2018.09.03
一般

慢性腎臓病の低タンパク食について

現在は慢性腎臓病の治療についてインターネットでいろいろ調べる事が出来ます。

検索するとまず出てくるのが低タンパク食です。

蛋白制限をする事で腎機能の悪化を防ぐと言う話です。

タンパク質が腎臓の糸球体に詰まり腎臓が悪くなるので蛋白を制限する食事が優れていると言う話です。

 

でも最近の研究では強く推奨されなくなっています。

今年5月に発刊された

エビデンスに基づく CKD 診療ガイドライン 2018でも

画一的な低タンパク食の指導は不適切と書いて有ります。

特に高齢者では、過度なたんぱく質摂取制限は生命予後を悪化させる可能性が有るとも書かれています。

 

私もこれまで何回か参加して演題発表もしている『腎臓病と栄養・代謝・食事フォーラム』でも5年前のプログラムでは低タンパク食の発表がたくさん有りましたが、最近はめっきり減ってきています。

 

こちらが2013年のプログラムです。

http://www.nmdkd-forum.org/2013/02-program-01.html

 

そして今年のプログラム

http://www.nmdkd-forum.org/2018/02-program-01.html

 

この様に低タンパク食は指導経験が豊富な医師や管理栄養士の指導の下にきちんと自己管理が出来る方でないと効果が発揮出来ない治療法だと分かってきています。

安易にネットに書いて有る方法を信じるのではなく、専門家の意見をしっかり聞いて自己管理をする事をお勧めいたします。

腎臓が悪いという事でご飯を減らしていると言う方がいらっしゃったので書いてみました。

2018.08.30
一般

お疲れ様でした。

本日、6年半勤務してくれた運転手さんが退職となりました。

高齢のために引退となります。

雨の日も風の日も雪の日も朝早くから送迎車を運転してくれました。

患者さん達からも人気のある運転手さんで残念ですがやむ得ません。

長い間大変お世話になり、ありがとうございました。

最後に皆で記念撮影しました。

 

2018.08.28
一般

Web講演会

本日、15時からWeb講演会があり、当院個室透析センター2階の多目的ホールで開催いたしました。

演者の先生は、何時も学会で懇意にして頂いている腎愛会だてクリニック栄養科課長の大里敏江先生でした。

演題名は

『食べている人は元気です!を実行するためのリン管理』

と言うことで勉強させて頂きました。

 

 

火曜日の透析勤務は15時までなのですが、たくさんの透析室スタッフが残り聞いてくれました。

 

 

今後も知り得た知識を患者さんへバック出来るように勉強続けて行きたいと思います。

2018.08.20
一般

東北腎不全研究会

が2週間後の9月1日(土曜日)・2日(日曜日)に福島市のコラッセふくしまで開催されます。
最近プログラムが更新されました。
今回、福島開催ですので、援腎会は気合いを入れて一般演題5題発表いたします。
ただ、当日発表時間が重なってしまい、スタッフの発表を見に行けないかと思っていましたが、何とかクリア出来そうです。
 
一般演題2「透析器機・システム1」の1題目と2題目
9月1日(土曜日)14:00~15:00 第2会場(4F 中会議室401)
O-07 当院におけるBV計の活用法
澤本奈々重(医療法人援腎会すずきクリニック臨床工学部)
O-08 透析液のNa調整に伴う患者状態の変化
鈴木一裕(援腎会すずきクリニック)
O-09
O-10
O-11
O-12 
スタッフの発表が1題目で私の発表が2題目です。
私の発表が終わり次第5階にダッシュです。
 
一般演題5「透析患者管理1」の3、4題目がスタッフの発表です。
9月1日(土曜日)14:00~15:00 第3会場(5F 小研修室)
O-24
O-25
O-26 遠赤外線治療器(フィラピー®)のPAD治療効果の検討
瀧口歩未(医療法人援腎会すずきクリニック臨床工学部)
O-27 味覚異常を有した透析患者に対する亜鉛の効果について
橘 健一(医療法人援腎会すずきクリニック看護部)
O-28
答えるのが難しい質問など共同演者として対応する事もありますので、なんとか間に合いそうです。
 
9月2日(日曜日)9:00~10:00 第1会場(4F 多目的ホール)
O-39 オンラインHDFでの血漿浸透圧の変化
鈴木一裕(援腎会すずきクリニック)
以前から取り組んでいるオンラインHDFでの血漿浸透圧について発表します。
 
そして
シンポジウム「高齢者のオンラインHDFを考える」の座長をさせて頂きます。
9月2日(日曜日)10:00~11:15 第1会場(4F 多目的ホール)
座長:鈴木一裕(医療法人援腎会すずきクリニック)
   守澤隆仁(医療法人あけぼの会花園病院透析センター)
S-1 当院における高齢患者に対するI-HDFの現況
府金幸輔(医療法人社団恵仁会三愛病院臨床工学科)
S-2 自施設の高齢者透析の現状
鈴木則雄(医療法人社団清永会本町矢吹クリニック臨床工学部)
S-3 当院における高齢者への前希釈オンラインHDFの取り組み
浅沼貴之(医療法人清水会かわせみクリニック臨床工学科)
 
2日間精一杯頑張りたいと思います。
2018.08.13
一般

医学部入試女子学生減点問題

今回は、ちょっと真面目な話で、医学部入試女子学生減点問題です。
東京医大の入試試験で女子学生を一律減点してたことが発覚した話です。
もちろん、募集要項にきちんとした記載を行わずに女性を一律減点していたことは大きな問題だと思います。
これは、OECD諸国の女性医師の割合です。
女性医師の割合は諸外国に比べて低く、OECD加盟国データからも判るように先進国で最低だとのことです。
欧州を中心に女医率が40ー50%以上の国がたくさんあります。
ただ、欧州では、医師の労働時間にも制限があり医師の過重労働が起きにくい状況です。
こちらは診療科別の男女の割合の女性医師が低い部分の伐採です。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/08/10/igakubu-data_a_23499881/
外科医の仕事はハードです。
手術中10時間立ちっぱなしでトイレにも行けないとか、5時間術野を展開する為に同じ姿勢をキープするとか、かなり過酷です。
その上、患者さんの状態が悪化すれば術後もそのまま朝まで帰れず翌日の勤務は通常勤務だったりしています。
それでも、外科系でバリバリ働いている女性医師はたくさんいます。
家庭を持って子育てをしながら頑張っている方達もいらっしゃいますが、どうしても何かを犠牲にしている女性医師も多い印象です。
それならば、日本も欧米の様に医師の過重労働を減らせば良いのではないかと言う話になります。
それでは、医師の過重労働が無い欧米はどのような状況なのでしょうか?
たとえば、よく聞くのはイギリスの話です。
風邪を引いて医療機関を受診するのに、予約で2週間かかると言われています。
早く診てもらいたい場合は、高額な医療費を払う病院で診察を受けるようになるそうです。
手術しても入院は1泊くらいで退院です。
入院医療費が日本に比べ有り得ない程高額だからです。
だから一ベット辺りの医師数は日本で極端に低く、1人の医師がたくさんの患者さんを診なければならない状況にあります。
病院では、医師以外のスタッフは交代制の勤務態勢を取っています。
しかし、医師は24時間オンコールなどを含め、かなりの過重労働です。
それを成り立たせていたのが、悪い事ではありますが今回の入試で発覚した女子学生減点なのかもしれません。
それではどうすればいいのか、どうなるのかですが、
パンドラの箱は空けてしまったので元には戻りません。
入試で女子を差別するべきではありません。
このしわ寄せは皆で応分して負担すべきです。
総合病院を受診する時に初診時選定療養費と言う費用がかかる様になっています。
紹介状無しで総合病院を受診する場合は別途費用がかかると言う制度です。
この様に少しずつ総合病院医師の負担を減らす仕組みが作られてきています。
今後は、救急受診を含めて医師の負担軽減の措置が取られていくのではと思います。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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