- 2011.03.13
- 生活 / くらし
被災地は物資がたりません。
セブンイレブンは売るものが無くなり、どこもお休みです。
ガソリンスタンドは1km位の車の列が出来ています。
現在、クリニックでは震災当日に近くのセブンイレブンで購入したカップラーメンがもうすぐそこをつきそうな状態です。
ダイアライザーを始め、透析液など透析に必要な材料も何時入ってくるか分からない状態です。
津波警報が解除されたことで、首都圏の主要道路や高速道路が通行可能になりました。
現在、福島県の4号線は鏡石から須賀川にかけて道路の損傷が強く大渋滞を起こしている様ですが、今後改善してくると思われます。
今後、被災地に物資が届くために、一般道や高速道への不要不急の自家用車の通行は、緊急車両や医療材料の運搬、患者搬送に支障を生じますのでご遠慮ください。
よろしくお願いいたします。
3月14日(月)以降の診療体制について
3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で、一時透析診療が困難になりましたが、現時点では可能となっています。
現在、避難された方や透析出来ない施設の方の臨時透析を行っています。
そのため、泌尿器科診療は十分な対応が出来ません。
診療は、10時から12時までで、再診の方のみとし、診察・投薬のみを行います。
さらに、今後の流通が復活するまでは投薬日数に制限をかける場合もございます。
患者様にはご迷惑をおかけいたしますが、ご了承ください。
今後の診療について
昨日、屋上に有る電源の応急処置を行い、なんとか本日透析を行える状態になりました。
ただ、電源の状態は不安定で、今後大きな余震が有った場合には再び使えなくなる可能性も有ります。
昨日より断水は解消されましたが、まだ給水制限があり十分な透析用水の確保が出来ません。
現時点で出来ることは、電源を使用するに際し、出来るだけ負荷をかけないようにすることです。
本日は、火木土の当院の患者さんと、まだ透析が復旧できていない施設の透析患者さんの行います。
上記の様な状態です。
当院は、長時間透析・高透析量透析を目指していますが、当分の間は必要最小限の透析しか行えません。
被災地にある多くの透析施設が、何らかの不具合が生じていたり、他施設の患者さんの透析を行うために通常より多くの患者さんの透析を行わなければならない状態で、十分な透析を提供できる状態にありません。
そこで、透析者の皆様にお願いです。
今後、当分の間はぎりぎりの透析時間、透析液量で透析を行わなければなりません。
通常の状態より塩分・飲水量の制限、カリウムの制限をしっかりさせてください。
今後、大きな余震が起こった場合には、数日間透析が行えなくなる可能性が有ります。
その時の為に、慎重に生活を送ってください。
お願いいたします。
東北地方太平洋沖地震の影響
昨日、東北地方太平洋沖地震が発生しました。
当院でも、透析治療を行っている最中での地震でしたので、患者さん達の緊急離脱、そして施設外への誘導などとても緊迫した状態が続きました。
ただ、地震の影響はその時だけでなく、1トンもある逆ろ過装置が動いてしまい、壁には多数の裂け目、大量のカルテや物品の散乱などが生じました。
当初は気づかなかったのですが、屋上ではガス供給装置が倒れ、ガス管が破裂し、200Vの電源が動いてラインが切れていました。
今回のような大震災を経験することが初めてだったため、昨日は透析設備メーカーの東レメディカル社と連絡を取ること、周囲の情報を集め透析できない場合の対応を取ることを最優先としました。
しかし、本来は、電気・水道がきちんと使用できるかがもっとも大切であり、その確認が本日となってしまったことは対応が悪かったかもしれません。
水道は特に異常なかったですが、電気は上記のような事があり、電気修理業者の方に応急処置をしてもらい、なんとか明日から透析が出来るようになりました。
いくつかの医療機関の先生方は、当院で透析診療が行えない可能性があると話したところ、快く対応するとお返事してくれました。
その後、電気が通り透析が行える事となりましたので、知り合いのクリニックの患者さん達の透析を引き受ける事としました。
今回、一生に一度有るかの経験をしたと思いますが、いくつかの教訓もありました。
メーカーと連絡をとり指示をもらうことも大切ですが、先ず透析に必要な水と電気が使えるかを確認する事も行わなければならないこと、そして、周囲の先生方が当院の患者さん達を快く引き受けてくれると仰ってくれたことが印象的でした。
当院の建物、医療機器は、かなり大きなダメージを受けてしました。
スタッフとともに前向きに頑張っていきたいと思います。
日本透析医会 研修セミナーに参加しました。
本日、東京の品川駅そばにあるコクヨホールで行われた日本透析医会 研修セミナーに参加してきました。
http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/06_seminar/doc/20110306_seminar.pdf
このセミナーは毎年3月初めの日曜日に行われています。
昨年は参加しませんでしたが、これまでに数回参加してきました。
元々、前日の土曜日にバスキュラーアクセスインターベンション治療研究会が東京であり、せっかくだからと言うことで参加してみたセミナーですが、その内容の濃さに圧倒され、参加するようになりました。
午前中は、1時間ずつ3つの講演がありました。
維持透析患者の体重管理の講演では質疑応答が30分ぐらいになり、当院でも行っているインボディについて話題となりました。
そこで、インボディは浮腫率からドライウエイトを決めるだけでなく、筋肉量や体脂肪が計れるため、栄養状態の指標となる事を発言させていただきました。
HDFの講演では、大きな分子量の物質を抜くことと、アルブミンの漏出について新たな知識を得ることが出来ました。
副甲状腺摘除術(PTx)の講演では、年間250例と日本で最もPTxを行っていた施設で、シナカルセットと言う薬が発売されてから手術件数が1/5に減ったと言う話を聞きました。
昼休みの1時間を挟んで、午後も1時間ずつ3つの講演でした。
末梢動脈疾患(PAD)の早期発見と治療戦略の講演、C型肝炎の診断・治療についての講演、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患の治療法の講演が行われ、午後4時までびっしりという感じでした。
さすがに帰ってきて疲れました。
でも、明日からの診療に役立てる知識を得ることが出来て、とても有意義な一日でした。
そして、他にも昨年のHDF研究会で仲良くなった腎内科クリニック世田谷の菅沼先生と昼ご飯を食べることが出来たり、ネット上で知り合いになった有名な病院の理事長先生と名刺交換が出来たりと講演以外にも良かったこともありました。
秋のセミナーは福岡で開催ですので参加することは出来ませんが、来年の春は是非とも参加したいと考えています。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。