2009.09.13
診療
研究
その他(医療関連)

夜間頻尿の原因1

夜間頻尿の原因となる病気としては、泌尿器科的な病気、多尿、夜間多尿、泌尿器科の病気以外の原因で起こる蓄尿障害に分けられます。
ただし、高齢者では、原因は1つだけではなく、様々な要因が入り交じっている事が多いです。

泌尿器科の病気としては、慢性膀胱炎、慢性前立腺炎、間質性膀胱炎、前立腺肥大症、尿道狭窄、過活動膀胱や萎縮膀胱などが原因で起こる蓄尿障害(尿が貯められない状態)で起こります。

通常、成人で500-600ml程度の量が貯められると言われています。上記の様な病気が原因で十分に尿が貯められないようになると、寝ている間に排尿のために起きなければならなくなると言うことです。

そして、500-600ml以上の尿量が夜間産生されてしまい夜間の排尿をしなければならなくなるのが、②多尿と③夜間多尿となります。

多尿は、24時間尿量が体重あたり40ml/kg以上の状態です。
60kgの方では、1日尿量が2.4リットルとなると書くと分かりやすいでしょうか。
水分摂取過剰、糖尿病、尿崩症などの場合に見られます。

そして、夜間多尿は夜間尿量/24時間尿量>33%(若年者20%)の場合を言います。
なぜ、33%かと言うと、睡眠時間を8時間としているからです。
つまり夜間多尿は、寝ている8時間の間に、一日尿量の1/3の尿量が排泄されることを言うのです。
原因としては、入眠前の水分摂取過剰、高血圧、睡眠時無呼吸症候群などが有ります。

最後に、夜間の膀胱容量低下が低下する為に起こる夜間頻尿があり、これは通常夜間の方が日中よりも尿が貯められるはずなのに、夜間貯められなくなってしまう場合を言い、原因として夜間高血圧や睡眠障害などが上げられます。

2009.09.13
診療
研究
生活 / くらし

夜間頻尿について

8月27日に夜間頻尿について記事を書き始める予定でしたが、ずいぶん間が空いてしまいました。
今回から数回に分けて書いてみたいと思います。

その定義ですが、
夜間排尿のために1回以上起きなければならないという訴えの事を言います。
実際、現実的には夜間2回以上の排尿で目が覚める事を訴えとする方が多いです。

それでは、どのくらいの頻度で見られるかですが、若年者で10−30%、高齢者では40−80%の方が夜間排尿で1回以上目が覚めるようです。

このことで何が問題かですが、
やはり、せっかく寝ているのに排尿の為に起きなければならないと言う事が一番の苦痛ですね。
夜間頻尿が頻回に起こると、日中眠ってしまい、昼夜逆転なんて事も起こってしまいます。
そして、高齢者では、夜間くらい中を排尿のためにトイレに行くことは、転倒して骨折することで、寝たきりになるなど、生命予後を悪くするとも言われています。

実際に、米国で70歳以上の住人788名を対象として行った研究で、夜間に排尿のために2回以上起きる必要がある患者患者は、死亡のリスクが有意に高い可能性があると言う結果が出ています。

それでは、どの様な原因で起こるのかを次回より書いてみたいと思います。

2009.09.10
診療
開業 / 病院経営
仕事 / 職場

プラズマクラスター

シャープのプラズマクラスターを購入しました。

診察室に一つ。それから上気道炎の症状で来院された患者さんの為のスペースに一つと2台購入しました。
それから、待合い室用に業務用のものも注文しましたが、これは注文が殺到していて、今月末ぐらいに届くようです。

プラズマクラスターは、プラスとマイナスのイオンをプラズマ放電により作り出し放出し、浮遊するカビ菌やウイルスを空中で分解・除去する装置です。

シャープの研究では、浮遊するH5N1型トリインフルエンザウイルスを10分で99.9%分解・除去することが実証されているそうです。

実際、効いているかどうかは分からないですが、効いてくれるように願っています。

2009.09.09
診療
開業 / 病院経営
仕事 / 職場

避難訓練

昨日、援腎会すずきクリニックでは避難訓練を行いました。
これは消防法で定められたものです。

2階の透析室にある救助袋を用いて避難する訓練です。

救助袋は、透析室カウンターの前にあり、幅1mくらい有りそうで、とても存在感があります。
いつもは、じゃまな存在ですが、災害時に役立てられるように置いてあります。

クリニックには正面と後ろに広く緩やかな階段が有りますので、両方で火災が同時に発生し、逃げられなくなったなどの状況が無ければ、使う必要は無いものです。
しかも、病人が逃げるには適してないようです。

こういう建物の場合、このようなものを置かなければならないという規則のため置いて有るという感じです。
もの自体もとても高価で、作る会社も決まっているのではないでしょうか。
実情に合わせていただけると助かるのですが。

でも、まさかの時のために、年1回の訓練は必要です。
スタッフが、この箱を空けて、

実際に袋状のトンネルを伝わっておりる訓練を行いました。

トンネルは垂直に1階まで下がりますので、ちょっと怖い気がします。
でも、袋の構造から、ゆっくりしか進まないので、安全におりられるようです。
高所恐怖症の僕は、ちょっと遠慮させて貰いました。
年に1回は、この救助袋からの避難訓練を行う予定です。

来年も9月の初めの同じ時期に行う予定です。

2009.09.06
診療
研究
グルメ / お酒
その他(医療関連)

東北腎不全研究会に参加してきました。

昨日、本日と、第36回東北腎不全研究会に参加してきました。
東北6県と新潟県の透析施設が集まって、年1回行っている研究会です。
今回は仙台で行われたため、第76回北海道透析療法学会との合同学術集会でした。

北海道の透析の透析レベルはとても高く、素晴らしい成績を発表している施設がいくつも有りました。
東北も負けてはいられないと感じました。

当院のホームページでも紹介している山形県の矢吹病院がも素晴らしい発表を出していました。
当院もレベルの高い透析を行いたいと言う気持ちが高まった学会でした。

また、『しっかり透析』の仙台社会保険病院、鈴木一之先生が、
 〝血流量をもっと上げよう~日本透析医学会の統計調査結果の解析から〟
と、
 〝透析時間をもっと延ばそう~日本透析医学会の統計調査結果の解析から2 〟
と、発表をしていました。
しっかり透析についての発表を続けて聞くことが出来ましたので、これからの診療に役立てて行きたいと考えています。

展示場では、インフルエンザの患者さんの透析を行うクリーンブースが展示されていました。

ブース内は陰圧になっているため、患者さんが排出したウイルスはフィルターを通り外部に出て、外部にウイルスが出ない仕組みだそうです。
枕元に有るのは、換えのフィルターだと思います。
その上の方に、ファン付きのフィルターがあります。ブース内の空気はそのフィルターを通ってブース外に出る仕組みです。

懇親会も盛大で、懇親会後は米沢の某大先輩に連れられ、久しぶりに天下一品ラーメンを体験しました。
お酒を飲んだ後のラーメンにしては重すぎる一品でした。

僕は、ハーフラーメン、これは大学の先輩が頼んだあっさりラーメンです。

 

 

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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