2012.03.14
診療
研究

レストレスレッグス症候群(RLS)への試み2

次にRLSアンケートで診断基準すべてに当てはまった9名に対し、
国際レストレスレッグス症候群重症度評価尺度を用いて、
重症度調査を行いました。

質問項目は
1.脚の不快感
2.動き回りたい欲求   から始まり
10.気分障害のレベル  までの10項目です。
症状が「とても強い」を4点とし、「全くなし」を0点とした5段階評価で行いました。

9名の平均スコアは22.1と言う結果でした。

ここで、これらの患者さんに対して、透析膜を変更することでレストレスレッグス症候群の症状が改善出来ないか検討しました結果が今回の報告です。

2012.03.13
診療
研究

レストレスレッグス症候群(RLS)への試み1

先日行われていた第27回 ハイパフォーマンス・メンブレン研究会で当院技師入谷が

〝レストレスレッグス症候群(RLS)への試み
       ~α1MG除去率からのアプローチ~〟

と言う演題で発表してきましたので、ブログでご紹介いたします。

レストレスレッグス症候群〈RLS〉とは、
自覚症状として、じっとした姿勢や横になったりしていると主に下肢の部分に「むずむずする」・「じっとしていられない」・「痒い」などの異様な感覚が現われる症候群です。

レストレスレッグス症候群は透析者によく見られ、発生頻度は透析者の20~40%にも達すると言われています。

透析者のレストレスレッグス症候群には、分子量33,000のα1-マイクログロブリン(MG)が関与していると言われ、α1-MGの除去能を高めることにより症状が改善されることが報告されて来ています。

先ず、当院におけるレストレスレッグス症候群(RLS)患者数を把握するために、このようなアンケート調査を行いました。
RLSの診断には、これら4つの項目、すべてに当てはまることが必要となります。

当院の患者さん68名中、55名は無症状でしたが、
3項目が4名、4項目全て当てはまった方が9名いました。
通常は、20~40%の方がレストレスレッグス症候群の症状を訴えるということですので、当院の13%と言う結果は決して悪くない結果でした。

ただ、レストレスレッグス症候群と診断される方が9名いたことも事実であり、これは無愁訴透析を目指している当院にとって無視出来ない人数でした。

 

2012.03.13
一般

65歳の高齢者肺炎球菌ワクチン接種事業

http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet;jsessionid=515DA9B1FA141C0CF3E1E4ADA24249B7?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=26363&LANG_ID=1

 

福島県で行っている65歳の高齢者肺炎球菌ワクチン接種事業は今月いっぱいで終了します。
通常8000円くらいかかるワクチンで、副反応はインフルエンザワクチンと同等と言われています。
一度受けると5年間は再接種の必要がありません。

後2週間で終了です。
65歳以上でまだ受けていない方は、是非接種してください。

2012.03.12
一般

震災から1年が経ち

震災直後の写真です。

透析室の本棚や冷蔵庫は倒れ、天井のエアコンのふたも落ちてきました。
ひどい震災でした。

ただ、次の日にはスタッフがクリニック内を片付けてくれました。
建物も数ヶ月かかりましたが、見た目には以前と変わらないクリニックになりました。

その後、放射能の恐怖におびえながらですが、1年が経過しました。
市内では、全壊の建物は多くが取り壊されて、新しい建物が作られたり、道路の工事も行われました。

でも、同じ福島県内なのに、浜通りの避難地域では、震災直後の室内が散らかった状態が今も続いているのです。
よく考えればその通りなのですが、我が身のことでは無く考えが及びませんでした。その事は、大熊町の友人から教えてもらいました。

昨年、被災した直後と今の透析室がほとんど同じ状態だったらなんて、どうしても想像出来ないです。
ただ、そのような方達がたくさんいる事は事実です。

自宅が、職場が、地震で被災したのに、片付ける事さえも出来ない方達の苦しみは計り知れないと思います。
その事を忘れずに、我々は物事を考えていく必要があります。

2012.03.11
診療
開業 / 病院経営
仕事 / 職場
生活 / くらし
その他(医療関連)
その他(一般)

震災より1年が経ちました。

現在、福島に向かう新幹線に乗っています。
昨日と本日の日曜日は、東京ニッショウホールで行われていた第27回 ハイパフォーマンス・メンブレン研究会に参加していました。

本来は午後のセッションも有って、聞きたい講演もいくつかあったのですが、今日は3月11日で、2時46分にはどうしても郡山に居たくて途中で退席しました。

震災から今日で1年になります。
被災したときの透析室の光景、今でも思い出します。
次の日の朝、掃除のおばちゃんが定時にやって来たのですが、透析室を見て涙を流したそうです。
屋上の変電器は損傷してしまいましたが、スタッフや関係者の方々の頑張りで、日曜日には透析を再開出来ました。

一時は、3クールの透析を行い、透析を受ける事が出来ない患者さん達の頑張っていました。
震災直後の数日は余震におびえ、その後放射能の恐怖に脅かされました。
とにかく辛かった1週間でした。

その後もずっと放射能の恐怖は続き、未だに1マイクロシーベルトもある場所で子ども達を育てています。
でも、冷静に計算すると、食べ物をきちんと選んで生活すれば問題ないのです。
逆に食べ物に無頓着な周辺県の方達の方が危ないかもしれないと最近では思っています。

昨日も、より良い透析を目指している仲間達と会うことが出来て、透析医療に対する情熱がわいてきました。
今日を区切りに、また新たな気持ちで仕事頑張っていきます。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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