2011.08.28
診療
研究
仕事 / 職場

東北腎不全研究会に参加してきました。

27日、28日と東北腎不全研究会に参加してきました。

27日はイブニングセミナーと懇親会のみでした。
今回は大曲の花火と重なった為か、皆さんホテルが予約出来なかったようで、懇親会の参加者も少なく、知っている先生も少数でした。

でも、最近知り合いになった先生とたくさんお話が出来てとても楽しい懇親会でした。

28日の研究会では、震災をテーマとしたシンポジウムや沢山の発表があり、とても勉強になりました。

余談になりますが、東北腎不全研究会で発表した施設の話です。
その施設は津波で1階は全てやられてしまったそうですが、2階の透析室は津波が届かず使用出来たそうです。

もちろん、停電になってしまいましたが、自家発電機があり、震災の次の日には透析を行うことが出来たと言う話でした。

その施設の自家発電機は、通常は屋外に置くはずなのに屋上に設置してありました。
建築会社は反対したそうですが、その土地は何度も津波にやられている場所で、今後も地震があったら津波が来るので屋上に作って欲しいとお願いしたそうです。

結果的に、地上に置いていたら何の役にも立たなかったでしょうが、屋上に置くことで、次の日から透析が行えたのですから、すばらしいですね。

透析室が全て水につかってしまった施設の技師さんともお話出来ました。
皆さん、大変な苦労をして、震災を乗り越えてきた事を知り、我々も原発事故という困難が有りますが、負けず頑張っていかなければと、改めて思いました。

2011.08.26
診療
研究
仕事 / 職場

透析クリニックが被災して 16

ちょっと間が空いてしまいました。

水道についてです。
震災直後は、郡山市内の大部分の地域が断水となっていました。
そのため、水道局の前は大渋滞となっていました。

クリニックのある地域は、たまたま断水とならず幸運でした。
郡山市内には透析施設が8施設ありますが、断水とならなかったのは当院ともう一施設のみでした。

日曜日に透析を再開するために、土曜日に透析配管の洗浄を行いました。
それで、日曜日の朝に給水タンクの水が減っておらず、どうやら断水になっていないようだと判り、ほっとしたことを覚えています。

施設によっては貯水タンクがない施設もありますが、水道が止まっても貯水タンクに給水車が水を入れてくれれば透析は出来ます。
給水車の給水タンクは2トンくらいなので、貯水タンクの容量を考えると5往復しなければ十分な水が確保できないのですが、それでも透析が可能となります。
だから、自施設に貯水タンクがない場合は是非とも貯水タンクを増設した方がいいです。

今回の震災で、高架水槽(屋上の給水タンク)が転落破損した病院が数施設あり、院内が水びたしとなる被害が続出し、修理が大変でした。
やはり、貯水タンクは、揺れで破壊されにく給水し易い地上に置くべきですね。

 

2011.08.25
生活 / くらし

更にひどいです。

http://www.asahi.com/national/update/0824/TKY201108240500.html

放射線量、除染なしで2年後に4割減 対策本部が試算

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今まで国は除染について何もしてきませんでした。
そして、こんな試算を出してきました。

除染はお金がかかるから手を付けたくないと言うのが見え見えです。

 

 

2011.08.25
生活 / くらし

これはひどいです。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110825k0000m010062000c.html

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先日、避難されている歯科医の先生とお話しました。
開業して10数年がたち、返済に追われる毎日から抜け出し少し余裕が出てきたところに今回のことが起こったと話してくれました。

現在は無収入に近い状態だけれど、返済はまだ続いており、預貯金を取り崩して支払っているそうです。

議員や公務員なんてほんの少しの人たちです。
しかも、住む家までなくなってしまっているんですよ。

これが福島県のおかれている現状です。
原発が事故を起こすと、80km以内に住んでいる人達はとても不幸になります。
このことを皆さんにお知らせする必要があると思い、記事としています。

2011.08.24
診療
研究
仕事 / 職場

透析クリニックが被災して 15

先ずは電気の話です。

震災直後は、コンソールが全て停止してしまいました。
機械室の供給装置やRO装置については、余裕がなかったので動くか確認出来ませんでした。

ただ、震災当日は一時的な停電が起こりましたが、すぐに停電は解消されたため電源の問題は無いと考えていました。

震災翌日になり、透析装置の電源を入れたところ入らないことが判明しました。
何で透析装置の電源が入らないか分からなかったのですが、業者の方が来て、通常使用する100Vの電源は大丈夫だが、機械室で必要な200Vの変電器が損傷している事が判明しました。

その後、電気会社の方がクレーン車で屋上にある変電器を仮設置して電源の問題は解消されました。

屋上の変電器ですが、左側が200Vで右側が100Vです。
200Vが斜めになっているのが分かるかと思います。

実は、震災直後にいつもの電気屋さんと連絡がつかず、別の電気屋さんが来てくれたのですが、これは人の手で動かすのは無理だと言われ落胆していました。
たまたまいた水道屋さんが『やってみなければわからねえべ』と言って、スタッフも含めみんなでこの数百kgもある変電器を持ち上げて何とか配線と変電器を接続しました。
やれば出来ると言う事を知りました。

その後、出入りの電気屋さんと夕方に連絡が取れ、クレーン車で持ち上げて位置の調節を行い、新品の変電器と交換するまで不安定な状態ながら頑張ってもらいました。

強い余震が有れば再度変電器が動き、配線の断裂が生じる可能性がありました。
何時透析が出来なくなるか分からないから、何度も行政にを運んで、新しい変電器を何とか手に入れられないか相談に行きました。

災害時には非常用発電機があると助かりますが、非常用発電機を設置するためには1500〜2000万もの費用がかかります。
また、燃料がないと動かないものなので、そのために常に準備をしておくのはなかなか難しいかと思います。

今回は、他施設の患者さんの透析も行っていましたので、行政が非常用発電機のレンタルをしてくれて当院に設置してくれましたが、使うことは有りませんでした。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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