甲状腺検査について
先日、郡山で最も高線量の地域に住む長男が甲状腺検査を受けました。
そして、昨日は幼稚園児である次男がビックパレットで甲状腺検査を受けてきました。
県立医大の先生から、これまでの検査でA2(5.0mm以下の結節や20mm以下の嚢胞を認めるが二次検査の必要は無し)と言う結果だった児童がは42%もいて、うち95%は結節ではなく嚢胞だったと言う説明があったそうです。
これが放射線被ばくによるものなのか、これまで検査をしてきた事がないので、小児の甲状腺検査を行うと嚢胞が通常でも半数くらい見つかるものなのか、判断ができませんでした。
今回、ろっこう医療生協組合というところで神戸での小児甲状腺コントロール調査について調査を行い、結果がホームページで公表されました。
小児甲状腺超音波コントロール調査報告_2ppt97_2003.pdf
神戸の子供達で、A2(5.0mm以下の結節や20mm以下の嚢胞を認めるが二次検査の必要は無し)だった割合が66%もあったそうです。
と言うことは、福島の子供達でA2だった割合は特に高く無いと言う事になります。
福島で子育てをしている我々を勇気づける結果でした。
ろっこう医療生協さまありがとうございます。
カルニチン講演会
昨日はホテルはまつにて、カルニチンという透析患者さんで欠乏しやすい物質の講演会が有りました。
僕も今年の透析学会総会でカルニチンについて発表していますので、基調講演ということで発表させて頂きました。
『慢性透析患者におけるレボカルニチンの有用性について』
です。
当院で行っているしっかり透析のアピールも一緒に行え、質問にもお答えできとても良かったです。
さらに、特別講演では、江戸川病院 生活習慣病CKDセンターの佐中孜先生より
『透析療法とカルニチンへの期待
〜透析低栄養に対するカルニチン療法〜』
と言う特別講演を聞く事が出来ました。
しっかり透析を行っていく上で、低栄養の方に対するカルニチンの投与は有効です。
投薬していく上で必要な知識が得られたと考えております。
オンラインHDFについて
とある掲示板でオンラインHDFの有用性について議論になっていたので、そこに僕が書き込んだ内容に手を加えました。
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最近では4型膜オンラインHDFと5型膜HDの比較について議論がされています。
オンラインHDFがHDに比べそれほど優れたものではないという話もよく聞きます。
もちろん、オンラインHDFを行えば時間を短く出来るなどは愚論です。
回数が多ければ一番良いし、次に時間が長ければ長い方がいいですね。
ただ、都会では透析時間を延長することが透析施設を運営して行くためには金銭的に難しいと言う話もよく聞きます。
オンラインHDFが優れているかどうかより、
どうすれば通院中の患者さんの体調が良くなり、予後が改善されるかを常に考えること。
ウルトラピュアーな透析液を使用しようとする考え方。
が大切なんだと思います。
オンラインHDFを行う為には特に綺麗な水が必要であり、綺麗な水を使うこと自体が優れた透析と言えるからです。
4時間より4.5時間になるように患者さんに勧めること
(当院では、患者さんの耳に胼胝ができるくらい勧めています。)
血流を少しでも上げようとすること
(オンラインHDFの利点として、楽に高血流が出来る事もあります。)
自分が目の前の患者さんに提供出来る最も良い透析方法を考える。
カーボスターについても、当初は血圧が安定する透析液なら使ってみようと考え採用しました。
そして、最近はオーバーアルカローシスや異所性石灰化のリスクがあるのではと言う指摘がされていますが、
オーバーアルカローシスになるなら、重炭酸濃度を調節しています。
そう言う努力が大切では。
先日のHDF研究会でも、カーボスターについては肯定的な意見も多く、現状では注意深く問題点を見守り、改善できるなら先ずは試してみる段階だと思います。
そのような考えの基にオンラインHDFを継続して行きたいと思います。
第3回すずきクリニック患者勉強会のお知らせ
平成24年11月11日(日)午前10時から郡山市障害者福祉センターにて、第3回すずきクリニック患者勉強会を行います。
今回は、以前より企画しておりました「透析生活での運動療法について」です。
講師は、太田西ノ内病院 運動指導科 科長 星野 武彦先生にお願いしています。
参加費は無料です。
当院通院中の患者さんはもちろん、他院で透析治療を受けている方も是非ともご参加いただきますようお願い申し上げます。
もちろん、ご家族の方も参加可能です。
当日は、スカート等でない動きやすい格好で来てください
災害時緊急連絡訓練
月曜日の午後、福島県県中地区では、腎臓財団からの義援金で配布されたMCA無線を使用した災害時緊急連絡訓練を行いました。
今回の当番病院から当院へ緊急時訓練の連絡が入り訓練開始です。
多くの施設の返答が集中してなかなか繋がりませんでしたが、数回のトライ後応答出来ました。
「すずきクリニックです。当院の被害はありません。」
と応答をしました。
月1回この訓練は行っていく予定です。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。