『震災における対応課題』
土曜日に郡山市で行われた福島腎不全研究会で当院臨床工学士の入谷麻祐子が、『震災における対応課題』について発表いたしました。
発表スライドは、クリニックホームページの学会発表にpdfファイルとして掲示しましたが、ブログでも紹介したいと思います。
https://enjinkai.com/society/index.html

表題のスライドです。

当院では透析室の地震対策として、次のスライドに示しますが、免震装置と地震感知機能を採用しています。
今回の東日本大震災を経験して、これらの対策が有効であったか、震災時の対応と今後の対策をどうすべきか検討しました。

震災時の対応として、透析機械室では、RO装置はゲルセーフと言う転倒防止器具の上に設置してありました。
ゲルセーフは、衝撃や振動を90%以上吸収し、弾力性と粘着性に優れているため、あらゆる揺れに耐えられると言われていました。

多人数用透析液供給装置は、免震装置上に設置してあり、配管はフレキシブルなチューブ配管を使用していました。

透析室では、コンソールに地震検知システム搭載を採用していました。これは、福島県内では初めてだったようです。
さらに、コンソールのキャスターはフリーロックとしていました。
パート医療事務職員を募集します。

援腎会すずきクリニックでは、業務拡張に伴い、医療事務(パート)を募集いたします。
詳細はホームページのスタッフ募集をご覧ください。
https://enjinkai.com/recruit/index.html
募集職種 パート医療事務
応募資格 医療事務
経理の経験がある方、ワード・エクセルが使える方大歓迎です。
勤務時間
月〜土/9:00 から 12:30
週のうち4・5日の勤務です。
休日 日曜・祝祭日
選考方法
書類審査および面接。
自筆の履歴書( 写真付き) をご郵送願います。
履歴書の返却はいたしません。
応募先一度お電話でご連絡ください。
その後、履歴書を郵送願います。TEL:024-925-0860
第84回福島腎不全研究会
昨日は、年2回ある福島腎不全研究会が郡山市で開かれました。
通常は土曜日に行ってきましたが、今回は多くの方が参加しやすいように日曜日の開催となりました。
午前中は一般演題。ランチョンセミナー後、震災関連の一般演題と震災についての各地区での経験を報告してもらうセクションでした。
ランチョンセミナーは、東京大学の福本誠二先生が『腎とカルシウム・リン代謝調節系』について最先端の知識を講演してくださいました。
午後のセッションでは、当院からも震災関連の演題を2題出させて頂きました。
『震災における対応課題』 入谷麻祐子
『震災前後での患者状態比較』橘健一
ホームページの学会発表にアップしましたので、ご覧になってみてください。
5月のアクセス数
5月のアクセス数が、104077アクセスで、一ヶ月で10万アクセスを超えました。
我ながらビックリです。
ちなみに、このブログの総アクセス数は、昨日の時点で143万3148アクセスでした。
ところで、最近のブログは放射線の話題ばかりで申し訳ありません。
それと、以前に書いた内容とその後書いた内容がころっと変わったりしてすみません。
山下教授の講演会は、自分が医師としてどうあるべきかを考えさせられとても良かったです。
でも、やっぱり、4才と7才の子供を持つ親としては、とても心配なのです。
だから、以前も書きましたが、
・放射線量が高いと言われる下水の汚泥を取り除いて欲しい
・子供たちが遊べる様に放射線量の高い公園の表土を削って欲しい。
・市街地の細かい放射線量マップを作成し、数値の高い場所に対する対策を立てて欲しい。
・給食は、当分の間これまで放射線が基準値を超えた事のない地域の物を使って欲しい。
・給食の食材がどこから来ているのか、きちんと明示して欲しい。
・夏休みに子供たちが県外で過ごせるサマースクールを行って欲しい。
ここの部分はこれからも訴えていくつもりです。
この間の講演会でもそう思いましたが、ネット社会による情報洪水の中で、右往左往しないようにして行かなければならないですね。
昨日の原口さんも慌てちゃったのかな。
一喜一憂しないように努力します。
山下講演会2
やっと安心と言い続けた経過が理解出来てきましたので、書きます。
また、聞いて良かった山下先生の言葉を書きます。
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放射線のリスクは明確に出来ないがリスクは否定出来ない。
100ミリシーベルト以上では発癌のリスクが有ることが分かっているが、それ以下では証明されていない。
決して安全ではない
事故直後は非常時であり、年間100ミリシーベルトを越えないようと言う最低限の約束がある。
(どんどん避難区域が広がっていった時期で、福島・郡山がパニックとなる可能性が有った事がバックグランドにあります。)
このような異常事態の中で、医療関係者がどの様に状況を理解して行動するかが大切だった。
震災直後の混乱時期に、対応を行うはずである医療従事者や県の職員が逃げ出さない状況を作ることが責務だった。
他のリスクとのバーターで、経済的な損失、人間関係の崩壊、生活のインフラの崩壊、その地を去ることのデメリットなどを包括的に考え、各個人が各個人の事情に従って線引きをしましょうと放射線防御の考えである。
現在の状況は、解らない見えないという以上に生活のインフラが崩壊し、応援団で有るべき周りが風評被害で浮き足立っている
正しく理解して正しく怖がる為には、誰がどういう意図やエビデンスで指示を作ったのか、その科学的根拠は何か、その情報源をオーソライズしているのかが大切。
しかし、現在の状況は情報の一元化がされてないく、情報の洪水があり、情報災害が起こっている。
チェルノブイリでは、事故後人工中絶を行った群と行わなかった群の比較が行われた。
事故後保証金が出た人たちは、仕事が無く、アルコール中毒となっていった人が多かった。
科学が起こした原発事故を科学の力で解決するためには、我々医療関係者が出来ることは、正しい知識を持って、フロントラインに福島の住民に正しく伝えることが医療従事者である皆さんの役割である。
医師となったら自分の為に生涯を捧げるのではなく、患者さんの為に生きる事が定めであり、それがいやなら医師を辞めるべきだ。
書かれた教科書の中に明日の医学はない。
目の前の患者さんの中に医学はある
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未だに幼い子供たちをどの様に生活させていけば良いのか、不安が一杯の中で、山下教授の言葉を繰り返して聞きながら、医師としてどうあれば良いかなんて考えている自分が居ます。
原発事故直後は、避難地域の方達がどんどん逃げてきました。
ほとんどパニック状態でした。
双葉病院で多くの患者さんが置き去りにされ、寝たきりの高齢者が亡くなった事が後に問題となり、実際には助けを求めに行った院長が警察に阻止されて戻れなくなっていたことが分かりました。
助け出された老人でも無理な移動で亡くなった方がたくさんいました。
同じような事が福島・郡山で起こったら、多くの動けない高齢者が命を落としていたかもしれません。
その事を考えると、医療者をパニックにさせないために安心と言う言葉を使ったのはやむ得なかったのではと思います。
後になって批判することは簡単です。
でも、その時に皆がパニックにならないように行動出来た人がいたでしょうか。
保安院や安全委員会は福島に来たのでしょうか。
先生は言っていました。
後日、全てが検証される事になると
プロフィール

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。


