かわせみクリニック
透析医が透析患者になってわかった
しっかり透析のヒケツ
―エビデンスに基づく患者さん本位の至適透析ー
を書かれた仙台社会保険病院の鈴木一之先生が、本日透析クリニックを開院されました。
場所は、
〒981-3133
仙台市泉区泉中央4丁目21-7
かわせみクリニック
電話:022-771-0681
とのことです。
東北の透析診療をリードしてきた鈴木先生のさらなる発展を祈念してご紹介いたします。
アロテックとアテレックとアレロック
喘息治療などに使われているβ刺激薬〝アロテック〟の国内販売が中止になったそうです。
頻脈、動悸などの心臓系の副作用のリスクが、喘息などの有用性を上回ってしまっていることが最近になって分かり、販売が中止になるそうです。
最初、その記事を見て、〝アテレック〟どうした。と思ってしまいました。
降圧剤で〝アテレック〟と言う薬があり、腎保護作用が有る薬と言うことで当院でもよく使っている薬が販売中止になったのかと思ったのです。
すぐに、〝アロテック〟であることに気づきましたが、非常にそっくりな名前ですよね。
さらに、抗アレルギー剤の〝アレロック〟も紛らわしいかもしれません。
名前が似ていて間違えやすい薬はいくつかあります。
また、「クスリはリスク」なんて言葉も有りますので、我々も十分気を使って処方していく必要が有ります。
過活動膀胱の臨床治験にご協力ください。
援腎会すずきクリニックでは、10月より過活動膀胱の臨床治験を開始いたします。
おしっこの回数が多い
突然、強い尿意が起こる
我慢出来ず漏れることがある
などの症状が有りましたら、是非来院ください。
何が大切なのか。
総合病院に通っている方は、何か有ったときに安心と言われる方が多いです。
3,4時間待って診察を受けているのはそのためなんだと言われます。
透析を受けている患者さんたちもそのような話をされます。
でも、そんなに受け身で良いのかなと思ってしまいます。
本日、ホームページの学会発表に今年の夏に発表した東北腎不全研究会のスライドを載せました。
DOPPSと言う世界的な血液透析における治療方法と患者の予後についての調査で、低透析量、高リン血症、高カルシウム血症、低アルブミン血症 、貧血とバスキュラーアクセスの方法が、透析者の死亡リスクの増大との重要な関連が有ることが分かりました。
そして、この6つの治療指標について日本人患者さん1805人を調査した結果が透析学会雑誌に報告されました。
今回の発表は、その結果と当院の治療成績を比べた発表であり、以前にこのブログにも載せています。
DOPPSに参加した1805人の血液透析患者さんの集計では、6つ達成が0%、5つ以上達成が1.7%前回であったのに対し、当院の6つの指標達成が36.7%、5つ以上達成が83.3%でした。
この治療指標が全てではありません。
ただ、当院の行っている透析が間違ってはいないと言えるのではないかと考えています。
当院で行っているのは、透析量を増やすため少しでも時間を延ばすこと。血流を上げること。そしてオンラインHDFです。
いわゆる〝しっかり透析〟だと思っています。
そこで、最初の話に戻りますが、透析治療を行っていく上で大切なことは、何か有ったときに安心ではなくて、何かが出来るだけ起こらないような透析を受ける事ではないかと思うのです。
受け身ではなく、どん欲に出来るだけたくさん透析を受ける事が大切です。
そのために今すぐ出来ることは、先ず30分の透析時間を延ばすこと、そして少しでも血流を上げる事ではないかと思います。
インフルワクチン接種1回目は3600円目安
厚生労働省は14日、来月から始まる新型インフルエンザを含む3種混合ワクチン接種の費用について、1回目3600円、2回目2550円を目安とする方針を明らかにした。
実際の費用は、これを参考に市町村が個別に決める。
昨季は、新型インフルワクチンの接種費用を国が一律に定め、接種を推奨。今季は新型と季節性2種の混合ワクチンに変更され、接種事業の実施主体も市町村に移行されたため、自治体側から「目安を示してほしい」との声が上がっていた。
金額の目安は昨季の新型ワクチンと同額だが、問診後に医師の判断で接種できなかった場合、昨季は無料だった費用が、今季は1790円かかるとしている。
(2010年9月15日01時00分 読売新聞)
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先日、医師会で行われたインフルエンザワクチン接種についての説明会に行ってきました。
今回の接種料金は、1回目3600円、2回目2550円を上限として各医療機関で接種料金を決めるとのことです。
昨年は、季節性インフルエンザワクチンと新型インフルエンザワクチンの2回の接種が必要でしたが、今年は季節性と新型が合わさったワクチンとなっています。
これまで季節性インフルエンザワクチンについては、価格設定は自由だったのですが、今回は新型ワクチンが混ざっているため、価格が決められてたそうです。
もう一つ大きなポイントですが、今回のワクチン接種料金は一つの医療機関で同一料金としなければならなくなりました。
昨年までは、ペア割引などを行っていましたが出来なくなりました。
ペア料金については大きな問題ではないのですが、困ったことが一つ考えられました。
当院では透析診療を行っています。
これは、一つの透析室に30名近くの患者さんが集まって集団で行っているものです。
1人の方がインフルエンザに感染すると集団発生する可能性があります。
そのための対策として出来るだけ多くの方にワクチンを接種してもらう必要があります。
これまで、当院透析者で行政から補助が出ない方に対しては、ワクチン接種料金を補助が出た方と同じ価格とすることで、ほぼ全ての患者さんに接種してもらっていました。
しかし、今回は同一医療機関で同一料金となりますので、透析患者さんだけ特別料金とすることが出来ません。
そうすると、費用面のことから受けたくないと言う方が出てくると思われます。
強制することは出来ませんので、集団発生しないように祈るだけです。
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ただ、新型と一緒になったことで、メリットも有ります。
今回のワクチン接種では、新型インフルエンザワクチン接種に準じて行われますので、助成が有ります。
1,生活保護世帯の方
2,中国残留邦人等
3,市民税非課税世帯
4,妊婦
5,小児(1歳から小学校3年生)
以上の方では、助成が出ますのでご確認ください。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。