『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』
先日、妻から教えてもらいこの本を読みました。
読んでみてすさまじい内容でした。
あの放射能汚染と水素爆発で何時命を落としても仕方が無いような状況の中、決死の覚悟で手動のベントを行った様子が書かれていました。
全電源喪失による炉心融解に対しては、吉田所長が事故直後から自衛隊や関係機関に消防ポンプの出動を要請し、職員達が水を炉内に入れるラインを作ったことが、最終的にはなんとか最悪の事態は防ぐことができたことに繋がったと書かれています。
読んでみて思った事は、人の力って凄いなと言うことでした。
本当にありがとうと言いたいですね。
彼らの必死の行動が無ければ、現在は福島県に住んでいられなかったのかもしれません。
状況的には班目委員長がインタビューに答えた記載が的確です。
第一が制御できなくなれば第二だけでなく茨城の東海第二もアウトだった
そうなれば日本は北海道と汚染で住めない地域、西日本の三分割されていただろう
ただ、逆に言えば、慢心と神話を作り出す事で災害への対策があまりにもお粗末だったと言う事は事実です。
にもかかわらず、1年半以上経過しても、当時の責任がまだ取られていないことは有り得ない事だと思います。
横浜に行って来ました。
週末、横浜に遊びに行って来ました。
用事がありましたので、診療後子供達を連れて家族で出かけました。
横浜は賑やかでした。
みなとみらいでは、クイーンズスクエアで ゆず がプロデュースで制作したシンギングツリーを見てきました。
たまたま通りかかった時に、ゆず の音楽がシンクロしたツリーのイルミネーションが行われていて華やかだったです。
日曜日はとても暖かく、赤レンガ倉庫付近に行ったのですが、すこしダウンジャケットでは暑いくらいでした。
広い芝生がったので、子供達と大の字になって寝転んでみました。
今の福島は寒いので当然できませんが、放射性物質が降り注いでいますので、夏でもこのような事はできません。
それが、今の福島の現状です。
赤レンガ倉庫はたくさんの人混みで身動きできないくらいでした。
クリスマスツリーにも記念撮影をする大行列ができていてました。
田舎者の我々には人混みに耐えられず、夜はもっと綺麗なんだろうと思いながら帰途につきました。
本日は、衆議院議員選挙の投票日です
本日は、衆議院議員選挙の投票日です。
政策は、投票率の高い世代の考えに沿うように進められます。
これは当然のことです。
どこに入れても変わらないから行かないと言う方が若い方を中心にたくさんいますが、逆に言えば投票率が低いから軽視してもいいと思われているのではないでしょうか。
若い世代の方が、少しでも子育てする環境を良くしたい、将来の事を考えた政治を行って欲しいと考えるならば、先ずは若い世代の投票率を上げる事が大切なのではないかとふと思いまして投票日の朝に書き込んでみました。
ちなみに私は最高裁判所裁判官を含めて期日前投票終了しています。
- 2012.12.02
- 生活 / くらし
思う事徒然に
昨日、東京で研究会がありました。
宿泊してこれから郡山に帰って福島腎不全研究会に参加です。
新幹線の中で書いています。
東京で乗ったタクシーの運転手さんと会話
東京に住んでいると電気は来ているので、原発については無関心なんです。
そうだよね。
県外の方と話すと関心が無い方が多いですよね。
思い起こせばつれづれに
あの時は本当に辛かったんです。
妻と子供を避難させたときは今後どうなるんだろうと言う大きな不安がありました。
もうあんな思いをするのは懲り懲りです。
原発再稼働については、近年出来た原発は比較的安全かもしれません。
でも、これまでさんざんひどい事をしてきた原子力村を信用しろと言われても絶対できません。
福島第一原発だって、非常用発電機を高台に置いておいたら事故は起こらなかったかもしれないじゃないですか。
原発は安全ですという神話を作って災害への対策をする事自体をじゃまして起こした人災ですよね。
原発事故後も、安心安全だと言いふらし、SPEEDIの結果を知らせず多くの方を被ばくさせ、40年廃炉に抜け道を作ったり、信用しろといわれても、笑っちゃいますよね。
未だに家の外に出ると、1マイクロシーベルト以上の放射線量があって、局所的にはかなり高い場所もあります。
にもかかわらず、地域の除染は行わず、自分達で除染しろと言われても、なんで汚された我々がやらなければならないのか理解出来ないですよね。
この公園は数値低いですと公表していますが、ちょっと離れた場所で計ればとても高い数値です。
公園そのものを全部作り替えるくらいの事をして子供達が安心して遊べる場所を一つくらい作って下さい。
子供達を学校の教育の一環として放射線量の低い地域に連れて行って下さい。
県外に持って行けるはずもない廃棄物を自分達にいい条件を出させる為に建前で拒否しつつける方達にも腹が立ちます。
18歳以下医療費無料にしても逃げた子供は戻って来ない事は分かっているのに人気とりで無料にさせ、ますます小児科の負担を増やさせてしまっています。
原発事故は我々にとって過去の事では無く、現在進行中の事なのです。
県外の方に過去の事と思われないように、忘れ去られない様にしなければなりません。
子供達が安心して生活出来る福島をつくるのは親たちの役目です。
そのような気持ちである事を再認識しています。
ちょっとカラフルにしてみました。
甲状腺検査について
先日、郡山で最も高線量の地域に住む長男が甲状腺検査を受けました。
そして、昨日は幼稚園児である次男がビックパレットで甲状腺検査を受けてきました。
県立医大の先生から、これまでの検査でA2(5.0mm以下の結節や20mm以下の嚢胞を認めるが二次検査の必要は無し)と言う結果だった児童がは42%もいて、うち95%は結節ではなく嚢胞だったと言う説明があったそうです。
これが放射線被ばくによるものなのか、これまで検査をしてきた事がないので、小児の甲状腺検査を行うと嚢胞が通常でも半数くらい見つかるものなのか、判断ができませんでした。
今回、ろっこう医療生協組合というところで神戸での小児甲状腺コントロール調査について調査を行い、結果がホームページで公表されました。
小児甲状腺超音波コントロール調査報告_2ppt97_2003.pdf
神戸の子供達で、A2(5.0mm以下の結節や20mm以下の嚢胞を認めるが二次検査の必要は無し)だった割合が66%もあったそうです。
と言うことは、福島の子供達でA2だった割合は特に高く無いと言う事になります。
福島で子育てをしている我々を勇気づける結果でした。
ろっこう医療生協さまありがとうございます。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。