- 2008.02.17
- 一般
透析室の災害対策マニュアル
先日、病院に来た本屋さんから、赤塚東司雄氏という人が書いた『透析室の災害対策マニュアル』という本を買い、今日読破しました。
今年の2月1日初版の本なので、出たばっかりです。
浦賀QQindex2006と言う地震発生時の対策を学会発表している人で、地震時の透析について精通されている様です。
この本によると、
震度5までは、透析室にははたいした被害が生じない。
震度7以上は被害が多すぎる。透析を継続できる状態でない。
もっとも災害対策が重要になるのは震度6で、透析施設内の災害対策をきちんとすることで、その後も透析を継続できる。
と書いてあります。
その災害対策は、
1患者監視装置のキャスターはロックしないでフリーとする。
2透析ベッドのキャスターは床面に固定しないでロックしておく。
3透析供給装置とRO装置は床面固定もしくは耐震台に載せる。
4透析供給装置とRO装置にはフレキシブルチューブを使う。
この4点がポイントだそうです。
そして、回路切断を伴う手技はしてはいけないと書いてありました。
その他に、震災時の書き込み式マニュアル作成シートや実際に震災の時に活動した医療スタッフのインタビューなど、これはと思う内容が盛りだくさんでした。
- 2008.01.22
- 一般
クリニックの理念(透析診療)
援腎会すずきクリニックででの、透析診療と泌尿器科外来診療の僕の考え方をお知らせいたしますが、今回は透析に関する説明をいたします。
透析診療における三つの柱
1. 透析専門医がじっくり時間をかけて診療いたします。
2. 高度な水質管理を行い、全台オンラインHDF対応です。
3. 『透析をやって元気になろう』を目指します。
透析の診察は、月一回は診察室での時間をかけた診察を行いたいと考えています。また、透析支援システムを導入しましたので、個々の患者様のデータ管理を行い、きめ細かい指導を心がけたいと思います。
そして、透析は水が命です。どんなにしっかりした診療を行っても、土台となる部分がしっかりしなければ、意味が無くなってしまいます。当院では、東レ株式会社の透析システムにより高度な水質管理が可能となりました。このため、すべての患者様にオンラインHDF療法を提供することができます。
透析液の清浄化とオンラインHDFで全身状態の改善、透析困難症の解消、イライラ感や痒み、色素沈着、アミロイド骨痛の改善が期待できます。
そして、僕が考えているオンラインHDFの最大の利点は血流量を上げて、透析量を増やすことが出来ると言うことです。
このことについては、次回説明いたします。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。