2009.01.26
診療
開業 / 病院経営
研究
その他(医療関連)

健康機器総合カタログ

当院では、開院以来透析中の運動療法を積極的に行い、このブログでも

エルゴメーター導入
http://blog.m3.com/ennjinnkai/20080730/1

クリニック透析中
http://blog.m3.com/ennjinnkai/20081022/1

福島腎不全研究会
http://blog.m3.com/ennjinnkai/20081130/1

とご紹介してきました。

今回、Escargotを販売している株式会社 明成 さんから、健康機器総合カタログに、Escargotを実際にクリニックで使用している立場から感想を載せさせてほしいという依頼があり、お受けいたしました。


総合カタログの表紙です。
このカタログをめくると第1ページにEscargotが載っています。


すごいでしょ。

 

2009.01.24
診療
研究
その他(医療関連)

男性が飲んだ薬の胎児への影響

先日、薬屋さんから頂いた資料に、「男性が服用した薬剤の妊娠・胎児への影響について」と言うものが有りました。

今まで、男性が内服した薬剤が胎児に影響することは無いと考えていました。

精子は、成熟するまで約74日くらいかかります。その後体内に20日くらい蓄えられるとされています。
と言うことは、薬剤の影響が出るのは、受精の3ヶ月前となります。

ただ、射精される精子は数億個です。その中の選び抜かれた一個が受精しますので、奇形が有る精子が受精する確率より正常な精子が受精する確率の方が非常に高くなります。

しかも、奇形の精子では、受精能力を失うか、受精しても着床しない、もしくは妊娠早期に流産する可能性が高いです。

ですので、出生したときに催奇形性のような異常は起こらないとされています。
精子の異常で胎児に影響が出ることは無いようです。

しかし、精液を介しての女性への影響が有るそうです。
有名な薬では、サリドマイドがあります。
それから、抗ガン剤や抗リウマチ薬、そして、一部の抗ウイルス薬と、最近販売中止になる抗真菌薬でも可能性が有るようです。

最も驚いたのは、コルヒチンというよく使う痛風の痛みを抑える薬も危険性が有ると言うことでした。
コルヒチンは、痛風の治療薬ですので、よく使われる薬です。

予防としては、避妊をすることになりますが、内服後は3ヶ月くらいはコンドームを着用すべきだと言われています。

僕も、痛風の方に対し、コルヒチンを処方することが有ります。
今後は、処方するときには注意するよう説明しなければなりません。

 

2009.01.23
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開業 / 病院経営
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経口補水療法

風邪を引いて具合が悪く食欲がない、下痢がひどいなどの患者さんがいらっしゃいます。
特に、小さなお子さんやご年配の方は、脱水になりやすい傾向があります。

これまで、そのような方を診察したときには、安易に『水分を十分に取りなさい』と指導していました。
しかし、発汗、下痢や嘔吐が有ると水分だけでなく、ナトリウム、カリウム、クロールなどの電解質も失われていることを忘れてはいけないようです。
つまり、汗をかいたり、下痢したり、吐いたりすれば、水分と共に塩分も足りなくなると言うことです。

激しい下痢や高熱の患者さんが来院した場合で、水分も多く取れないという患者さんに対して、しばしば点滴を行います。
点滴には、細菌をたたく抗生物質やビタミンの補給をするものも有りますが、体内の水分を補うことと電解質のバランスを良くすることを目的としていることが多いです。

そこで、脱水症状が軽度で、水分も口から取れる場合には、経口補水液を利用するという方法もあります。
この方法は、発展途上国などで、衛生環境が悪く、医療設備が整っていないために、点滴を行うことが難しい地域で進んでいます。

経口補水液の成分は、数種類の電解質とブドウ糖が入っており、脱水時におこなう点滴と同じような成分になっています。

それならば、スポーツドリンクで代用できるのではないかと考えられますが、と言うかこれまで僕もそう思っていたのですが、これらの商品は、経口補水液に比べて飲みやすくなっているので、電解質の成分が半分で、糖分が多くなっています。

結果として、脱水症状の改善よりは予防を主としているもので、脱水症状の改善には劣っていると言えます。

経口補水液は、 砂糖40g(上白糖大さじ4と1/2)と食塩3g(小さじ1/2)を湯冷まし1リットルによく溶かして作ります。
出来れば、レモンやグレープフルーツなどの果汁を加えて飲みやすくすると、カリウムの補給になっていいでしょう。

使い方としては、弱った身体に負担をかけないように、ゆっくり点滴を行うように、少しずつ飲んでください。
ただし、塩分制限をしている方の場合は、医師に相談してからにしてください。

実は、先日薬屋さんが経口補水液の宣伝に来て、お年寄りの多い当院では使う場合が有るのではと考え、OS−1という製品を院内におくことにしました。

僕は、体調不良の時に飲んですごく良かったのですが、いつも来ている患者さんに試しに差し上げたところ、しょっぱくってだめだと言うことでした。

ただ、二日酔には効きそうです。
もちろん、風邪や下痢で具合が悪いときは、点滴並みの効果が有りますので、いいかと思います。

追加ですが、透析患者さんはナトリウムが多いので、お勧め出来ません。

2009.01.22
診療
開業 / 病院経営

看護師さん募集中

最近、堅い記事が続いている様です。
そうなると、だんだん書くのが辛くなってきますね。

思ったことを書いてゆくというのも有るかなと言うことで、この様な題名にしてみました。

1月から、火木土の透析が始まりました。
火木土は、まだまだ患者さんの数は少なく、スタッフも十分な対応が出来ていると思います。

ただ、もう少し患者さんが増えたときのことを考えると、そろそろ次の一手も考えなければならないです。

臨床工学士については、4月から新人さんが入ってくれることになっていますので、看護師さんの充実を図らなければならないと思っています。

自分で言うのも何ですが、クリニックではすごくいい感じで仕事が出来ている様な気がします。
皆、一生懸命です。
皆が目標を持って頑張っています。

今日もちょっとトラブルが発生しましたが、一つ一つのことに対して、真剣に対応しています。

そう言うことが有るたびに思うのですが、起こったこと一つ一つを乗り越えていくことがなんだか、僕やスタッフの肥やしになるような気がします。

さあ明日も頑張ろう。

追伸
ホームページのスタッフ募集見てください。

2009.01.14
診療
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仕事 / 職場

透析患者さんの栄養障害2

透析患者さんの栄養状態の維持で重要なことは、蛋白摂取量よりも炭水化物と脂質からのエネルギー摂取と言うことを前回お話ししました。

ただ、透析が導入となる以前と同じように蛋白制限をしなければならないのでしょうか。

透析患者さんに対して一般的に指導される蛋白摂取は、1.0~1.2kg/kgです。
それに対し、一般人の蛋白摂取量は0.94kg/kgなのです。

腎臓病というと蛋白制限と言うイメージがありますが、透析患者さんに対しては、一般人より多くの蛋白を取るように指導しているのです。

タンパク質は良質のものを十分に取ることが重要です。
ただ、取りすぎると問題が有ることも説明しました。

実は、蛋白摂取量が少なくてもエネルギーの摂取量がたりていれば栄養状態は悪化しないことも言われています。
つまり、食事に注意して十分なエネルギーを取ることがとても重要だと言うことになります。

なんだか、ややこしくなります。
最近は糖尿病から腎不全になる方が多いので、透析を開始してからの食事指導が、今までと全く異なることに混乱する方は多いです。

もう一つ、蛋白摂取量はデータからの計算式で容易に計算できますが、エネルギーをデータから計算することは出来ません。
エネルギー摂取量の算出は、管理栄養士による患者の摂食調査しか手段がないそうです。

つまり、透析を受けている方では、管理栄養士による栄養指導を繰り返し受ける必要が有ると言えます。

ここでちょっと宣伝です。
援腎会すずきクリニックでは、透析を受けている皆さんに、管理栄養士が月1回の栄養指導を行っています。

すごく手間のかかる仕事です。
しかし、以前の糖尿病食が身についている人は、繰り返し説明しなければ納得してもらえません。

導入直後に栄養指導を行っても、一度だけでは身につきません。
繰り返し行うことが大切ではと考えています。

 

 

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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