2009.03.09
診療
研究
生活 / くらし
その他(医療関連)

透析者

最近、透析患者さんのことを「透析者」と呼ぶ場合が有ります。
以前、このブログでも紹介しました、長期透析患者さん100人に長生きの秘訣を聞いて書かれた「透析者と家族が元気になる本」と言う本の中で透析患者さんのことを「透析者」と言っています。

著者の堀沢 毅雄さんが、有る患者さんの手記の中で、「自分は透析患者と思わないで、たまたま透析を受けている透析者と思うようにしている。病人と思うことが、自分にとってプラスに働かない」と言う趣意の文があり、自分は透析患者と言うよりもたまたま透析をやっている人、普通に生きている人なのだ、と言う主張だそうです。

たまたま透析をやっているだけで、それ以外は普通の人と変わらないんだという考え方がいいですね。

透析を受けると、その日は身体がだるくて動けない。と言うのでは、とても透析を受けている以外は普通の人と変わらないと言えません。

だから、少し時間が長くても身体が辛くならず、十分な毒素と水分が抜ける透析を行うことが大切なのです。
透析後調子が悪く一日潰れるよりは、時間を延ばすことで、透析後の時間を有意義に過ごせるならその方がいいと思います。

そして我々透析を行う側は、透析を受けていない時間で患者さんたちが「普通の人と同じように生活できる」ことを提供することを目標に努力しなければなりません。

2009.03.06
診療
開業 / 病院経営
研究
その他(医療関連)

透析診療の定期検査

臨床透析の2月号に透析診療における定期検査についての話がありました。読んで感じたことを含め、記事にいたします。

透析診療での定期検査の目的は、
①適正透析の評価
②腎不全、透析療法の合併症の早期発見と治療判定効果

だそうです。
透析診療において採血、レントゲン、超音波などを行っていますが、これまできちんと整理して検査を行ってきたかと考えると、やや反省すべき点が有るのかなと感じました。

適正透析の概念も、Kt/Vなどの透析量の評価である狭義の「適正透析」から、体液・血圧コントロール、栄養、中分子量物質、低分子蛋白の除去、心血管病変の進展防止、透析アクセスなども含むものに広がりつつある。

と書いてありました。

さらには、

適切なダイアライザと血流量を選択し、透析液清浄化に努め、抗凝固剤の用量を調整し、透析中の血圧低下がないように除水コントロールをしたとしても、心血管病変の管理、貧血の管理、骨ミネラル代謝の管理が不十分であれば、透析専門医として適切な診療を提供したと言えない

と書かれていました。かなり注文が多いですね。

実際に、これまでにクリニックを開院してから、やらなければならないことが沢山ありました。
透析液清浄化と抗凝固剤使用量の調節は、臨床工学士にお願いする点が多いのですが、ダイアライザの選択や、血流量の決定、除水コントロールは相談しながらやってきました。

そして、腎不全は痩せていく病気であり、どうしても痩せていく人の栄養状態の改善については、管理栄養士やスタッフと相談しながら、いろいろな事を試みてきました。
それでも、患者さんの体調は日々変化していきますので、なかなか皆さんをいい状態にする事は難しかったですし、これからも大変だと思います。

しかも、最近では糖尿病による腎不全の方が多いですから、なおさらそれぞれの患者さんの体調が悪くならない様に持って行くことは大変です。

それだけでも大変ですが、さらに、腎不全、高血圧、脂質代謝異常などによる長期合併症が悪化していかないかチェックをして、管理して行きなさいという事が書いてあるのです。
もちろん、透析を行うためのブラットアクセスの管理も重要です。
気持ちを引き締めて、毎日しっかり診療しなければ難しいですね。

透析患者さんは、基本的には一生同じ透析施設で治療を行うことが多いです。
だから、その人の今後一生の管理をするという気持ちで診療を行わないと、いい治療は出来ないです。

だんだん話がずれていきました。すみません。
でも、透析診療は片手間ではできない治療であると言う事です。
もちろん、毎日実感していおります。

2009.03.03
生活 / くらし
グルメ / お酒
その他(一般)

北海道物産展

またうすいデパートに物産展がやって来ました。
北海道物産展です。
いつもは週末でも人がまばらですが、物産展が開催されている時は混雑しています。

その中でも、北海道物産展はもっとも混む物産展の1つではないかと思います。
皆さん、北海道の美味しいものが大好きなんですね。

今回の物産展の目玉は、花畑牧場の生キャラメルと言うことで、朝早くから整理券を求める人の列が出来ているようです。

日曜日、子供たちを連れていつものように駅前に繰り出したので、せっかくですので、3人で行ってみました。
日曜午後の物産展は、人が動けないほど混んでいて、これまでも何度も出かけていますが、一番混んでいたのではないかというほどでした。

3人でいろいろ試食したりしていましたが、最後にふらっと行ったのが、これも大人気の市場弁当で、ついつい並んでしまいました。

行列は店前から横を通って、裏まで続いていました。
ちょうど、裏から撮影。

初めは子供たちもおとなしく並んでいたのですが、非常に列の進むのが悪く、だんだん飽きてきた子供たちは、座り込んでしまったくらいです。

結局、40分並ぶことになったのですが、箱詰めと会計のおばちゃんが一人しかいなく、みんなが一人で何人分も買っていくのですから、仕方ないかもしれません。
せめて、おばちゃん2人にしてほしかったです。

最後に次に注文という順番になったときに、長男から『オシッコ』の一言あり。。。

大きな声で、周りの皆さんに了解を取り、トイレに行ってから釜元弁当買えました。
待っている皆さんが、『いいよ、いいよ、行ってきな!』と快く言ってくれました。

大変だったけど、美味しい夕飯にありつけた日曜日でした。 
もうちょっと、次に並ぶ勇気はありませんが。。。

2009.03.02
診療
研究
仕事 / 職場
映画 / 音楽 / 読書

透析医が透析患者になってわかったしっかり透析のヒケツ

透析を受けている透析医で有名な仙台社会保険病院の鈴木一之先生が本を出されたそうです。

「透析医が透析患者になってわかった しっかり透析のヒケツ 」と言う題名で、メディカ出版より定価3,570円(本体3,400円+税) で、今月19日に発売予定です。

書籍紹介:透析医であり、患者でもある著者がそれぞれの視点から「十分な透析をすることが長生きにつながる」をテーマに、腎臓の働きから至適透析、患者になって気づいたことなど、エビデンスに基づきわかりやすく解説します。〜yahooブックス

先生は以前からブログ等で、「その日暮らしの透析」の弊害を指摘し、「より質の高い透析」の啓蒙をされていました。
そして透析従事者が質の高い透析を行う為に勉強する200枚もあるスライドを作成しネット上で提供してきております。

先生は、以前は日本透析医学会の評議員をされておりました。しかも透析治療を行う病院の中でも有名な病院の1つである仙台社会保険病院の腎センター部長をされております。

その上で、透析を受けているご自身の視点から、どの様な透析を受けると生活の質が上がるか。どの様な透析を提供すると患者さんが元気で長生きできるかを訴え続けていらっしゃいます。

早速予約したいと思います。
読み終わったら、すぐに記事として書きますので、ご期待ください。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

カテゴリー

月別アーカイブ

サイト内の記事を検索

よく読まれている記事

リンク