2011.11.19
医療制度 / 行政
生活 / くらし
その他(一般)

除染について

福島市の除染マニュアルを見ると、

『市民の生活空間の除染を早急に行うためには、個人住宅、集合住宅、 共通の生活空間である生活路及び子供達の通学路の除染は、そこに生活する各世帯 さらにその町内会が協働して行う』となっています。

町内会や子供会からも通知が来て、除染活動への積極的な参加を促しています。
なんで、放射線をまき散らかされた我々がその掃除をしなくてはならないのだろうと感じています。
そう感じている人達は少なく無いと思います。

その根拠は、

放射性物質汚染対処特措法
平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法

によります。

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平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(平成23年8月30日法律第110号、略称放射性物質汚染対処特措法)は、2011年3月に発生した東日本大震災による東京電力の福島第一原子力発電所事故による放射性物質で汚染されたがれきや土壌などの処理のための法律。
2011年8月30日に公布され、一部を除き同日施行された。福島原発事故が原因の環境汚染に対処する初めての法律[2]。
民主党、菅直人政権下で公布された最後の法律(法律第百十号)である。

その第一章 総則の第一条(目的)には「事故由来放射性物質による環境の汚染への対処に関し、国、地方公共団体、原子力事業者及び国民の責務を明らかにするとともに、国、地方公共団体、関係原子力事業者等が講ずべき措置について定めること等により、事故由来放射性物質による環境の汚染が人の健康又は生活環境に及ぼす影響を速やかに低減することを目的とする。」とあり、個々の日本国民にも一定の責務(第六条 国民の責務)を付与している。

ウィキペディアより

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我々のよく知らないところで、地域の除染は地域住民が行うという法律が出来ていたのです。

現時点で、汚染された我々が住んでいる土地の除染に対して、東京電力株式会社は何も行っていません。
全ての除染を我々住民に押しつけています。

こんな法律、いつの間に出来ていたのかとビックリしました。

しかも、中央では原発再稼働の声が次第に大きくなってきています。
明日は、福島県議会選挙です。
福島県の方向を決める為の重要な選挙だと思います。
しっかり自分の意志を示す事が大切です。

2011.11.17
グルメ / お酒

復興応援食堂「ふる里食堂」

原発事故により営業ができなくなった浪江町のお店が期間限定で営業していて、最近有名になった浪江焼きそばが食べられるという事で、行ってきました。

場所は、八山田の会津街道沿いです。
双葉郡浪江町の「宝来軒」と「とんかつ しが」と言うお店が、11月30日(水)までの期間限定で、復興応援食堂「ふる里食堂」として営業しているそうです。

木曜日の透析が終わった後に行ってきました。

入り口の看板です。
期待して入りました。

浪江焼きそばとサケカツ丼です。
浪江焼きそばは、あのうどんのように太い麺が美味しかったです。屋台で食べたものより少し薄味でした。

鮭カツ丼は、柔らかい鮭フライに自家製タルタルソースが乗っていて、ご飯と一緒に食べるととても美味しくて、満足の一品でした。

鮭カツ丼と浪江焼きそばのセットを頼んだのですが、余りのボリュームに、妻が頼んだ浪江焼きそばはテイクアウトして、2人で写真のセットをいただきました。

今月いっぱいの営業とのことですので、もう一回行ってみたいと思います。

2011.11.17
診療
研究

HbA1cが変わるそうです。

昨日は、2件の講演会をはしごしていました。

共に同じホテルの2階と3階にあり、2階で行われた漢方研究会が19時からだったのに対し、3階の糖尿病の講演会の特別講演が20時だったため、19時から漢方研究会、そして20時から糖尿病の講演会とハードスケジュールでした。

漢方研究会では、風邪の漢方処方についての講演でした。
とても役に立つ内容でしたので、後日ここにも書きたいと思います。

今回は、糖尿病の研究会で聞いた2つの事を書きたいと思います。

一つは、来年4月1日よりHbA1cの値が0.4上がると言う事です。
国際的にはNational Glycohemoglobin Standardization Program値(NGSP)が使われていて、日本で使っているJapan Diabetes Society値(JDS値)とは0.4の差があり、これまでも問題となっていました。

今年の6月に行われた日本糖尿病学会で来年にはNGSP値に変更すると発表していたのですが、正式に4月1日と決まったようです。

現在、HbA1cが6.5の方は、4月になると6.9と言う値になりますので、注意が必要です。
HbA1cの目標値は、6.1でしたが、来年からは6.5となります。

もう一つは、一時期騒がれたアクトスの発がん性について。

フランスの行政当局が、アクトス服用で膀胱がんの発症リスクがわずかに高まるとの調査結果をもとに,糖尿病患者への新規処方を止める様に勧告して、日本でも話題になったことです。

アクトスは発売前の研究において,雄ラットで膀胱がんを増やす作用が報告されていました。
雌では確認されていなかったそうです。

フランスの疫学調査では、15万人のアクトス内服患者と133万の内服していない患者について調べたところ、男性において膀胱がんのリスクが有意に上昇していると判定されたということでした。

講演では、この研究が後ろ向きの研究であり、比較した人数に差がある事を問題と言っていました。

また、糖尿病自体に発癌のリスクがあり、アクトスよりもインスリンやSU薬の方が発癌リスクが高いと言われており、今回のアクトスを名指しにした勧告はおかしいと言う話でした。

ただ、膀胱癌の既往がある方では、使う事は勧めないと話していました。

現在、当院でもアクトスを処方している糖尿病の方がいます。
尿糖をチェックするついでに尿潜血も確認しており、血尿が有る方には処方しないようにしていますが、このような見解を聞いて少し安心した次第です。

2011.11.14
診療
研究

慢性前立腺炎とは

慢性前立腺炎とは

尿路性器に基礎疾患を有さず独立した前立腺疾患のなかで、頻尿、残尿感、排尿困難、会陰部痛や不快感、腰痛、下腹部痛などの多彩な症状を認める疾患群

と定義されています。

前立腺の病気で、頻尿、残尿感、排尿困難などの排尿症状と、会陰部痛や不快感、腰痛、下腹部痛などの痛みの症状を併せ持った病態です。

前立腺肥大症が60歳以上の高齢者を中心として発症するのに対し、慢性前立腺炎は30歳台、40歳台の方がかかる病気です。

意外に多く、全男性の10%がかかると言われ、米国では男性の50%が生涯に一度は前立腺炎の症状に悩まされるとも言われています。
当院でも、開院から3年間で170名の新患患者さんが来院しています。
決して恥ずかしい病気では無く、良く有る病気と考えてもらっていいと思います。

原因はまだ解明されていません。
細菌性のものと非細菌性の前立腺炎があり、細菌性の頻度は5〜10%程度と言われています。

また、初診後3〜6ヶ月後には約半数の方の症状が自然に改善すると言う報告もあります。
しかし、長期にわたって悩まされる方がいる事も事実です。

2011.11.13
診療
研究

慢性前立腺炎について

最近、忙しい日々が続いています。
先週は、医師会の座談会に参加し、震災時の透析がどの様に行われたかについて話し合ってきました。

今週は、とある研究会で慢性前立腺炎の発表をします。
慢性前立腺炎について論文を読んで調べたことと、過去3年間の当院の治療成績の集計を発表します。

来週は、某県の某病院で、『透析クリニックが被災して』と言う題名で講演をさせていただきます。
仲のいい副院長先生が先日郡山に激励に来てくれましたので、そのお返しに遊びがてら行ってきます。

前回の発表からさらにスライドを充実しましたので、僕の知っている知識をなるべく多くの皆さんに広めるため頑張ってきたいと思います。

その次の週は、市内の先生にお願いされ、『メンズヘルス診療』と言うことで、講義をする予定です。

『メンズヘルス診療』については、昨年ブログで紹介しているかと思います。

http://blog.m3.com/ennjinnkai/20100824/1

そして、12月になると福島県腎不全研究会があります。
当院では、演題を2題出す予定ですが、さすがに大変なので、スタッフに発表してもらう予定です。

さらに、来年の透析療法学会総会の締め切りもありますので、年末まで忙しい日々が続くようです。

ブログでは、福島県特有の問題に関する話題ばかりとなってしまい、全国の皆さんにはまたかと感じてしまっているかもしれません。

それで、慢性前立腺炎についてまとめたスライドをブログでもご紹介したいと思います。

またシリーズで行いますので、楽しみにしていて下さい。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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