2011.03.20
診療
生活 / くらし

核医学会の声明

現在、日本核医学会が

『被災者の皆様、とくにお子さんをお持ちの被災者の皆様へ』

と言う文面をホームページに載せています。

参考になると思いますので、ご紹介いたします。

http://www.jsnm.org/japanese/11-03-18

 

2011.03.20
診療
開業 / 病院経営
仕事 / 職場

行政の対応がお粗末です。

郡山市内は多くの店舗が店を閉めています。
ただ、飲食店の中でもお弁当を出していたり、やっている飲み屋さんも有ります。

昨日は、牛門という高級焼き肉屋さんのお弁当を食べました。
高そうなので行ったことなく、初めて行きました。
カルビ弁当が1000円でしたが、もちろん美味しかったです。
閉めているお店が多い中でありがたいことです。

ここ数日とても苦労したのがスタッフのガソリンです。
院長は、たまたま満タンだったので全く問題無しでしたが、多くの職員がガソリンが無くなり通勤出来なくなる不安をかかえていました。
遠方の職員やガソリンが少なかった職員が、連日の様にクリニックに泊まり込んでいました。

現在泌尿器科の診療は処方のみ行っています。
透析自体は僕が行わなくても出来るので、院長の仕事は行政に電話をかけてスタッフへのガソリンを分けて欲しいと訴える事でした。

医師会、保健所、県の災害対策本部、市の災害対策本部に何度も電話をかけました。
週の前半は通じないことが多く、何度電話をかけたか分かりません。
県立医科大学第三内科や日本透析医会にもお願いし行政に働きかけていただきました。

時々、他病院のスタッフから医療機関の職員だと入れてくれるガソリンスタンドがあるという情報が入りました。
週の後半は夜間透析がない分すこしは余裕が出来てましたので、そのような情報が入るとスタッフをスタンドに行かせました。
情報が入って早い段階だと入れてもらえますが、時間が経過すると入れてもらえませんでした。

この様なことを繰り返して、現在ではガソリンが危機的なスタッフはごく少数になりました。
これで、ガソリンについてはなんとかなりそうです。

でも、悔しいことがあります。
大学や医会から県に働きかけてもらいましたが、金曜日の午後に県の災害本部から電話がかかってきました。
やはりガソリンが入手出来ないという返事でした。

ところが、土曜日の出勤時に大渋滞を見つけたのです。
どうやら土曜日からガソリンの販売をはじめたスタンドがいくつか出てきていました。

良かったねと言われるかもしれませんが、当院では通常の倍の患者さんを受け入れています。
一時的には夜間透析もやっていました。
そんな、大行列に職員が並べる時間がある訳無いじゃないですか。

本当に行政には裏切られた感じでした。
我々の事を見捨てて、市民のガス抜きを優先させたんだなと思いました。
もしくは、行政が縦割りなので情報の共有が出来ていないのかなと感じました。
まあ、後者でしょうね。

今回は非常に落胆はし、腹立たしいのでブログに書きました。
でも、そんなこと気にしていられません。
目の前に僕らを頼ってくれる患者さんたちがいますので、職員一同頑張ります。

2011.03.19
診療
研究
仕事 / 職場

放射線障害について

本日夕方、郡山医師会で核医学を専門とする先生に来ていただき、ご講演してもらいました。

放射線についての正しい知識を身につけようということで、ちょっと書いてみます。
先ず用語です。

放射性物質:放射線を出す物質
放射能  :放射線を出す能力
電球にたとえると、放射性物質が電球で、放射線は光、放射能はワット数みたいなものと言っていました。
放射線の性質は光と同じで、放射線量は距離の2乗に反比例するするそうです。
1シーベルトは、10km離れると100マイクロシーベルト、20kmで25マイクロシーベルトまで減少します。

阿武隈山地も有りますので、実際に放射線が直接郡山に届くことは無いです。
原子炉は原爆にならない

原爆は、ウラン235を100%近く濃縮した燃料を使用しています。
→莫大なエネルギーが一瞬のうちに放出される

原子炉は適量のエネルギーが放出できるようにウラン235を3%程度に低濃縮しています。
さらに、反応をコントロールするために中性子を吸収する制御棒を使用していますので、原爆の様な爆発は起こらないそうです。
現在福島原発で確認されている放射性物質は、ヨード131が80%、ヨード132が20%であり、他の物質はなしだそうです。
緊急炉心停止が適切に行われた事から、それ以来核分裂が起こっていません。
そのため、中性子は出ていないそうです。

セシウムは検出されていませんが、もし出てもセシウムのキレート剤が全国から福島に集められています。

原子炉から大量のヨードが放出されても、60km離れた所にくるまでにかなり拡散されます。これは、風向きでも違ってきます。
雨が降ると落ちてくるので、状況によってはもっと遠くで落下する可能性もあります。

風に流されてくるくらいなので、時間的余裕は十分あると思われます。

ヨードが飛んできた場合の予防としては、ヨード製剤を飲むことですが、日本人は海の物をたくさん食べているので、あまり必要でないのではと言われています。

ただ、小児の甲状腺癌発生が減少したという報告もあり、40才未満の方は、飲んでおいても良いそうです。

しかし、ヨード製剤を飲むタイミングは難しく、被爆後6時間経過すると意味がなく、早すぎても駄目なのでタイミングが大切だそうです。

以上ですが、ポイントは、

放射線が郡山に届くことはない

原子炉は原爆にならないので、原爆の様な爆発は起こらない

爆発しても時間は十分ある

これらのことから、最も怖いのは風評被害のようです。

以上でした。

 

 

 

 

2011.03.19
仕事 / 職場
生活 / くらし

福島原発の放射能を理解する

http://ribf.riken.jp/~koji/jishin/zhen_zai.html

 

福島原発の放射能を理解すると言うpdfを見つけました。
福島原発がどのようなもので、どのような状況になっているか海外の専門家がスライドにして、日本人の専門家が訳したものです。

これを見ると、60km離れている郡山は比較的安全であると分かります。
参考にしてください。

2011.03.19
診療
開業 / 病院経営
仕事 / 職場

徐々に落ち着きつつあります。

震災後、1週間が経過し、クリニックも徐々に落ち着いてきています。
現在、医療材料や医薬品が足りなく困る事は無いです。
ガソリンもなんとか補給出来てきました。

次は、正常の診療体制に戻すことです。

透析では、電源の問題が有りますが、薬品が足りるようになったこともあり、次週より3時間の透析を4時間に戻す事としました。

3時間透析を1週間しただけで、痒みや高血圧の症状を訴える患者さん達が出てきました。
やはり透析量が不足するとこのような症状が生じてきます。
5時間透析の患者さんにはご迷惑をかけますが、もうしばらくお待ちください。

尚、大変申し訳ありませんが、泌尿器科の外来は、来週中の再開は難しそうです。
内服処方は出来ますので、診療時間についてはお問い合わせください。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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