2012.08.25
生活 / くらし
その他(一般)

原子力規制委員会委員の人事案の見直しを求める日弁連会長声明

http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2012/120803_3.html

原子力規制委員会委員の人事案の見直しを求める会長声明

政府は、本年7月26日、国会に原子力規制委員会の委員長及び委員の人事案を提示した。しかし、この人事案には、原子力規制委員会設置法(以下「設置法」という。)及び内閣官房原子力安全規制組織等改革準備室名義の本年7月3日付け「原子力規制委員会委員長及び委員の要件について」(以下「7月3日要件」という。)が定めた原子力規制委員会委員長及び委員の欠格要件に明らかに該当する者が含まれていることが明らかとなった。

7月5日に示された国会事故調の報告書において、新たな規制組織の独立性について「①政府内の推進組織からの独立性、②事業者からの独立性、③政治からの独立性を実現し、監督機能を強化するための指揮命令系統、責任権限及びその業務プロセスを確立する」ものとし、その委員の選定に当たっては、「第三者機関に1次選定として、相当数の候補者の選定を行わせた上で、その中から国会同意人事として国会が最終決定するといった透明なプロセスを設定する」とされていた。

当連合会も、7月19日付け会長声明において、法の定める欠格要件と7月3日要件に従うだけでなく、委員長・委員が国会の同意人事となっている趣旨を踏まえ、「候補者の原子力安全に関する過去の主要な言動を国会事務局において収集し、国会に提出した上で、候補者を国会に招致し、その資質と識見に関して時間をかけて質疑を行い、そのプロセスを公開し、さらに、その候補者に対する国民の意見を聴取するべきである。」との意見を述べたところである。

設置法第7条第7項第3号は、規制委員会の委員長及び委員について、「原子力に係る製錬、加工、貯蔵、再処理若しくは廃棄の事業を行う者、原子炉を設置する者、外国原子力船を本邦の水域に立ち入らせる者若しくは核原料物質若しくは核燃料物質の使用を行う者又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)若しくはこれらの者の使用人その他の従業者」を欠格事由として定めている。さらに、政府は、7月3日要件において、委員長及び委員について、上記法律上の欠格要件に加えて、「 ①就任前直近3年間に、原子力事業者等及びその団体の役員、従業者等であった者、②就任前直近3年間に、同一の原子力事業者等から、個人として、一定額以上の報酬等を受領していた者」を不適格とした。ここにいう「原子力事業者」とは、原子炉等規制法第58条第1項において「製錬事業者、加工事業者、原子炉設置者、外国原子力船運航者、使用済燃料貯蔵事業者、再処理事業者、廃棄事業者及び使用者(中略以下「原子力事業者等」という。)(略)」と定められている。

政府が提案している委員候補の更田豊志氏は、現在、独立行政法人日本原子力研究開発機構の副部門長である。同機構は、高速増殖炉もんじゅを設置し、東海再処理工場を保有する原子力事業者であり、設置法第7条第7項第3号の定める再処理事業者と原子炉設置者に該当することが明らかである。更田氏は、現在においても同機構の従業員であって、上記の欠格要件に該当する。

また、委員候補の中村佳代子氏は、公益社団法人日本アイソトープ協会のプロジェクトチーム主査である。同協会は、研究系・医療系の放射性廃棄物の集荷・貯蔵・処理を行っており、「原子力に係る貯蔵・廃棄」の事業を行う者であり、現在は文部科学省の管轄下にあるものの、設置法の施行後は原子力規制委員会による規制・監督に服することになるのであって、設置法第7条第7項第3号の定める原子力事業者等に該当する。中村氏は、現在においても同協会の従業員であって、上記の欠格要件に該当する。

政府は委員選任と同時に辞職予定であるから法の定める欠格事由に該当しないと説明しているようであるが、辞職さえすれば欠格要件に該当しないのであれば、欠格要件を定めた理由がなく、このような解釈は法の趣旨に反する。

また、政府は、7月3日要件については、独立行政法人日本原子力研究開発機構・公益社団法人日本アイソトープ協会は営利企業ではないため、「原子力事業者等」に該当しないと説明している。しかし、原子力規制委員会とその規制対象となる原子力事業者との間の利益相反を防止するとの欠格要件の趣旨は、非営利団体にも等しく妥当する。政府の解釈は、欠格要件を定めた法と7月3日要件の趣旨を理解せず、「原子力事業者等」を不当に狭く解するものである。

このように、設置法と7月3日要件に定められた政府方針に反するような者が委員候補とされたことは遺憾であり、このような事態となった原因は現在政府が進めている委員の選定のプロセスが不透明であることに求められる。当連合会は、選任のプロセス自体をやり直すためにも、政府に対し、法違反の2名だけでなく、人事案全体を撤回し、委員候補を再提案するよう強く求める。

2012年(平成24年)8月3日
日本弁護士連合会
会長 山岸 憲司

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日弁連ホームページより

原発事故が起こり、放射能により汚染された地域に住む我々としては、このような事故が起こらないようにする為のきちんとした規制をしてくれる事を原子力規制委員会に望みます。

ですので、その委員になる方の半数以上が、これまで原子力推進をしていた方達である事に反対します。

委員が5名となっていますが、院長候補も含めて3名が原子力関連の方であり、とても規制する委員会に見えません。

公平で原子力をきちんと規制できる人事をして欲しいですね。

2012.08.24
生活 / くらし

公園の放射線量

長男の宿題で、夏休みの自由研究があります。
今回は妻よりパパよろしくと言われていました。

子供たちが自転車の練習をしたいと言うのですが、郡山の公園は線量が高く遊ばせるのは悩みます。
ただ、公園に設置してある線量計の数値はあまり高く無いです。

小学校低学年の自由研究ですので、たいしたことはできないですが、どうせなら福島でしかできない自由研究にしたいと考え、近くで自転車の練習ができる開成山公園と二十一世紀公園の放射線量を測定してみる事にしました。

二十一世紀公園の放射線量です。
設置してある線量計があるあたりは0.493とあまり高くありません。
あまり高く無いと言っても県外の方から見れば凄く高い数値かもしれません。
ただ、それ以外の場所は1マイクロシーベルトを越えている地点が多かったです。
長時間幼い子供たちを遊ばせるにはちょっと問題がありそうです。

開成山公園の放射線量です。

幼児が遊ぶ場所が極端に低かった以外、全体的に高かったですね。
下の方に0.417とありますが、(0.411)と言うのが設置してある線量計の数値です。
大きな違いは無かったです。

その下の0.328は幼児が遊ぶ公園です。
ここは徹底的に除染しているようです。
その斜め下の黒い影はSLです。
1.387ありましたが、そのくらいの大きさと認識していただくといいです。
郡山で一番大きな公園で、となりに開成山球場があります。
市役所の前で、とても良いところにある公園です。

1.632と言う地点もありましたが、全体的に二十一世紀公園よりは低いようです。
ここで子供を遊ばせるかどうかは親の判断になりますが、設置している線量計を鵜呑みにせずに、自ら測定して遊ばせることは必要だと思います。

でも、きちんと調べてみると同じ敷地でもホットスポットがたくさんあることがわかりますね。

これだけ書くと郡山には住めないと思われてしまうかもしれませんが、現在の室内の放射線量は低いです。
これは、我が家で測った数値です。
県外とあまり差がないと思います。

小学校や通学路もしっかり除染されていますし、普通に生活するには問題ないレベルだと考えています。
ただ、自転車の練習ができるような場所は厳しいです。

行政も公園の1箇所だけ放射線量を測って大丈夫だと言っているのではなく、夏休みなどは子供たちをサマーキャンプに行かせるなど行って欲しいと思います。

2012.08.22
診療
研究
仕事 / 職場

イーバック+チェア (階段避難車)

先日、緊急避難訓練の事を記事にしたところ、イーバック+チェア についてのコメントをいただきました。

早速、当院でもデモしてもらいました。

これは、身体が不自由な方、歩行が困難な方をエレベーターが使用できない等に安全に階段で搬送できる装置です。

通常はタイヤで動き、階段を降りるときはキャタピラーが付いていて、安易に大型の方でも運べます。

僕も乗ってみました。
これは便利な装置です。
ただ、お値段もそれなりにする様で、ちょっと迷いましたが、購入を決断しました。

2012.08.21
診療
研究
その他(医療関連)

病腎移植「先進医療なら将来に禍根」-移植学会などがけん制

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120816-00000007-cbn-soci

 

昨年、医療法人徳洲会が臨床研究を行っている病気腎移植について、一部の健康保険が認められる先進医療の適用を厚生労働省に申請しました。

今回、日本移植学会が記者会見し、小径腎がんの患者さんをドナーとする病腎移植の先進医療適応についてあらためて反対を表明しました。

ここで、小径腎がんの患者さんをドナーとする病腎移植について解説したいと思います。

これまで行われてきた病気腎移植は、小径腎癌、尿管癌、良性腎腫瘍、尿管狭窄、腎動脈瘤、難治性ネフローゼ症候群などです。
ただ、難治性ネフローゼ症候群に対して両側腎摘出術を行うことは論外であり、尿管癌は再発のリスクが高い疾患です。
更に、尿管狭窄や腎動脈瘤で手術適応となる場合は非常にまれであり、小径腎癌が病気腎移植の対象となることが多いです。

小径腎癌を移植腎として使用する場合は、腎臓を摘出後腎癌の周囲を切除して移植します。
最近の知見では、小径腎癌の部分切除後に再発するリスクは腫瘍径が4cm以下であれば再発率は0.8-1.6%と非常に低いようです。

ですから、摘出後に部分切除して移植する治療法を病腎移植の先進医療として徳州会が申請しているのです。

それならば、小径腎癌は摘出しないで部分切除すればいいのではと言う考えも出てきます。
実は、これまで腎臓は2つあるので片方を取ってももう一つあるのだから大丈夫という考えがあり、部分切除は積極的に行われておらず、摘出してしまうことが多かったです。

最近では、慢性腎臓病という概念が盛んに言われるようになり、腎機能が低下すること自体がリスクであり、できるだけ腎機能を温存する方がいいと言う考えに変わってきています。

更に、以前は部分切除は技術的に開腹手術でないと難しく、低侵襲の腹腔鏡手術を患者さんが希望した場合は腎摘になってしまうことが多かったのですが、最近では腹腔鏡手術でも腎部分切除術が積極的に行われるようになりました。

以上のことから今後は小径腎癌の治療の治療が腹腔鏡下の腎部分切除術にシフトしていくことは明白です。
よって、小径腎癌の腎臓を修復腎として移植することは、家族が透析を受けている場合などの限られたケースとなるのではないかと思います。

他にもドナーの選定方法など病気腎移植には様々な問題がありますが、最も問題となる小径腎癌を移植に使う場合の問題点について書いてみました。

文献)
http://minds.jcqhc.or.jp/n/medical_user_main.php

 

2012.08.14
趣味
旅行 / 宿
その他(一般)

恐竜王国2012

お盆直前の週末、実家に帰省したついでに幕張メッセで行われている恐竜王国2012に行ってきました。

入り口は当日券を購入する人達の長蛇の列でした。

迫力のある巨大な恐竜の骨が飾られていて、並んでいるのを見るのは圧巻でしたね。

今回の見所は、世界初公開となる世界最大の羽毛恐竜ユティランヌスの全身化石です。
ユティランヌスは、新種の大型ティランノサウルス類でその化石から長い羽毛が発見されたそうです。
ユティランヌスの発見によって大型ティランノサウルス類にも羽毛の存在が見られることが確実となり、世界に衝撃が走っているようです。

ティランノサウルスに羽毛があるとこんな感じらしいです。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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