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- 2019.04.29
- 一般
透析中止の話 毎日新聞に違和感
以前、公立福生病院での透析中止に関してのコメントをブログに書きました。
その後、公立福生病院院長が東京都福祉保健局から受けた文書指導に対するコメントを出しました。
その中には
診療記録の不備を指摘されたが、「患者への説明が不十分だった」、「意思確認が不十分だった」等として指導がなされたと言う報道されたような事実は無い
医師が積極的に透析の見合わせの選択肢を示したり、患者の再開の求めにもか かわらず透析を再開しなかったと言う事実も無い
と書かれています。
実際に東京都福祉保健局が公立福生病院向けに行った指導内容はその通りの事が書かれています。
このことは当然毎日新聞も確認しているはずです。
にもかかわらず
4月24日に『透析中止 市民団体が公立福生病院に「死への誘導」中止を要請』
と言う記事を毎日新聞は出しています。
記事には、市民団体が「患者を死に誘導するのをやめる」よう求める松山健院長宛ての要請書を手渡し、「死を選択するような提起をすること自体が許されない」と言う指摘と、女性が中止撤回の意思表示をしたのに認めなかった点を「無視するのは断じて容認できない」と報じています。
市民団体が要望書を渡した根拠は毎日新聞の報道に書かれていた内容と一致しています。
ですので、毎日新聞は市民団体が要望書を渡したことを記事にする前に、報道した事に対して公立福生病院院長が反論した内容に対して再反論する必要があると思います。
話の内容をすり替えているだけで、取材して記事にした内容についての検証を全くしておりません。
今後、日本透析医学会が検証した結果を報告しますが、現状でも報道した責任はありますので、しっかり反論して欲しいと思います。
話は変わりますが、宗教上の理由で輸血を拒否される方達がいらっしゃいます。
出血が多量で命を落とす危険性があった場合でも、輸血をすれば我々は訴えられます。
同様に、透析治療は血管に針を刺す事で血液を抜いて綺麗にして戻す治療です。
本人の許可がなければ針を刺す事は出来ません。
もちろん、本人がきちんと判断出来ない場合はご家族に相談という事になりますがし、自殺願望がある方の場合には精神科医師の診察を受ける事を勧める必要があるかもしれません。
しかし、それも本人が同意しての話となります。本人が頑なに拒んだ場合には難しい場合もあります。
ただ、「患者を死に誘導した」などの点についてはきちんとした取材を元に記事としているのでしょうから、しっかりと反論すべきだと思います。
追伸)
日経メディカルが詳しくその当時の状況を書いています。
是非ともご覧になってみてください。
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/report/t332/201904/560717.html
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。