身近なホットスポット
先日、自宅マンションの入口脇に置いてある汚染土の事を記事にしました。
http://blog.m3.com/ennjinnkai/20130513/1
郡山市で最も線量が高い地域に住んでいても、原発事故後2年経ってやっと住宅除染が行われたことと、除染後に行き先が決まらない放射性廃棄物がマンションの入口に置いてあることを書きました。
本日、行政から除染後の線量の報告がマンション内に張り出されていました。
マンションの入口は0.3マイクロシーベルト毎時まで下がっていますが、駐車場内は0.8から0.9マイクロシーベルト毎時とたいして下がっていません。
しかも、我が家の車のソバに2.54マイクロシーベルト毎時と言うホットスポットがある事が判明しました。
何回かはこの周辺も測定したのですが、こんなに高い場所が有ったなんて、うかつでした。
「放射線管理区域」の規定では「実効線量が3月あたり1.3mSv」となっています。これは0.6マイクロシーベルト毎時以上となるかと思います。
世の中では、原発再稼働の話が盛り上がっているようですが、一度原発事故が起きれば、その周辺に人が住めなくなり、60km離れた土地でも「放射線管理区域」以上の線量の場所となってしまう、このことを県外に住む多くの方達に知って欲しいです。
そして、我々の事を忘れないで欲しいです。
- 2013.05.23
- 生活 / くらし
退屈なんです。
当院のすぐ近くには郡山市内でもっともたくさんの仮設住宅があります。400戸以上の仮設住宅が並んでいます。
富岡町、川内村、双葉町の原発事故で避難している方達です。
仮設にはお年寄りも多く、内科を標榜している当院にも、毎日たくさんの方が受診してきます。
双葉町から避難のお爺さん
診察で困った事無いですかと聞いたところ
『退屈なんです』
双葉町で農家をしていて、幸せな生活をしていたのに、仮設住宅で毎日やる事もなく過ごすようになってしまったと。
川内村のおばあさん
川内村は原発に近いけど線量も低いので村長さんが帰村宣言をしました。
おばあさんも郡山から自宅の川内村に帰っていきました。
帰ったはずなのにまた受診して
『家の周りは大丈夫なんだけど、山の汚染がひどくて、農作業も出来ない。やる事無いから郡山に戻ってきました。』
その他にもたくさんのお年寄りの訴えがあります。
人生の最後に、家族みんなで仲良く暮らしていたのに、家族はばらばらになって、何もする事もなく過ごしている方達が沢山います。
原発が爆発するとこんな状況になることを県外のたくさんの皆さんに知って欲しいと改めて思いました。
足場が取れました。
建築の為に個室透析センターを囲んでいた足場が取れました。
『その全貌が明らかに!』
劇的ビフォーアフターみたいですが、内装はまだまだです。
2階の内装はかなり進んでいて、現在は1階の内装工事を中心に作業が行われています。
個室ブースの真ん中の通路です。
天井が高くなり、間接照明となっています。
もちろん床暖房は完備しています。
また、随時報告いたします。
身近にある放射性廃棄物
僕が住んでいるマンションの入口脇に置いてある除染後の汚染土です。
原発事故後2年近く経過してやっと除染が行われましたが、行き先が決まらないこのような放射性廃棄物が我が家の回りの至る所においてあります。
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「必要性と安全性と必ず(県外に)持っていくのでなければ議論に入れない。最終処分場の話もまだ出てない」(福島・双葉町 井戸川克隆 町長)
昨年夏の井戸側町長の発言です。
中間貯蔵施設については、大熊町の候補地で17日にボーリング調査が始まると新聞報道がありました。
線量の低い汚染度は、線量の高い場所に持っていくのが基本だと思います。県外の誰が引き受けてくれると言うのでしょうか。こんな事では、除染は一向に除染は進まないのですよね。
事故後1年間の積算線量が20ミリシーベルトを超えるおそれがあるとされた「計画的避難区域」と、東京電力福島第一原発から半径20km圏内の「警戒区域」は除染特別地域として、国が除染の計画を策定し除染事業を進める地域となっており、これらの汚染土が新しくできる中間貯蔵施設に運ばれます。
我々郡山地区は、「汚染状況重点調査地域」となっています。
放射性物質汚染対処特措法に基づき、1時間当たり0.23マイクロシーベルト以上の地域について重点的に調査測定が必要な地域として指定されている地域です。
これらの地域は、市町村が主体となって除染をして、汚染土も自分達で仮置き場を決めなければいけません。
ちなみに、郡山の除染は『郡山市ふるさと再生除染実施計画』によって進められます。
http://www.city.koriyama.fukushima.jp/upload/1/3701_josenplan3.pdf
除染された汚染土は、市内に仮置き場を設置して保管する事になっていますが、なかなか仮置き場が決まりません。
郡山で仮置き場が決まらない大きな理由として、市街地の線量が高く、郊外の広大な土地の線量が低いという事があります。
以前、仮置き場として市が決めた地域の方々が大反対しました。
そこは、ゴミ処分場がある土地なので市では適切と考えましたが、線量が低い土地なのです。
その方達にしてみればもっともな事だと思います。
本来は、郡山や福島などの比較的線量の低い地域の汚染土も、線量の極めて高い場所に持っていってもらえれば助かると思います。
これは昨日クリニック裏の草むらで測った数値です。
1.234マイクロシーベルトでした。
草むらはほとんどの場所で1マイクロシーベルトを越えていました。
決してホットスポットではありません。
福島県の汚染はまだまだ続いています。
このような場所で我々が生活している事を全国の方に覚えていて欲しい、風化して欲しくないと常々思っています。
- 2013.05.07
- 生活 / くらし
子供達の外遊び
昨日は次男の担任の先生が家庭訪問してきました。
今年入学した新入生は、ほとんどの子供が休み時間になると、外に飛び出て遊び回っているとの事です。
幼稚園時代、外遊びを制限された子供達です。
毎日の様に休み時間になると『先生、外で遊んでいい』と言われるとのこと。
そして、ジャングルジムやブランコなどやりまくるようです。
ある女の子が原因不明の腹痛が起こって。。。
よくよく原因を調べたら、ブランコのやり過ぎだったようです。
郡山の幼稚園では室内遊びしかしていません。
多くの子供が補助輪を外した自転車に乗れません。
だって、安心して練習できる場所が無いから。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。