- 2018.12.29
- 一般
今年もお世話になりました。
遅れましたが昨日の12月28日で本年の外来診療は終了となりました。
透析診療に関しましては明日30日の日曜日以外は通常診療となります。
今年もあっと言う間に1年が経過しました。
5月には開院10周年を迎える事ができました。
すずきクリニック、あさか野泌尿器透析クリニック共に事故も無く無事に1年を過ごす事が出来ました。
一年間ブログを見て頂きありがとうございました。
年明けの外来は1月4日金曜日から再開いたします。
来年も今年同様によろしくお願いいたします。
- 2018.12.17
- 一般
今年も中国に行ってきました。
先週末に中国の長沙市に行ってきました。
長沙市は内陸地にある湖南省の省都ですが、人口は700万人の大都市であり、高層ビルが建ち並んでいる都市です。
街に人が溢れ、大きなショッピングモールがいくつもあり、失われた20年の間にあっと言う間に日本は追い越されたと言う事を実感いたします。
ただ、急激な発展で貧富の格差が大きくなっている実情も見る事が出来ました。今回も大学病院の透析室を見学させて頂きました。
50床以上のベットを持つ透析室で、300人以上の患者さんが透析を受けていると言う話でした。
透析を受けている方達を見ると当院よりは少し若めの方が多い印象でした。
今回も機械室を見せていただきました。
エンドトキシンや培養検査も定期的に行っており、透析液清浄化にも力を入れているとの事でしたが、日本の様にウルトラピュアな透析液が製造出来ているかはちょっと疑問に感じました。
透析膜もLow flax膜が7割を占めていると言う話でした。
今回は『オンラインHDFについて』と言う講演依頼でしたので、ヨーロッパと我が国がどの様な毒素をターゲットとしてオンラインHDFを行っているかを中心にお話させて頂きました。
現地の先生からも、中国ではどうしても論文を紹介する講演が多く、実際に自施設のデータから結論を導き話してくれるDは少なく素晴らしいとお褒めの言葉を頂きました。
我々は臨床家ですから、IPS細胞みたいな夢のある話は出来ません。
もちろん、そんな話は期待されていません。
日本で行っているオンラインHDFのデータから日々の診療に役立つ知見を知ると言う目的から招聘されています。
ただ、日本のオンラインHDFの大前提は透析液清浄化であり、透析液清浄化がきちんと出来ていなければオンラインHDF自体逆効果になります。
我々のオンラインHDFの成績をお示ししながら、これが当地に適した講演になっているのかと言う事も少し頭に思い浮かべながらお話させて頂きました。
月曜日までお休みを頂いたので、上海の夜景を楽しむ事が出来ました。
- 2018.12.10
- 一般
第99回福島腎不全研究会
日曜日に第99回福島腎不全研究会が郡山市で開催されました。
今回は当番幹事でしたので、援腎会から6演題の発表をさせて頂きました。
私の無茶な注文に対してスタッフが頑張ってくれました。
すずきクリニックから
外来透析クリニックにおける爪甲処置介入 御代田由美子
透析開始直後の血圧低下を間歇補液プログラムで改善が得られた1症例 人見友啓
カセット式ETRFユニットの検証 磯貝竜騎
透析クリニックにおけるPAD予防と管理 鈴木一裕
あさか野泌尿器透析クリニックから
高齢透析患者に対する当院の対応 工藤 亮
透析監視装置の特徴をいかした透析治療 伊東 健
以上6演題です。
当院の人見友啓が発表した
「透析開始直後の血圧低下を間歇補液プログラムで改善が得られた1症例」
と言う演題が、福島腎不全研究会賞を受賞いたしました。
次回の福島腎不全研究会は100回目を迎えます。
次回大会も盛り上げていきたいと思います。
- 2018.12.04
- 一般
読売新聞のyomiDrに長時間透析の記事が載っていました。
読売新聞の医療・介護・健康情報サイトであるyomiDr.(ヨミドクター)に長時間透析の記事が載っていました。
なぜ我々が透析時間を延ばす事を勧めるのかが書いてあります。
以前の話ですが、ある患者さんのご家族から『透析の時間が長くかかるのは透析が下手だからじゃないか』と言われてショックを受けたことがあります。
そうではなく、透析時間延長は『その日暮らしの透析』から『元気で長生き出来る透析』へ変わる為の手段なんだということを多くの方に知って頂きたいです。
記事には在宅透析研究会の事が書かれていますが、週3回6時間以上の透析である長時間透析について研究を行う長時間透析研究会も参考にしてみてください。
ちなみに、当院院長は長時間透析研究会の幹事にもなっております。
- 2018.12.01
- 一般
シャントの穿刺失敗率について
先日、福岡の池田バスキュラーアクセス透析クリニックさんの施設見学をしてきた事を記事にしました。
エコー下穿刺を主に見学させて頂きました。
穿刺には痛みがありますので、出来るだけ失敗しないようにしたいです。
その為にエコー下穿刺は有用だと思います。
そして、まずは自施設の穿刺の成績を把握しておく事が大切だと思います。
以前より当院では穿刺の失敗率をチェックしていましたが、直近3ヵ月の穿刺成績を円グラフにしてみました。
以前講演会で聞いた失敗率は4−5%で、他施設の報告でも同様の結果でした。
それに比べ1.2%はかなり良好な成績だと思います。
ただ、当院にスペシャルな穿刺技術の高いスタッフがいると言う訳ではありません。
もちろん、かなり難しいアクセスにも穿刺出来る頼もしいスタッフはいます。
では、何故当院の穿刺成績は良いのでしょうか?
理由はいくつか考えられます。
一つは高血流透析をしているから脱血不良を発見し易いという事があります。
狭窄が出来て脱血不良が生じるようなシャントは穿刺を失敗する可能性が高くなります。
そして、院内でシャントエコーの出来るスタッフが3名いて、更に勉強中のスタッフもいます。
シャント造影が必要な方の場合も速やかに対応できます。
アクセスの管理がし易い環境のため、狭窄を早く発見出来て、穿刺の失敗が少ないのかと考えています。
こちらは年間のPTA数ですが、狭窄が解れば速やかにPTAが出来る環境にあると言う事も穿刺失敗が少ない理由となっているのではと思います。
今回、エコー下穿刺のテクニックを勉強させて頂きました。
更に穿刺成績が上げられるように精進していきたいと思います。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。