ピックアップブログに載りました。
最近、ブログの更新をさぼっていて、ちょっとネタ切れ気味なのですが、たまたまDoctorブログβを見たところ、このブログがピックアップブログに載っていました。
それならば、多くの方が見てくれる可能性が高いので、クリニックの透析に対する考えかたにつてい書いてみたいと思います。
以前も書きましたが、2年も経過していますので編集して再度掲載します。
なお、ピックアップブログにつきましては、ブログの先頭の部分にDoctorブログβと書かれたボタンが有ります。
ここを押していただけるとピックアップブログやブログの順位を見ることが出来ます。
現時点での月間ブログアクセスランキングは21位で、過去1ヶ月のアクセス数は62615回となっています。
WILD ROAST
クリニック近くを通るインター線を4号線方向に向かい、東邦銀行富田支店の手前道路を左に曲がりすぐ左側にWILD ROASTというローストチキンの持ち帰り専門店が昨年11月頃出来ました。
お店の中を除くと、ローストチキンを回転しながら焼いている姿を見る事が出来ます。
こんがり焼き上がった手作りローストチキンはやわらかく、とてもジューシーでした。
これは、ローストチキンを食べやすい様に切ってもらった物です。
コメントでも、あまり難しい話しばかり続くとご指摘が有りましたので記事としました。
インター線をもう少し進むと、以前もブログで紹介しましたフォンデュと言うパン屋さんが有ります。
こちらもお勧めです。
ここで売っている大きなお肉が入ったカレーパンが絶品ですが、今回の写真はまっくろくろすけです。
かわいいでしょ。
と言う事で、先日はWILD ROASTのチキンをフォンデュのパンで包んで食べて最高でした。
画像はないですが、美味しかったですよ。
PDファースト
前回CAPDについて書きました。
今回は、ちょっと違った面について書いてみます。
腹膜透析(PD)は日本では透析患者さんの3.4%の方が行っている治療法です。
血液透析に比べ行っている方の人数はかなり少ないです。
全国的にはかなりの地域差があり、3年前の調査ですが、最も少ないのが佐賀県で0.6%、最も多いのが香川県で9.9%とかなりのばらつきがあります。
我が福島県は、4.9%で平均より高く、全国での普及率の順位は第9位で多い方です。
世界的に見ても日本での普及率は少ない方です。
オランダ 23.0%
デンマーク 24.0%
英国 19.3%
米国 7.4%
韓国 21.3%
台湾 7.6%
実は、最も多いのが香港で、透析患者さんの81.3%が腹膜透析を受けています。
香港では国策でPDファーストが行われています。
腹膜透析が禁忌の患者さん以外で血液透析を希望する人には医療費還付を行わない方針です。
香港では、腹膜透析液の価格が安く、PDを選択することで透析治療費を安くしているということです。
日本では腹膜透析液が高額なため、血液透析よりPDの方が費用がかかっています。
でも、現在の日本では患者さんや診察している医師が、個々の患者さんに適した治療法を選択出来ています。
とても恵まれている状況だと思います。
我々医療者も患者さん達も、現在の恵まれた状況を続ける事が出来るように、真剣に向き合っていく必要が有りますね。
日本透析学会総会の演題査読中
第56回(社)日本透析医学会学術集会・総会
一般演題筆頭演者 各位
この度は、第56回(社)日本透析医学会学術集会・総会に
演題をご登録くださり、ありがとうございました。
現在、査読期間に入っており、採択につきましては査読終了後
ご連絡申し上げます。
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今年の6月に横浜で日本透析学会が開かれます。
巨大な学会で、演題数もとても多い学会です。
最近では、各演題の内容が詳しく載っている抄録集もとても厚くなって、毎年持って行くのが大変になっています。
と言うか、学会場で抄録集を持っている人自体が少なくなっている印象です。
それだけ演題数が多くなると、どうしてもレベルの低い発表も入ってきます。
今回、査読期間を設け、採用する演題を採択するという事ですので、レベルの高い学会となるのではないかと期待しています。
もっとも、僕の演題が採用されないかもしれませんが。。。
もう一つ、昨年の総会でビックリしたことが有りました。
それは、一つの会場では、長時間透析や頻回透析のセッションを行っていて、これらの透析についてたくさん議論されていいました。
しかし、途中で栄養のセクションに行ってみたら、どれだけ低たんぱく食にすれば透析の回数を減らすことが出来るかという話がされていました。
全く逆の話が両方ともあたかも当然のことの様に同じ学会の違う場所で同時に議論されている事についてとても違和感を感じました。
やはり、学会としてある程度の方向性を示してもらい、その上で議論する必要が有るのではと感じました。
今回の演題選別には期待を持っています。
CAPDについて
CAPDについては前にも書いた事が有るかもしれません。
ちょっと唐突ですが自分のCAPDに対する考えを今回書いてみます。
CAPDは泌尿器科医になった時点から血液透析と共にずっと診療してきた治療法です。
現在でも、CAPDの患者さんが若干名当院に通院しています。
昔から、血液透析とCAPDの比較が良くされてきました。
CAPDは、飲水制限が少なくてすむとか、野菜や果物をたくさん食べても大丈夫だとか、自宅でできることが血液透析より優れているなどの話がありました。
尿がたくさん出ている患者さんでは、これらの恩恵を受ける事が出来ます。
しかし、ぎりぎりまで頑張って無尿に近い患者さんでは、透析不足になりCAPDのデメリットばかり出てしまいます。
透析不足でかゆみが出る、体調不良がある、しかし血液透析はいやだと言うことになり、透析不足で体調不良が数年続き、どうしようもなくなってから血液透析になるストーリーです。
つまり、CAPDは通常透析を導入するよりもっと早い時期に行う治療法であり、血液透析と同等に考える治療法ではないと僕は考えています。
個人的見解なので異論はかなり有ると思いますが、僕が考えるCAPD導入を勧める対象となる方は、クレアチンが5くらいで半年以内に血液透析が必要となる糖尿病以外の患者さんです。
患者さんに、
『半年以内に血液透析となる可能性が高いです。オシッコの量が少なくなったら血液透析しか出来ませんが、現時点ですとCAPDという腹膜を使って透析をする治療法があり、血液透析が始まるのを数年遅くすることが出来ます。』
と言う説明を行って導入するのが理想ではないかと考えています。
数年後に、『そろそろ尿が少なくなり血液透析を導入する時期が来ました。シャント手術をしましょう。』
と言って、週1回血液透析併用のCAPD、そして血液透析に移行していくのです。
きちんとCAPDが血液透析を受ける前にする治療であり、時期が来たら血液透析に移行すると言う事を説明してあれば、CAPDをずるずる続けて透析不足になることを避けられるのではと考えています。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。