2023.11.15
一般

透析クリニックでのBCPについてwebセミナーでお話させて頂きます

11月22日(水曜日)に、オンラインで東京都文京区 の医療関連産業支援セミナー で講演させて頂きます。

「透析治療継続の基盤となるBCP」と言う演題名です。

 BCP事業継続計画:Business Continuity Planning)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。

中小企業庁ホームページよりhttps://www.chusho.meti.go.jp/bcp/contents/level_c/bcpgl_01_1.html

医療系ですと一般的に病院が整備しておくものとされていますが、災害後に事業継続が必要な透析クリニックでも策定すべきだと考えていますので、その話を中心にさせて頂きます。

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開催概要

【日時】令和5年11月22日(水曜日)13時00分~14時30分

【開催方法】ZOOMにより実施

【内容】(1)「透析治療継続の基盤となるBCP」

           (2)「東京都内救命救急センターにおける新興感染症対応ー災害対応の教訓を生かしてー」

【講師】(1)鈴木 一裕  氏

               (援腎会すずきクリニック 院長 / 日本透析医学会 評議員)

           (2)横堀 將司 氏

               (日本医科大学付属病院 高度救命救急センター長 /

                  日本医科大学大学院医学研究科 救急医学分野 教授)

【参加料】無料

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https://www.city.bunkyo.lg.jp/sangyo/chushokigyo/iryou/ikousemina.html

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2023.11.15
一般

長時間透析研究会に参加してきました。

11月12日の日曜日に福岡市の九州大学医学部百年講堂で開催された第18回長時間透析研究会に参加してきました。

大会長はCKD-MBDで有名な福岡腎臓内科クリニックの谷口 正智先生です。

谷口先生のご挨拶です。

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今回は、シンポジウムの座長と一般演題の口演を行ってきました。

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写真は座長しているところです。

今回も有意義な研究会に参加する事が出来ました。

長時間透析を中心に沢山の知識を得てきました。

いつもの診療に役立てたいと思います。

2023.10.30
一般

透析室入口にあった下駄箱を撤去しました。

透析室入口にあった下駄箱を撤去し、階段下の倉庫に移しました。
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透析室入口の下駄箱撤去後
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撤去した下駄箱
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この下駄箱は患者さんの人数が増えて下駄箱が足りなくなった時に設置したものです。
今年の春に全館土足解禁とし、その後下駄箱使用禁止にしたため必要無くなっての撤去です。
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スリッパに履きかえず土足で透析室に入ってもらう様にしたかですが、
・災害時に履き慣れた靴で避難出来る
・スリッパでの転倒リスクを減らす
・フットケアを行っているスタッフが履いている靴を確認出来る
などが理由です。
靴からスリッパへの履きかえは『土足は汚い』と言う日本の畳家屋特有の文化的習慣によるものであり、感染対策として科学的根拠に乏しい事が解ってきています。
これは多くの病院の手術室でもスリッパへの履き替えを中止している状況に追随しており、土足で入ってもシャントの感染リスクが上がる事は有りません。
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冬期の積雪時に汚れた靴で入室してしまう事も心配されましたが、入口のマットで対策することでそこまで心配しなくても良いと判り、土足での入室としています。
院内の清掃は委託している清掃会社の担当者が毎日半日かけて全館清掃していますので、開院して15年経過した今でも建てて間もないくらいかと言われる環境となっており、大変感謝しております。

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撤去した下駄箱のあった場所には、今後は送迎の車を待つ患者さん用のソファを置く予定です。
2023.10.23
一般

栃木県透析医学会学術集会

10月21日の土曜日は、栃木県宇都宮市のとちぎ健康の森で開催された

第46回栃木県透析医学会学術集会にて

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原発事故発生時の透析医療の対応
〜そしてその後、事業維持計画(BCP)策定まで〜

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と言う演題名で講演させて頂きました。
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今回は
東日本大震災直後のライフラインについて
原発事故と事故後の医療体制
新たなる災害に向けて我々が行っている災害対策
そして、.透析クリニックでの事業維持計画(BCP)策定
と言うお話をさせて頂きました。

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当院では、災害が起こっても透析医療は継続が必要だという観点から、本来はBCP作成を勧められていない透析クリニックでもBCP作成を行っております。

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講演後は、以前から交流のあった皆様と宇都宮餃子を楽しんで帰宅いたしました。

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テレビで紹介されて有名になっていた寿限無餃子さんの餃子です。

 

2023.10.02
一般

最近の新型コロナ情報エトセトラ

新型コロナウイルス感染症も5類になり、世の中に蔓延してきています。
10月からはコロナ治療薬処方で自己負担もかかる様になってきていますので、最近の情報をまとめてみました。
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まずは診断についてです。
行われる検査として、PCR検査と抗原検査があります。
これまで、濃厚接触者で無症状の方の検査としてPCR検査が行われてきましたが、これだけ蔓延してしまうと、時間もコストもかかる検査であり、CT値からウイルス量が分かりますが、必要性は下がっているのが現状です。
一般的には症状の有る方に抗原検査を行う事で十分な場合が多いですが、抗原検査には医療用と研究用のキットがあり、研究用はあてにならない場合が多く研究用のキットで陽性の場合は医療用キットで再検査になります。
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軽症者に使える経口のコロナ治療薬として、ラゲブリオ・パキロビット・ゾコーバがあります。
ラゲブリオは高齢者や重症化リスクの有る人が適応になる薬で、併用禁忌の薬が少ないので使える人は多いですが、効果は低く最近では推奨されていません。
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パキロビッドは併用禁忌の薬が多いが、重症化抑制効果は認められています。
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ゾコーバはパキロビット同様に併用禁忌の薬が多いですが透析の患者さんでも使えます。
ウイルス量を減らず事と症状の改善は認められていますが、重症化抑制効果は認められていない薬です。
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いずれの薬も繰り返しワクチンをしている方での必要度は低いかと思います。
10月1日以降はコロナ治療薬の自己負担が発生します。
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負担割合 薬の費用 診察の費用   合計の負担額
1割負担:3,000円 +1300円くらい 4300円くらい
2割負担:6,000円 +2600円くらい 8500円くらい
3割負担:9,000円 +4000円くらい 13000円くらい
これまでも診察費用はかかりましたが、薬の費用が負担額に応じて更にかかる様になっています。
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5類移行後の自宅待機期間

企業によって考え方が変わってきますが、行政からの指導を元にすると下記の様な対応となります。

症状が出た日の次の日から5日間かつ解熱後2日経過の自宅療養期間以降は通常勤務可能

復帰時の抗原検査はなし
ただし、10日目くらいまではマスク着用として昼食等も別に食べて感染対策を行う方がいいでしょう。
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新型コロナ後遺症
新型コロナ後遺症とは、新型コロナの発症から通常3か月間以内に出て2か月以上続く症状であり、具体的な症状としては、けん怠感、息切れ、記憶障害、集中力の低下、嗅覚や味覚の障害などがあります。
1年後でも3割の人に症状が残ると言われています。
後遺症はワクチン接種者で少なく、接種者の後遺症リスクは43%減少した事が確認されていますので、後遺症の発生を考えるとワクチンは接種しておいた方がいいと考えます。
ワクチン後遺症に有効な治療として上咽頭擦過療法が注目されています。
下のリンク先の記事もご覧になってみてください。
また、コロナ治療薬のゾコーバが後遺症とリスクを45%下げたと言う研究もあり注目されています。
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新型コロナ後遺症 症状は?治療法は?
分かってきたこと

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ワクチンに関して
新型のmRNAワクチンは感染リスクを下げる効果が有ります。
繰り返して接種することで抗体価が上がり、抗体価が上がる程重症化リスクは下がると言われています。ですので、重症化リスクの有る方や高齢者では繰り返しの接種が勧められています。
65%の人が3回接種で重症化リスクを下げる細胞性免疫を獲得すると言う報告もあります。
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後遺症予防も含め健常者.でも接種が望ましいですが、新型コロナウイルスワクチン接種後の心筋炎発生リスクを心配する方も少なくないです。
しかし、実はコロナに感染した後に心筋炎となるリスクの方がずっと高い事も知られています。
感染して心筋炎になるのは受け入れられても、ワクチン接種で心筋炎になるのは需受け入れられないと言う考えは判らない事も無いですけどね。
私としては、若い方でワクチン接種により副反応の熱や痛みが強い方では、副反応の少ない不活化ワクチンをお勧めいたします。
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以上、新型コロナウイルス感染症情報エトセトラとして最近の話題を書いてみました。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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