2013.05.11
診療
開業 / 病院経営
仕事 / 職場

開院5周年をむかえました。

本日5月12日で援腎会すずきクリニックは5周年を迎えました。

5月12日は看護の日、そして今年は日曜日なので母の日であります。
しかも、5年前の2008年5月12日は中国で四川大地震も起こっていたのですね。開院当初は自分の事でいっぱいで、隣国で起こった大地震もさほど感心がありませんでした。
地震対策についてもあまり感心がありませんでしたが、2年前の3月11日に起こった東日本大震災で状況は一変し、透析治療での地震対策にはとても感心を持つようになりました。
できれば、放射線被曝についてこんなに勉強する事もなく過ごせれば良かったのですが、神様がこのままでは将来大変な事が起こるよと我々に知らせてくれたのが今回の原発事故だったかもしれません。

4周年のご報告の時に、クリニックはほぼ満床となっていることを記載しました。
このままの状況を継続させることが、当院の経営状況にとってはベストな方法でしたが、ベットスケジュールが窮屈になったことで、透析時間延長や週4回透析をご希望の方に提供出来づらくなったと言うことがあり、また、時間を延ばす透析を勧めているのだから、透析治療中の居住環境をこれまで以上の環境にしたいと言う気持ちがあり、個室透析センターの増築を決定しました。

個室透析センターでは、個室ブースで32インチの大画面TVを見ながらくつろいでの透析が可能です。
更に、2階に作る多目的ホールでは、これまで公共施設で行っていた講演会や、運動療法もできたらいいなと考えております。

援腎会すずきクリニックの目標は、透析者が体調良く過ごせ、元気で長生きできる事です。
現在、その目標を共有して一緒に頑張ってくれているスタッフも30名を越えました。
今後は、さらにもっともっと我々が勉強してこの目標に出来るだけ近づける様に頑張って行きたいと考えております。

これからも 援腎会すずきクリニック をご贔屓によろしくお願いいたします。

2013.05.10
診療
開業 / 病院経営
研究

透析時間の推移

援腎会すずきクリニックも5月12日で5周年となります。
これまで、透析時間延長、血流量増加、オンラインHDFのしっかり透析で頑張ってきました。

最近では5時間以上の透析時間の方が半数近くになってきています。

今回、開院から5年間の透析時間の推移についてグラフにしてみました。

開院当初は4時間透析の方が大多数でした。
徐々に5時間の方も増えていきましたが、震災以降5時間透析の方が更に増えてったようです。
週4回透析の方も現在5名いらっしゃいます。
夏には個室透析センターが完成します。

現在、週4回を希望されていてもベットの都合上お待ち頂いている方に対応可能となります。
今後は、週当たりの透析時間の平均が15時間(週3回5時間)を越えることを目標としていきたいと考えております。

しっかり透析は、患者さんの体調不良を無くし、血圧を下げ、透析後のだるさ、痒み、長期透析不足による合併症を無くします。

これからも、しっかり透析を提供する施設であり続けたいと考えております。

2013.05.07
生活 / くらし

子供達の外遊び

昨日は次男の担任の先生が家庭訪問してきました。
今年入学した新入生は、ほとんどの子供が休み時間になると、外に飛び出て遊び回っているとの事です。
幼稚園時代、外遊びを制限された子供達です。

毎日の様に休み時間になると『先生、外で遊んでいい』と言われるとのこと。
そして、ジャングルジムやブランコなどやりまくるようです。
ある女の子が原因不明の腹痛が起こって。。。
よくよく原因を調べたら、ブランコのやり過ぎだったようです。
郡山の幼稚園では室内遊びしかしていません。

多くの子供が補助輪を外した自転車に乗れません。
だって、安心して練習できる場所が無いから。

2013.05.07
生活 / くらし

危ないアドバイザー

http://www.city.date.fukushima.jp/kouhou/pdf-fukkou/fukkou1.pdf

伊達市の放射線アドバイザーの方が広報に書いた記事をインターネットで見て驚きました。

この方の記載を見ると、最大で1キログラム当たり千ベクレルの放射性セシウムを検出したタラの芽をたくさん食べたなど、基準値の数十倍以上の食品を食べる事を推奨するような事を書いています。

基準値を超える食品を食べても大丈夫と言う事自体有り得ないのですが、百歩譲って大人でしたら、そのようなものを食べても問題無いかもしれません。
でも、子供でも本当に心配無いのでしょうか。

南相馬で活動している東京大学医科学研究所の坪倉正治先生が行ったホールボディカウンターの結果から、ほとんどの方は内部被曝の量が感度以下であるが、一部の高齢者を中心に高い内部被ばく量の人がいることが分かっています。
しかも、内部被曝が問題となるのは、どこか線量の高い「地域単位」ではなく、同じ食事を食べている「家族単位」だとアピタルの内部被曝通信に記載しています。

http://apital.asahi.com/article/fukushima/2012111500048.html

つまり、1キログラム当たり千ベクレルの放射性セシウムを検出したタラの芽を食べる方が家族にいれば、一緒に住んでいる子供達も内部被曝するリスクが高くなるのです。

少なくても、伊達市の様な福島県内でも汚染度が高く、しかも元々地元の食材を食べる方が多い場所のアドバイザーの発言としては不適切としか言いようがないと思います。

福島県はある程度汚染されています。
ただ、少しだけ気を付ければ十分に生活できます。
リスクを少なくさせる生活の仕方もあるはずです。
にもかかわらず、大丈夫だ大丈夫だとだけ言うことは、これまでのSpeedyや『直ちに危険はない』発言などの経験から、全く信用されません。

住民は裏切られ続けて来ました。
ですから、もっと謙虚に発言して欲しいと思います。

2013.05.02
診療
研究

GAMBROの温故知新

GAMBROと言う透析メーカーが、“温故知新”と言う小冊子を出しています。
たまたま、AN69膜が誕生して40周年の記念誌を読みました。

神戸にある坂井瑠美クリニックの坂井瑠美先生の記載が素晴らしかったです。
坂井先生は、40年前から透析医療に従事している我々の大先輩で、隔日透析、オーバーナイト透析、在宅透析など、常に時代をリードした治療を行っていてる先生です。

坂井先生の文章には、たいへん重みのある言葉がいくつも書かれていました。
印象に残った文章を転記してみました。

透析中の血圧低下やショック、下肢のつりなどが起こらない透析には、膜の選択もさることながら、私は“時間が必要”だと思っている。

40年以上も透析にかかわって以下の事だけは確信出来る。即ち、
高血圧、貧血、意欲低下、集中力の低下、痒み、皮膚の色素沈着、骨、関節の痛み、Restless Legs syndrome、四肢の不随運動、ピクツキ、発汗異常、胃腸の運動障害、口腔乾燥、味覚異常、食欲低下、口臭、不眠、痩せ・・・等々は、全て尿毒症の症状であり、透析不足で出現する

1日24時間、週168時間働いている「腎臓」の肩代わりを、たった12時間の透析では、生命維持のためらならともかく、症状をとることは不可能であると私は考える。

最近は、透析患者の痒みに対しての新薬が出て、患者の大いなる福音になっている様だが、「1カプセルがダイアライザーの購入価より高い!」のをご存知であろうか。

良い膜で、時間、回数を駆使すれば、元気で健常人の平均寿命に近づくとも思っている。

私が今まで「一番感動した」のは、岩見沢クリニックの千葉栄市先生が、新たに透析室を作られたことである。6時間、6時間、6時間、3時間の週4回の透析を、今いる全ての患者さん(120〜130人)に実践する為だけに20床も増築されたのである。

“もし自分が、また、大切な人が、腎不全になったらどんな透析を望むのであろうか?”“もう少し自由度のある透析をして欲しい”と願うに違いない。
あなたが透析患者になったら、通常“当たりまえだと考えられていること”が、今多くの施設では許されないのである。透析治療は“週3回4時間”でせねばならないと言う呪縛から医療スタッフが解放されてはじめて、“患者との人間関係はよくなる”と思う。

ゴールデンウィーク後半初日から堅い記事となりましたが、援腎会すずきクリニックも同じ気持ちを持って頑張って行きたいと考えております。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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