   84%
入院先  1.35   68% 

と言う結果でした。
一般的にkt/vは1.2をクリアするようにと言われています。
ただ、少なくても1.6までは数値が大きくなるにつれて生命予後も良くなるとされています。
当院では、kt/vが2.23ですので、一般的な血流200の4時間透析がkt/v1.35であったことに比べて老廃物の除去は十分されていることがわかります。

透析膜の膜面積も大きなものを使っていると言うこともありますが、それも含め当院のしっかり透析と考えて頂けたらと思います。

以前からオンラインHDFは小分子の抜けが悪いと言われていました。
でも、しっかり透析を行うことで、尿素窒素という小分子も十分に除去出来ると言う事が示せたと思います。

これからも当院の透析は、しっかり透析を継続していきます。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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