2009.09.23
診療
開業 / 病院経営
その他(医療関連)

ドライウエイトについて

当院では、月1回透析患者さんと個人面談を行っています。
その月に行った採血、レントゲン、超音波検査の説明を行い、最近困っていることなどを聞いています。

変わらないので、必要ないと言われる患者さんもいますが、ベッドサイド以外の落ち着いた場所で、患者さんや時々家族の方と現在の状態や治療について話をするのはとても大切だと考えているからです。

今週はその面談の週なのですが、本日お話しした患者さんから、ある体重以上になると尿がたくさん出始めるとのことを聞きました。
その方のドライウエイトは尿量が増える体重より3kgほど低くなっています。
そして、尿が出始める体重以上になると、尿量が増えてそれ以上体重が増えなくなると言うのです。

以前は、透析導入直後は尿量を減らさないために体重を下げすぎないようにと考えてドライウエイトを決めていましたが、昨年肺水腫となり入院が必要となった方が1名いらっしゃいました。
また、血圧が高くドライウエイトを下げたいと考える方が多く、ややドライにしすぎている気もします。

時間をかけたオンラインHDFを行っていますと、透析中の血圧低下が起こることは少ないです。
そのため、本当のドライウエイトまで引けるようになっています。

今日面談した方は、とりあえず1.5kgドライウエイトを上げることにしました。
尿が増える体重がもしかしたら危険な体重の可能性も有りますが、そこはいろいろ試してみて、相談して決めたいと思います。

常々思いますが、ドライウエイトと言うよりその人の状況にあった基礎体重を決めることは本当に難しいことです。

2009.09.22
診療
生活 / くらし
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カブトムシが長生きです。

以前紹介したカブトムシですが、メスはすぐ死んでしまったのですが、オスは長生きです。

土日と出かけていて、帰ってからいじってみても動かないので、死んじゃったねと話していたのですが、昨日生きているのを発見!

育て方によっては、10月まで生きるカブトムシもいるそうです。
早速、ゼリーをあげました。

追伸)
ロサンゼルスの鈴木クリニック、リンクをしました。
立派なホームページに変わっていました。

2009.09.21
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なぜ朝に心筋梗塞や脳梗塞が起こるの?

夜間頻尿最後の書き込みです。
夜間頻尿とだいぶずれてきていますが、どうして心筋梗塞や脳梗塞が朝起こるかについて書きます。

急性心筋梗塞患者が朝目覚めてどうするかを調べた研究が有るのですが、約50%の人が覚醒後,1分以内にベッドから離れるような起床パターンをとっていたと報告されています。

睡眠状態では副交感神経が活躍しているのですが、急にベッドから離れると、交感神経が急激に働いて、血圧の急激な上昇が起こり、心臓の冠動脈内に生じているプ ラークが剥がれやすくなり、心筋梗塞を起こすそうなのです。

そして、夜間寝ている間に血液の粘稠度が増加していくことでも、梗塞が起こりやすくなる事も言われています。
この点に関しては、就寝前の飲水が良い方に作用すると思われますが、寝る前に飲んだ水分が起床時まで効果を保てるかは疑問です。

また、出血を止める血小板の凝集能は午前中に亢進し,夜間に低下することも朝に梗塞が起こりやすい原因となっていると考えられます。

それでは、どうするといいのでしょうか。
最近の研究では、早朝の高血圧がとても悪いと言われています。
可能でしたら、24時間血圧計を使用して、早朝高血圧のある方ではそのコントロールをすることは大切です。
また、朝は急に起き上がらないで、ゆっくり起きる習慣を付けるようにしましょう。
さらに、起床時にコップ1−2杯の水分を取ることも大切です。

夜間頻尿の話から始まって、心筋梗塞や脳梗塞の話になってしまいました。
どうだったでしょうか。

2009.09.21
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研究
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夜間多尿に対する対応

夜間頻尿の方で夜間多尿が無い方では、泌尿器科の病気が無いか調べて、排尿障害の治療や抗コリン剤などの蓄尿障害の治療を行います。

それでは、夜間多尿の方の治療はどうすればいいでしょうか。

大切なことは、睡眠に入ったときに尿がどんどん産生される状態でなくすことです。
そのためには、夕方から水分を控えることは大切です。
そして、入浴や夕方の運動で汗をかくこともいいかもしれません。
そして、泌尿器科では寝る頃水分が体内にたまり過ぎないようにするための薬を飲んでもらう事も行います。

でも、昔から脳梗塞を予防するために寝る前にコップ一杯の水分を取りましょうと言うことがよく言われています。

脳梗塞 予防 寝る前

などで、ネット検索するとそのような事がたくさん書かれており、心配になるかと思います。

ところが、最近の研究ではそうでも無い様なのです。
大規模な人数を対象とした研究が行われ、次々と午前中、特に起床時の危険性について述べられています。

急性心筋梗塞についての研究では、国際的な大規模研究であるISIS-2研究、米国内の多施設研究MILIS 研究での2999例の検討などがあり、他にもGoldberg RJ、Willich SNと言った人が報告をしています。

また、脳卒中についてもMarler らの脳梗塞患者1137例の検討や40年にわたる疫学研究として有名なFramingham 研究でこれらの事について書かれています。

 

2009.09.21
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夜間頻尿の検査2

昨日、今日とクリニックの脇の公園で、地区の秋祭りが行われていました。
自分が現在住んでいる地区が違うので、秋祭りには参加していません。
たまたま、今日用事があってクリニックに行ったところ、駐車場にたくさんの車が止めてありました。
これほど車が止まっている駐車場を見たことがないので、平日、このぐらいの車が止まっていたら、すごく忙しいのだろうと思いながら眺めていました。

さて、本日は夜間頻尿で来院された患者さんに対して、泌尿器科ではどの様な方針で検査を行っているか書きたいと思います。

まず泌尿器科では、検尿を行います。
検尿をすることで、尿が汚れているか、血尿が有るか、たんぱく尿が有るか、尿糖がでているかなどが分かります。
その他にも、結石の成分となるシュウ酸カルシウムの結晶を見つけたり、円柱や変形赤血球などの通常ではあまり見られない腎臓病を疑う成分を見つけることが出来ます。

尿糖やたんぱく尿が出ていれば、それだけで多尿となる糖尿病や腎臓病を疑い、尿比重がとても低ければ、尿崩症などの病気も考えなければなりません。

そして、問診を行い、患者さんが一番困っている症状を聞くこととなります。
夜間頻尿のみの方には、排尿記録を付けてもらい夜間多尿の有無をチェックします。
夜間多尿がある方には、その原因となる病気がないか調べ、治療を行います。
また、夜間多尿が無ければ、睡眠障害や膀胱蓄尿障害などがないか検討することになります。

頻尿で多尿の無い方や、排尿障害を訴える方では、泌尿器疾患がないか検討するのです。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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