復興予算について
福島県議の石原信市郎先生のTwitterへの書き込みです。
福島県南相馬市では復興公営住宅にソーラーパネルを設置する計画なんだけど、国交省の補助が中止になってしまい断念。復興予算でもんじゅに100億円つぎ込み、新年度も40億円を個所付けする方向、復興予算をもんじゅに使うのであれば、南相馬市の復興公営住宅ソーラーパネル設置が優先されるべき。
http://mainichi.jp/feature/news/20120913dde012040011000c.html
復興予算をばらまき予算として使用している現状が問題となっています。
復興予算は復興の為に本当に必要な地域につぎ込むべきです。
原発事故直後、南相馬市長がYouTubeへメッセージを発信して、一躍有名になりました。
でも、その後も現在までずっと南相馬が厳しい状況にあることは変わりません。
http://www.city.minamisoma.lg.jp/mpsdata/web/323/access.pdf
いわきとの交通網は、原発による立ち入り禁止で無くなりました。
仙台への交通網は、海沿いの線路が津波により破壊されて改修の目処が立っていません。
元々福島市には山を越えて行かなければならず、とても遠く、放射線量の高い飯舘村を通る必要があります。
このような地域が残ってしまっていることを全国の皆さんに知ってもらいたいです。
南相馬市の先輩からも同様の話を聞いています。
南相馬市の企業は、まだまだ復興というレベルではなく、復興助成金を申請する段階ではない企業が多いため、助成金を申請出来る企業が少なく、他の地域に助成金をみんな持っていかれて取り残されているとの事です。
出来れば、この状況をブログを読まれた皆さんが認識して頂き、福島の復興はまだまだなんだという事を周囲の方達に広めて頂ければ幸いです。
福島県腎不全看護研究会
日曜日に第3回福島県腎不全看護研究会がビックアイで行われました。
僕も、「最近話題の透析方法について」と言う話題で話させてもらいました。
また、岐阜県の医療法人大誠会の看護師さん種田さんが笑いヨガについて講演してくれました。
元々、震災後に在宅透析研究会で知り合いになった種田さんから、笑いヨガという「笑いの体操」と「ヨガの呼吸法」を組み合わせた運動法があり、是非とも震災で大変な経験をした福島県の方達に披露して元気づけたいと言う申し出がありました。
どのような形で種田さんに笑いヨガの講演をしてもらうか悩んでいたところ、たまたま会った腎不全看護研究会の幹事の方達に相談し、是非とも腎不全看護研究会で講演して欲しいと言われ、今回の講演となりました。
笑いヨガによって、大誠会の患者さんやスタッフはとても元気になっていると聞きます。
我々も笑いを忘れずに診療を続けて行きたいと改めて感じました。
また、特別講演2番目の「透析患者の自己管理支援」を講演された御徒町腎クリニックの看護師長松岡さんの講演もとても素晴らしかったです。
データが悪い患者さんに対し、自己管理が悪いと言うので無く、先ず十分な透析を提供しているか考えることが大切という考えに共感しました。
僕もしっかり透析とオンラインHDFについて、当院の治療成績を交えてお話させて頂きましたが、反響は大きく、発表させて頂き感謝しています。
また、このような機会が有りましたら頑張りたいと思います。
双葉病院のこと
双葉病院院では、震災直後に多数の患者さんが死亡した問題について独自の調査結果を公表し、院長先生から患者さんのご家族への説明会が行われたようです。
「多数の死亡は原発事故が原因」と結論づけ、「でき得る限りのことはやった。病院側の過失はない」としています。
その事について、「本当に病院に過失がないのか」「謝罪がない」などと反発の声も上がったそうです。
遺族の方からなぜ院長から説明が無かったかと言う話が有ったようです。
実際は、鈴木院長自身が約10軒の遺族宅を訪問したが、ほとんど門前払いされたため、以後は事務職員が対応する様になったと説明しています。
福島県が早い段階で双葉病院が患者を置き去りにしたと発表し、マスコミがその事を報道した為です。
質疑応答の際に、遺族からは、「悪くないのは分かっている。しかし、院長に謝ってほしい。それだけを聞きに来た」「誤るだけでも、謝らないとおかしいのではないか」「土下座しろ」などの発言があったようで、その事に対し、院長先生はショックを受けていると報道されています。
我が子が同じ状況で施設にいたら、先ずは迎えに行って一緒に逃げると思います。
原発事故後に家族の安否を確認する為に訪ねた方達もいたと思います。
批判されるかもしれませんが、これだけの異常事態が起こった時に、最善を尽くした医療者をきちんと管理しなかったと責めることはどうかと思ってしまいます。
僕も震災直後は考えました。
逃げられない透析患者をどうするか。
本当に震災直後は郡山からもたくさんの人が逃げたのです。
那須から新幹線が動いていて、新幹線に乗った人達が乗り捨てた車の列が20km近く離れた白河まで続いてました。
途中、患者と家族の両方を支えることは出来ないと考えて、家族に逃げてもらうことにしました。
ただ、何時何が起こってもおかしく無い状況で、タクシーで那須に家族を行かせるのも不安で、白河に近い職員によろしくと頼み家族を送らせました。
最悪、逃げられない患者とクリニックで透析を継続する事を真剣に考えていました。
だから、今回のことは一生懸命やってのことで、非難されるべきでは無いと思います。
追伸)
もっとも、ご家族の多くのかたは病院の説明に納得されていたと記事には書いてありました。
それを書いておかないと申し訳ありません。
院内救急対応訓練
先日、午後から造影剤ショックに対する院内救急対応訓練を行いました。
レントゲン室で造影剤を注射した患者さんが急変したと言う状況を設定しました。
看護師が急変を確認して緊急コールしました。
緊急コールを聞いて、看護スタッフ、事務スタッフ、臨床工学士が集まって対応しています。
職種によって行う業務を決めています。
全て造影剤注射時のショックに対する緊急マニュアルに基づき行いました。
想定出来る事に対する対応は全て訓練しました。
訓練は反省会後にもう一度行いました。
今度は実際に救急医療を行っている病院のスタッフに見てもらい改善すべきことを是正したいと思います。
H・N・メディック さんを見学させていただきました。
今回の連休を使って、北海道の新札幌にある医療法人社団 H・N・メディック を見学に行ってきました。
H・N・メディックは、新札幌の本院、北広島、さっぽろ東と3つの透析クリニックを運営している医療法人です。
今回、理事長の橋本先生にお願いして新札幌の本院の施設見学をさせて頂きました。
クリニックの建築や設備も素晴らしいのですが、透析と食に対するこだわりがとても強い施設です。
たくさんの管理栄養士がメニューを考え、一流ホテル出身のシェフが作る料理を透析食として提供してくれます。
本日は、月に1回のカレーの日だったとのことです。
ちょうど、お昼前に見学させて頂きましたが、厨房からシェフと栄養士さん達が透析室の脇のスペースに料理を運んできて、食べる直前に盛りつけていました。
保温して運ぶくらいなら、持って来て盛りつけた方がいいからと言う事です。
料理を運んだ後は、当番の栄養士が今回のメニューについての解説をマイクで話していました。
本日はカツカレーだったのですが、カツはさくさくで、本当に美味しかったです。
塩分2gでもカツカレーが作れるという驚きと、質の高さにビックリしました。
本当にありがとうございました。
理事長の橋本先生には、お忙しい時間を割いて院内を案内して頂き、さらに透析に付いての考え方をお話いただきました。
明日からの診療に役立てて行きたいと考えております。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。