なすのdeTYO
日曜日は、子供たちを連れてバスに乗って、駅前をうろうろしていることが多いです。
駅前に行ったら、必ず行くのが薄皮饅頭。
これについては、以前に記事にしています。
昨日みつけたのは、『なすのdeTYO』
駅に貼ってあったのですが、土・日・祝日限定のウィークエンド日帰りコースだそうです。
郡山始発(帰りは終着)の各駅新幹線「なすの号」限定のきっぶです。
なんと、東京駅のエキナカの買い物券2000円がついて、8800円だそうです。
2000円の買い物をしっかりすると、片道3400円で東京に行けます。
しかも、帰りは1000円の追加料金でやまびこに変更可能と書いてありました。
なすので東京まで行くと、おおよそ1時間40分かかるようなのですが、やっぱりこの安さは体験してみたいです。
3月に学会が東京で有るので、使ってみようかと思っています。
ただ、申し込みは2名以上と書いてあるので、そこが難点ですが。
ゴーオンジャー&キバのショー
今日、郡山市民文化センターでゴーオンジャー&キバのショーが行われ、息子たちを連れて行ってきました。
全席指定で2980円。しかも2歳から有料です。
うちの次男は昨年2歳になっていますので、一家4人だと一万円を超える出費となります。
行かないつもりだったのですが、長男からせがまれ、男3人で当日券をもとめて行くことになりました。
バスで駅に向かい、その後歩いていったためかなり早く着いてしまいました。
でも、そのおかげで前から5列目のちょうど真ん中あたりの席が空いていました。
ホール内は撮影禁止だったので、文化センターの前に有る掲示板を撮影しました。
第1部と第2部があり、第1部が戦闘ショーで、第2部はライブショー。
戦闘ショーは30分ぐらいで、ライブショーが1時間くらいだったでしょうか。
ほとんどが小さな子ども連れなので、もちろん第1部のショーは大変な盛り上がりでした。
第2部は、ゴーオンジャーやキバの主題歌を歌っている3人の歌手のライブショーでした。
彼らは、ロックショーにようこそと話していました。
始めは、歌手が主題歌を歌いながら、ゴーオンジャーやキバが踊っていたので、大盛り上がりだったのですが、3人が自分のオリジナル曲をそれぞれ歌ったときには、親も子供たちも場違いなためにどうしていいのか分からない雰囲気になっていました。
だって、ホントに普通のロック系の歌なんですもの。(笑)
でも、とても楽しい時間が過ごせました。
1つだけ、文化センターに言いたいことが。
多目的トイレは、【開】、【閉】のボタンで開閉して、入っていると【入室中】の電気が付きます。
次男のおむつ替えをするために入ったのですが、ロックがないのです。
たぶん、入室中は外から【開】を押しても空かない仕組みになっているのでしょう。
でも、おむつ替え中、おばちゃんがドアを手でこじ開けて、中をのぞいて「入っている」と話してました。
施設の人にとっては、手でこじ開けるのは想定の範囲外なのかもしれません。
透析患者さんの動脈硬化2
前回の続きですが、透析患者さんの動脈硬化については、透析が開始してからは、『高リン血症』が一番問題だと言われています。
高リン血症があると、血管の筋肉の細胞が石灰化していくと言われており、その治療で行う炭酸カルシウムによる高カルシウム血症も血管石灰化を誘発します。
制限をしなければ、食事から摂取するリンは一日1200mg位となります。
しかし、1回の透析で除去できるリンは700-800mgとなり、週あたり6000mgも過剰となります。
そのため、炭酸カルシウムやカルシウムの塩酸セベラマーを飲んでもらっています。
今年は、より使いやすい炭酸ランタンが発売されると言う話ですので、期待したいです。
以上は、一般的な話です。
通常の透析を行っての話です。
有名なフランスのタサン中央透析センターでは、8時間透析を行うことですばらしい成績を上げています。
透析による蛋白の漏出が有るので、蛋白をとにかく取るように指導され、リンも下がってしまうので、とにかくせっせと食べろと指導されるようです。
他にも、長時間透析を行っている方や十分な透析量を取っている方ではリンのコントロールを必要としない場合が多いです。
要は、しっかりとした透析を行えば、リンについてもコントロール可能と言うことになります。
全国的にも、透析時間と透析量を増やすことで十分な成績を上げている施設では、リンの値が下がりすぎて心配だと話す先生もいらっしゃいます。
当院でも、時間の延長とオンラインHDFを行い透析量を増やすことを行っています。
まだまだ時間を延ばせない方も多いのですが、それなりに透析量を増やすことで、でリンの値を上げずに炭酸カルシウムの量を減らせることが出来ました。
以前、福島腎不全研究会に発表しましたが、当院転院後3ヶ月以上経過した患者さんのデータでは、
透析量KT/Vを1.28から1.85に上げることで、
リンの値は、5.01から4.73mg/dlと少し下がり、なおかつ炭酸カルシウムを一日2.64gから1.32gと半分に減らすことが出来ました。
たくさん食べる方は、炭酸カルシウムを飲む必要が出てきます。
ただ、十分な透析を行えば、そして服用方法が間違っていなければ、それでもリンが上がってしまうことは、決して多くないと思います。
急性腎不全=AKI 用語のこと
慢性腎不全は、医療者の間では、CRF( chronic renal failure)と呼ばれています。
そのままなのですが、chronic は慢性的な、 renal は腎臓の、failure は不全と言う意味です。
最近では、ESRD(End Stage Renal Disease)と言う呼び名も使われるようになってきました。
End Stage は終末像で、Renal Diseaseは腎臓病です。
まだまだ、僕の周りでは、使う人は少ないようですけれど。
急性腎不全は、ARF( acute renal failure)だったのが、最近では、AKI(acute kidney injury)と呼ばれるようになってきています。
急性腎不全とは,『急速な腎機能低下により体液のバランスが維持できなくなり,腎不全症状や検査異常をきたす疾患』です。
元々は、腎不全で無いことが前提であり、慢性腎不全が悪化した状態とは区別して考えなければいけません。
『急性腎不全の診断基準 』と言うものが最近発表され、
48時間以内での血清クレアチニン値の変動が、0.3mg/dl上昇
もしくは、前値の1.5倍上昇 である場合か
尿流量の減少が、体重あたり0.5ml以下で6時間 以上経過する場合と定義されています。
大学病院で診療していた頃は、他科の先生に依頼されて、急性腎不全の診療を行うことが多く、毎日のように持続的血液濾過透析の回路を夜遅く組み立てていたことを思い出します。
その頃は、大変な作業でしたが、今となっては懐かしい思い出です。
ちなみに、現在は臨床工学士が大学にも居るようになり、透析回路の組み立ては医師の仕事ではなくなったと聞いています。
僕が大学にいたのは、ほんの4、5年前のことですが。
ちょっとそれてしまいましたが、AKIは、早期で軽度な腎障害から透析を要するほどの重度な腎不全までを含めた用語として急速に広まってきている様です。
この名称の変更は,
①軽度な腎障害が予後と関連し、進行した腎不全ばかりでなく,早期で軽度な腎障害を含むと言うこと
②“failure”よりも“injury”のほうがより病態を表現することができること,
③ラテン語から派生した“renal”より“kidney”のほうが一般の人に理解されやすいこと
を考慮に入れて検討されたものである
臨牀透析 vol.24 no.7 2008
と書かれていました。
以前からある医学用語でも、一般の方に分かりやすい用語に変えていく姿勢がいいですね。
特別発言
先日、東レメディカルの方から、PMMA膜発売30周年記念講演会のパンフレットをいただきました。
その中に、以前にも紹介した「透析とともに生きる」と言う本の著者で、松江青葉クリニック院長の春木繁一先生が、特別発言として講演していました。
春木先生は、透析創成期の時代から35年以上も血液透析を受けており、23年前からPMMA膜を使って透析をされているということで、透析とPMMA膜についてお話をされたようです。
お話の中でもっとも大切な部分は、『長期透析を受けてきた経験から言えることは、透析で重要なのは「十分に時間をかける」と言うことに尽きる』という部分かなと思います。
透析が始まった頃は、8時間くらいの時間が必要だったようですが、透析膜が改良されるたびにその時間は短くなり、最終的には4時間まで減ってきています。
しかし、春木先生は6時間半よりは時間を短くすることなく現在に至っているとのことです。
透析を35年行っているのにもかかわらず、心臓カテーテル検査で、冠動脈の狭窄がなかった様です
それだけお元気で、学会等に飛び回って参加されていると聞きました。
PMMA膜は、生体にとって優しい膜であり、春木先生の話だと、『透析開始5時間半を過ぎる頃から「身体が軽くなる感覚」「気持ちの良いマッサージを受けた後の身体感覚」を覚え、非常に快適な独特な境地に達する様になった。』とあります。
それから、透析治療を受ける方の注意点についても述べられたようです。
蛋白摂取や貧血を改善させる方法などと共に、「無理な除水をしない」と言うことを強調されています。
『一週間以内に水の量を処理すればいいと考え、除水量は最高380ml/hrである。』と書かれています。
6.5時間の透析で、最高2.5kgの除水になりますね。
透析不足の症状についても触れており、かゆみ、軽いしびれ感、下肢の筋肉の凝り、皮膚の色つやの張りのなさ、イライラ、不機嫌な感じが生じたときは、十分に時間をかけて透析することで改善すると述べています。
我々医療者の使命は、患者さんに対して絶対に透析不足にさせないということではないかと考えています。
最後に述べているのが、「あそび」と「順病」だそうです。
長い透析人生です。『車のハンドルの「あそび」くらいのルーズさを持って透析をしながら人生をエンジョイする気持ちと、闘病ではなく病気と長く付き合うという「順病」の気持ちを持つことである』とおっしゃっています。
僕も、自分のクリニックで患者さんに透析を受けていただいていますが、ほとんどの方が一生付き合っていくことになるでしょう。
そう言う気持ちで、一緒に生きていくつもりでいたいと思います。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。