- 2008.06.29
- 診療
サイコネフロロジー研究会
今週末は、とても忙しい週末でした。
土曜日に、福島腎不全研究会があり、日曜日にサイコネフロロジー研究会が山形県天童市であったからです。
腎不全研究会をさぼるわけにいきませんが、サイコネフロロジー研究会も出席をしたい学会だったのです。
当初は、サイコネフロロジー研究会は日曜日に行くつもりだったのですが、始発でも10時半にしか着けない事がわかり、土曜日に腎不全研究会が終わった後に、山形市に前泊して、朝一番で参加しました。
土曜日は一般演題が中心で、日曜日は講演と言う研究会でした。
日頃聞くことがない、精神科の先生の透析患者さんへのアプローチを聞くことが出来て、とても参考になりました。
朝のモーニングレクチャーでは、大会長の政金先生が、サイコネフロロジーでも、患者さんが辛くなく、訴えがない透析を行うことが前提であるという内容で話されました。
政金先生の講演は、何度聞いても間合いが良くって、話が面白いです。
援腎会すずきクリニックの目指す透析は、無愁訴透析であり、元気で長生き出来る透析です。
現在、理想の透析が行えるよう試行錯誤中です。
- 2008.06.21
- 診療
インボディ
透析患者さんは、おしっこが出ませんので、透析で身体にたまった分の水分を抜き取る必要があります。
余分な水分が無くなった体重をドライウエイトと言います。
ドライウエイトは非常に大切な指標で、低すぎると透析中に血圧が下がってしまいますし、高いと肺水腫を起こすことも有ります。
透析を管理する上で重要です。
一般的には、ドライウエイトを決める手段として、胸部レントゲンやHANPという採血が有ります。
その他に、以前から行われていた方法に下大静脈エコーによる下大静脈径の測定が有ります。
そして、最近インボディという体液測定装置が使われる様になってきています。
インボディは身体の中の水分、体脂肪量などがはかれる装置で、浮腫の度合いも測れます。
そのため、透析後にインボディを計ることで、ドライウエイトが適正であるか判断できると言われています。
当院でも、インボディを測定してドライウエイトの設定に役立てたいと考えていましたが、なにぶん高額な機械ですので、自前で購入するのは大変ですので、現在は以前勤めていた太田記念病院に行っていただき、測定してもらっています。
先日、心胸比(CTR)が43%なのに血圧が高い患者さんに、測定してもらいましたが、やっぱり浮腫という結果が帰ってきました。
すごく便利な装置です。
栄養状態も見ることが出来ますので、患者さんの栄養指導にも役立てられそうです。
将来的には、クリニックにも置きたいと考えていますが、まだまだ先のことです。
- 2008.06.21
- 診療
リドカインテープ
クリニックを開院する前から考えていた事がいくつかあります。
と言うか、性格的にも考えたらやってみたいたちなので。
大きな病院では、これやりたいと言っても、すぐにやるのはなかなか難しい事が多いですが、自分のクリニックなので、すぐ出来ます。
まず、前立腺癌の患者さんにリュープリン、ゾラデックスという注射を月1回や3ヶ月に1回やるのですが、ゾラデックスの針が太いのです。
メーカーさんは、太くても切れ味がいいから痛みは少ないですという見解ですが、あれだけ太ければ、それなりに痛いだろうと考えて、それならば、透析の穿刺の前に張っておく、麻酔のテープが有るので、それを透析室から持ってきて刺す前に貼ってみました。
開院直後に来院した患者さんが、再びやって来て、来院時にお腹に貼ってくるようお願いしていましたので、麻酔された部分に刺してみました。
その方は、もともとそれほど痛くないとおっしゃっていた患者さんなので、貼っても貼らなくても変わらないと言う感想でした。
自分としては、ちょっと不発でした。
まだ一人目なので、また機会が有ったらやってみようかと思います。
他にもいくつかアイデアが有りますので、患者さんにとっていいことはやってみたいです。
- 2008.06.20
- 診療
そろそろホームページが出来そうです。
当院のホームページ、業者の方にお願いしていたのですが、来週くらいには出来そうになってきました。
本来は、開院に間に合わせてアップしたかったのですが、カメラマンの写真撮影がクリニックに機材が入った4月後半にしかできなかたのと、開院直後は忙しくて、僕の方で記事を書くことが出来なかったからです。
かなり満足がいくホームページになりそうですので、楽しみにしてください。
ところで、僕がこのブログを書こうと思ったのは、昨年の夏頃に開院準備をしている先生のブログを見つけたからです。 ずっとそのブログをROM(Read Only Member- 電子掲示板などで、読むだけで書き込まない) していて、自分もやりたいと考えていたのですが、なかなか出来なくて、かなり間近になってから今しか出来ないと思い、始めたのです。
その先生は、はじめは匿名で、その後自分のクリニックのホームページを作りリンクさせて、開院後も頻回に更新を続けています。
このブログも細々と頑張っていきますので、よろしくお願いします。 でも、出来ればROMだけでなく、コメントもよろしくお願いします。
- 2008.06.18
- 診療
濾過透析開始しました。
透析診療を開始したのが、5月14日ですので、一ヶ月以上が経ちました。
現在、援腎会すずきクリニックでは、8名の方が血液透析を行っております。
その中のお一人で、今日は待望の血液濾過透析を開始することができました。
先日測定した透析液中のエンドトキシンは感度以下となっていました。
十分な透析液清浄化が出来ている事を確認してからと考えていましたので、開始するまで一ヶ月を要しました。
その患者さんは、かゆみがかなり強い方なので、しっかり透析をして、かゆみが無くなるようにしたいと思います。
そして、来週からは、管理栄養士さんによる栄養指導も始まります。
当院の治療方針としては、『どんどん食べて、どんどん動いて、どんどん透析をする』という方針です。
それで、栄養士さんにも、指導の中心は、塩分コントロールと水分を取りすぎない食事の食べ方でお願いしています。
まずは、2階にせっかく作った面談室で食事療法についてお話をしていただき、その後は定期的にベッドサイドでの指導をお願いしてあります。
また、ドライウエイトの決定には、インボディを用いるようにしました。
と言っても、高額な機械ですので、以前勤めていた太田記念病院にお願いして、測定してもらっています。
当院で出来る検査は、動脈硬化の指標となる頸動脈エコー、スクリーニングとしての腹部エコー、骨粗鬆症を診断できる骨密度測定、シャント管理のためのシャントエコー、シャント造影などです。
そして、目の前の眼科にお願いして、動脈硬化や糖尿病性網膜症の判断のための眼底検査も可能と思います。
透析患者さんの管理を行っていく上で、いろいろな事をやってみようと考えています。
その中で、当院の患者さんに有用である検査を継続して行きたいと考えています。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。