『放射線で』医師不足拍車
9月17日の東京新聞の記事です。
北茨城市の北茨城市立総合病院で、原発事故による放射線の恐怖のため、常勤医が5名減ってしまった事を記事にしています。
震災前に16人いた常勤医が11人になってしまったそうです。
放射線量が0.15マイクロシーベルトの北茨城市でこれですから、郡山や福島の医師が減っていることが騒がれないのが不思議でなりません。
東京新聞は原発に対してかなり批判的な記事を書いていますので、このような記事が一面トップになるのでしょうが、あまり批判的な事を書かない他の新聞は重要視していないのかもしれません。
でも、福島県の医師不足が深刻化することは間違いないことですし、対策をしなければ取り返しが付かなくなります。
この記事で、豊田市長という人が「放射線が怖くて逃げるとしたら、医師としての資質以前の問題」と言っていますが、それは本末転倒です。
逃げる逃げないは個人の考えであって、逃げない状況を作る事が行政の仕事です。
現状では、医師が逃げなくなる対策を取っているとは思えません。
自分のやる事をやってから発言して欲しいものです。
記事の最後に、福島県では45名の医師が減ったと書かれています。
今後もどんどん減っていく可能性が有ります。
県や国は早急に対策を取って欲しいです。
台風15号による影響
21日に郡山を通過した台風15号は、市内のいろいろな場所で大きな被害をもたらしました。
阿武隈川や逢瀬川の一部が決壊して、一時は住民6万6335人を対象に郡山市が避難勧告を出したくらいです。
当院のスタッフも急激な冠水のため自宅から出ることが出来なくなり、一部の住民がレスキュー隊から救助される事態だったとのことです。
昨日も午後から降った雨のため、一日自宅から出られない状態が続いたようですが、本日はきちんと朝から出勤してくれてありがたいと感じています。
22日も高速道路の通行止めは続き、冠水により福島交通のバスが水につかった影響もあり、国道はほとんど動かない状態となりました。
たまたま、電子カルテのバックアップの不具合があり、部品交換のため仙台から業者さんが来ることになっており、14時に来院する予定になっていましたが、実際に到着したのは21時半で待っている方も疲れました。
本日休日当番医です。
本日9月23日(金)は秋分の日です。
援腎会すずきクリニックは休日当番医(外科担当)となっています。
透析診療も通常通り行っています。
- 2011.09.21
- 生活 / くらし
交通安全週間
本日から30日まで秋の全国交通安全運動をが行われます。
昨年も指導の係を命じられたのですが、今年も近くの交差点で交通安全指導(黄色い旗をもって子供を横断歩道で誘導する)を行いました。
7時半から8時までの予定で立っていましたが、横断歩道を渡った児童は我が子を含め3名でした。
昨年は18名の小学生を見送っているのですが、今年は少なく残念でした。
本日は、台風が来ていますので、車で送ってもらった児童もいます。
ただ、放射線を心配して4月からずっと車で学校に通っている子ども達もたくさんいます。
昨年一緒に小学校に行っていた子ども達も現在は一緒ではありません。
このブログもたくさんの方が見てくれています。
少しでも郡山市の現状を知って頂きたいと思い書いています。
放射線医療5施設新設へ 福島医大に健康管理センター330床など
http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4147&mode=0&classId=0&blockId=9889934&newsMode=article
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山下教授は、現在の放射線量は問題無く安全であるとおっしゃっていました。
ただ、多くの方が被曝したので、被曝した人達を長期間フォローする放射線被曝に関するセンターは必要と話していました。
長期間多くの方をフォローするためだけなら、330床もある放射線医学県民健康管理センターなんていらないですよね。
PETやサイクロトロン、超高解像度のCTスキャンなど、高額な医療機械を備えた箱物です。
がん治療の薬剤開発を進める創薬・治験センターですか。
その為に必要な医者は少なくとも数十人規模だそうです。
現在、郡山でも徐々に医師が減ってきていることは、少し前にブログに書きました。
医学講座が出来るのですから、教授選もあり、他府県から優秀な先生方が来るでしょうが、県内からもこの330床の最新設備の施設で働きたい若い医師が大勢でてくるでしょう。
多くの医師が集まっていくでしょう。
現状でも、郡山では病院で働く若い医師が減ってきています。
若い医師が減ると一番問題となるのは救急医療です。
現状でも医師が減って医療が崩壊しつつある地域がたくさんあります。
なんで、医者が減っていって困っている福島県で、多くの若い医者が働く施設を作ろうとするのかよく分からないです。
最先端の治療・診断を受けられる態勢を作っても、地域医療が崩壊していたら、『日本一健康に生きられる地域』になるとはとうてい思えないのですが、いかがでしょうか。
プロフィール

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。