- 2011.04.02
- 生活 / くらし
福島県民の持つ「捨てられた感、裏切られた感」を払拭すべき!
原発に近い地域の現状が書かれている書き込みを紹介いたします。
http://expres.umin.jp/fukushima/yoshino.pdf
郡山は比較的安全と考えられていますが、ガイガーカウンター(放射線量測定装置)を持つメーカーさんもいるようです。
僕が思うに、あまりにも政府がダブルスタンダードなんですよね。
だって、30km以上離れていれば心配は無いと言いながら、いわきや相馬に行くことを拒絶している人に対しての対応が無いです。
メーカーでも福島県は入るなとか、ガイガーカウンターでいくつ以上の数値で退避しろとか(我々の生活にとってはとても低い数値)しているみたいです。
原発事故直後はマスクをして歩いている人が多かったですが、今は少なくなった様です。
たまに外に布団を干している家を見ますが、それはちょっと無防備過ぎなのではと思いますが、東京の人が感じるほどぴりぴりしていません。
政府が安全だと言い切るなら、そこに行かない会社の許認可を取り消すぐらいしてくれないと、現地の人間は納得出来ないと思います。
ご興味がありましたら投稿をご覧になってみてください。
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吉野ゆりえさんの地震医療ネットへの投稿
*吉野ゆりえさんから許可を頂いて pdf 化いたしました。転送は自由に行って 頂いて結構です。(地震医療ネット事務局)
福島県民の持つ「捨てられた感、裏切られた感」を払拭すべき!
皆様、いつも大変お世話になり、ありがとうございます。 肉腫患者の吉野ゆりえです。
実は、ある官僚の方から、福島県双葉郡の方々の生の声を聞きたい、とのご 連絡がありました。
私は福島の出身ではないのですが、かなりご縁があって、福島の地元のメデ ィアに出演させていただいたり、知り合いもたくさんいます。
第二の故郷といったところでしょうか。
そこで、福島の地元のメディアの方に連絡を取らせていただきました。 すると、以下のようなことを伺うことができました。
これは皆さんもご存じでしょうが、双葉町の住民は埼玉へ、楢葉町は会津美 里へ、広野町は田村市常葉へ、浪江町と富岡町の方はバラバラに移動している とのことでした。
中には?(かなりの方が?)、「もう町へは帰れない」と覚悟を決め、ご自 分でアパートを借りている方もいらっしゃるようです。
でも、住民票を移したいけれど、行政が機能していないところもあるようで す。
その官僚の方も、いわきや相馬の情報は入るけれど、双葉の情報は無いんで すよね、とおっしゃっていましたが、もちろん退避しているので仕方がないと 思いますが・・・福島の方から「今、報道の人は福島から逃げているんだよ」 とお聞きしました。
あるテレビ局は、ディレクターが取材に行きたいと言ったら、会社から禁止 令がでたそうです。
少数いる報道関係者も、マスクに手袋をして、ガイガーカウンターをぶら下 げて、その数値を言い合ったりしていて、これが県民にはかなり反感を持たれ ているようです。
そんなことをしているから風評被害がでるんだということで、自分たちでそ の風評被害を無くしたいと、「僕たちはマスクをしないよ」とおっしゃってい ました。
ある地元メディアでは「マスク禁止令」が出ているそうです。大丈夫だとい う意志表示、精一杯の抵抗のようです。
また、医療関係者も逃げた、と思われているようです(涙) 県外からの看護チームの数を示されました。 岩手県76チーム、宮城県56チームに対して、福島県2チームだそうです。 福島県立医科大学の入学者も、放射能が理由で、入学を辞退した方がいるそ
うです。
「医療者はやはりダメだよね」と言われ、がんばってくださっている方々も ここにいらっしゃるのにと、患者ながらにとても哀しく思いました。
また、福島に物を送るにも、今は「福島料金」というものが加算されるそう です(宅急便なども)。
そして、地震の被害の大きかった浜通りには重機も入って来ないので、復旧 作業もできないそうです。
「がんばろう!なんて言われても、何をがんばればいいんだ!」と怒ってい るそうです。
「政府も報道も医療関係者も逃げた!信用できない!」と思ってらっしゃる のが、ひしひしと感じられました。
ここからは、地元の方からお話しを伺って、私の感じたことです。
「何故彼らは逃げたのか?そして、自分が逃げるなら、国が責任を持つから 私たちにも逃げろと、何故言わないのか?」と、思ってらっしゃるように思い ます。
福島県民は、双葉郡の方々は、これまで原発の恩恵に預かってきたことは、 ご自分たちも良くわかってらっしゃいます。
だから、最初は文句を言わず、我慢をしていました。
しかし、政府が逃げたこと(現在、原子力安全・保安院は原発から50km 離れた郡山に撤退)、東電の幹部もいなくなったことで、自分たちは捨てられ た、裏切られたと思うようになったのです。
早くに、この「捨てられた感、裏切られた感」を払拭しないといけないと思 います。
下記は、私の大学のクラスメートの松田公太参議院議員(みんなの党・タリ ーズ・ジャパン創業者)のブログです。
先日、彼のブログの内容がウォールストリートジャーナルに掲載されたので すが、私も全く同感です。
管総理が、現地20~30km圏内に行って指揮を取り(東電の幹部も戻り)、 出荷制限された以外の野菜を食べて(かいわれの時みたいに!?)、福島県民 に国民にデモンストレーションすべきではないでしょうか。
県民の不満も、国民の不安も、風評被害も、すべて政府がつくっていると思 います。
何もわからない一がん患者が生意気なことを言って、大変申し訳ございませ ん。
ただ、岩手も宮城も皆様方のご尽力でかなり状況が改善されてきているよう に見受けられます。
しかし福島は、震災だけでなく原発による風評被害で、環境だけでなく、心 身ともに深く傷ついています。
何とか救うことはできないものかと、心を痛めております。
吉野ゆりえ
医療が出来る喜び
先週より透析時間を4時間に戻し、泌尿器科の診療を開始しました。
今週になり、透析は震災以前のスケジュールに戻し、泌尿器科診療も通常通り行いました。
今、もっとも感じることは、医療=診療が行える喜びです。
震災後は、本当はいけないですが透析自体はスタッフに任せっきりで、泌尿器科診療も行っていませんでした。
院長が何をしていたかというと、震災直後は屋上の変電器がやられていましたので、変電器の修理と新しい変電器を入手する為に方々に電話をかけていました。
震災当初はほとんど電話が通じず苦労しました。
保健所にも足をはこんで行ったり来たりでした。
当院は水道がすぐに出ましたのでラッキーでしたが、他の施設は水道で大変だったようです。
なんとか恒常的に透析が出来る様になった後、職員のガソリンがなく、通えないスタッフが出てきたので、今度は県や市の災害本部、保健所、医師会、医大働きかけ、ガソリンを手に入れる様に電話をかけまくっていました。
入れてくれると言う話を聞いて警察署に出かけていって断られたりとにかく一つのことをするのが大変でした。
他施設の患者さんを引き受けて夜間透析まで行っていたのですから、スタンドの行列に並べる様な時間もありません。
そのため、スタッフの数人はクリニックに泊まり込んだり自転車で通勤して、なんとかガソリン不足に対応してもらいました。
それと共に原発事故の問題が大きくなり、とても不安な毎日になりました。
とにかくなにも解らなかったので、情報の収集と原発の勉強をしました。
この頃は、以前ご紹介した震災のメーリングリストを見たり、透析医学会や透析医会の理事の先生、福島医大第3内科の先生方から励ましの言葉をいただき何とかこの時期を乗り切る事が出来ました。
原発の不安は有りますが、体制が整ったこともあり、今週からは通常通りの診療を開始いたしました。
透析患者さんの採血も検査会社が対応してくれますので、週初めに採血したデータをチェックして透析条件の変更を行いました。
明らかにデータが悪くなった方がいなくてほっとしました。
泌尿器科外来診療も通常通りに内視鏡など検査を再開しています。
なんだか、これまで感じたことが無かったのですが、医療が出来ると言う実感がわいていて、とてもうれしい毎日です。
原発さえ収まってくれれば最高なんですけどね。
- 2011.03.30
- 生活 / くらし
ビールが放射線に良いらしい。
独立行政法人 放射線医学総合研究所のプレス発表です。
http://www.nirs.go.jp/news/press/2005/08_11.shtml
ビール成分に放射線防護効果を確認
放医研・東京理科大の研究チームがヒトの血液細胞とマウス実験で実証
放射線防護効果は最大34%にも
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【概要】
放射線医学総合研究所 (佐々木 康人 理事長) 粒子線治療生物研究グループは東京理科大学薬学部放射線生命科学の研究チームと共同で、ビール成分が放射線を防護する効果があることをヒトの血液細胞やマウスを用いた実験で明らかにした。アルコール飲料に放射線を防護する効果があることはすでに報告していたが、ビールに溶けこんでいる麦芽の甘味成分などに放射線により生じる染色体異常を最大で34%も減少させる効果があることをつきとめたのは初めて。
同研究グループは、広島・長崎の原爆やチェルノブイリ原発事故被害者のなかにアルコール飲料で放射線障害が低減されたという話がある事をきっかけにして研究を展開。ビールを使った実験でビールそのものに放射線防護効果があることを明らかにしてきたが、ビールの中の何に放射線防護効果があるかは、未解明のままであった。今回、ビール中のアルコール分(エタノール)に加え、ビールに溶けこんでいる成分にも放射線防護効果があることをつきとめ、放射線被ばくの前にビールを飲むと、放射線による障害から防護されることを示した。今後、同研究グループは、さらに放射線防護成分の探査を行うとともに放射線をあびた後の防護効果の確認、血液以外の臓器細胞に対する効果、作用のメカニズムの解明などに研究を発展させていく。
放射線防護剤にはさまざまな薬が開発されているが、副作用を伴うものもあり、新たな薬剤開発が待たれている。今回の成果は、新たな放射線防護薬剤開発に一石を投じるものとされる。
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早速、我が家でも奥さんにこの記事を見せて、ビールを飲むことにしたいと思います。
息子達に、『こどもビール』では効果なさそうですね。
平成23年4月11日(月) 休診のお知らせ
平成23年4月6日(水)泌尿器科・内科の外来診療を休診としていましたが、休診日を平成23年4月11日(月)に変更いたします。
当院職員で小中学校の入学式に参加する父兄が数人おります。
そのため、人工透析と泌尿器科両方の診療を行うための十分なスタッフが確保出来ず、泌尿器科・内科の外来診療を休診といたしました。
透析診療は通常通り行います。
ご迷惑をおかけしますがご了承のほど宜しくお願いいたします。
尚、4月6日(水)泌尿器科・内科の外来診療は通常通り行いますので、よろしくお願いいたします。
ガソリン以外は普通になりました。
昨日郡山にもガソリンが届いたようですが、まだまだ不足しています。
ガソリンスタンドの前は、予約券を持った人だけが給油出来ているようでした。
日中、特に午前中は必ず働いている我々のことも少しは考えて欲しいです。
ガソリン以外の物はそろってきており、スーパーも営業しています。
スーパーでも大型店は地震の影響からまだ営業を再開出来ないところも多いようです。
郡山ではミネラルウオーターもたくさんあります。
ただ、それほど心配はしていませんので、購入はしませんでした。
先日ミネラルウオーターをいただいて、希望する職員に持って行くように話しましたが、皆心配していないようで、そのままクリニックにあります。
今日は牛乳がたくさん置いてありました。
牛乳好きな長男に朗報です。
その後、親子3人で床屋さんに行って来ました。
いつもと違うお店に行ってきました。
実は、写真のお店が家の近所にある行きつけのひより理容さんです。
その向こうのビルが、地震の為に1階が潰れてしまいました。
写真に写っているのは2階、3階、4階です。
1階はくしゃっとなっています。
そのためか、ひより理容さんも震災以来ずっとお休みです。
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話は変わりますが、実は私の実家は埼玉県でガソリンスタンドをやっています。
実家のガソリンスタンドにも長蛇の列が出来て、朝早くから対応が大変だったようです。
やっと混乱も収まってきたようですが、昨日弟から友人と共に高速道路で東北に向かっていると連絡ありました。
盛岡に向かっているとのことでした。
たくさんの方から善意の寄付をしていただき、灯油を届ける為に出発したと言っていました。
昨夜、盛岡のホテルに泊まり、本日は陸前高田に入り、灯油を届けたら本日中に埼玉に戻るそうです。
弟たちの善意と行動力に頭が下がる想いです。
是非このことはブログでもご紹介したいと思い、書かせていただきました。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。