2010.10.19
診療
研究

透析時間が長いと血圧が下がるのか。

12月に福島腎不全研究会が行われます。
他にも腎不全の研究会が有ります。
毎年福島腎不全研究会では演題の発表を行っています。

現在考えているのは、当院で積極的に行っているPTA(経皮的血管形成術)の発表。そして、昨年購入した24時間血圧計を使った当院患者さんたちの血圧の検討です。
どちらもデータがそろったので、集計中です。

当院では24時間血圧計をもちいて、患者さんたちの透析前日の血圧を計っています。
それは、透析後よりは透析直前にいろいろな病気が発生することが多いからです。

僕たちは以前より透析時間は長い方が良いと主張しています。
それで、今回のデータ(52回分)を集計して実際に時間が延びると血圧が下がるのか調べてみました。

透析時間を4時間以下、4.5時間、5時間の3つの群に分けて、透析時間別に内服している降圧剤の数を調べました。
内服は3剤以上を多剤としました。
患者さんによっては、血圧を下げる理由以外でも降圧剤を飲んでいる方もいますので、内服なしと1-2剤も分けてみました。

透析時間が4時間以下の方では、降圧剤を多剤内服している方が多いのが分かります。
5時間透析の方は、多剤が少ないです。

次に、透析時間別の収縮期血圧の平均値を調べました。

こちらも時間が延びるにつれてきれいに血圧が下がる事が確認出来ました。
特に、4時間以下の方と5時間の方では収縮期血圧の平均が20以上も違っています。

他にも透析量や当院転院後の期間での検討も行いました。
どういう形で24時間血圧計の結果を発表するかは検討中ですが、我々の主張がアピール出来れば良いと考えています。

2010.10.17
診療
開業 / 病院経営
グルメ / お酒

法人化記念祝賀会

昨日、土曜日に法人化記念祝賀会を行いました。
場所は、以前にもブログで紹介したことがある今泉相撲茶屋です。

今回は、記念祝賀会としましたので、スタッフ一同、泌尿器科の先輩方、出入り業者の方々を招待し、総勢50数名で行いました。

初めに、開院当初の苦労話などを入れて挨拶をさせていただきました。
2年前は、ヘパリンの自主回収騒ぎがあり、開院前日の段階でヘパリンが用意出来ない事態が起こった事や、その頃臨床工学士の需要が急激に高まり、臨床工学士を募集しても集まらず、現在の透析室長が1人で頑張ってくれた事などを話しました。

また、今年の夏に東北腎不全研究会で発表した当院の治療成績が、誇りを持てる成績だったという事も報告させていただきました。

その後は、先輩方の挨拶や、新人スタッフの紹介、そして大盛り上がりのイベントなど、大盛況の会でした。

明日からの診療を頑張って行える力がついたような気がします。

でも、途中皆さんのところに挨拶に行ったのですが、皆さん私に注ぎすぎです。
行く場所場所でお酒を注がれ、へろへろとなった祝賀会でした。

2010.10.16
診療
研究

過活動膀胱の臨床治験

援腎会すずきクリニックでは、10月より過活動膀胱の臨床治験を開始しています。

おしっこの回数が多い
突然、強い尿意が起こる
我慢出来ず漏れることがある

などの症状が有りましたら、是非来院ください。

治験のメリットは、いち早く新しい薬の治療を受けることが出来ることです。

新薬だと、副作用が心配と思われる方もいらっしゃるでしょうが、当院で行っている臨床治験はフェーズⅢです。

臨床治験は、
少人数の健康な成人対象として治験薬の安全性や吸収・排泄などを確認するフェーズⅠ
少人数の患者さんを対象として治験薬の用法や用量を確認するフェーズⅡ
そして、最後に多数の患者さんを対象として、既存の薬やプラセポなどと比較するフェーズⅢ
が行われます。

フェーズⅢでは、もうすでに重篤な副作用は分かっており、その薬が他の薬やプラセボと比べて有用性が有るかどうかの試験ですので、副作用に対する心配は少ないと思われます。
さらに、今回の治療薬はこれまで長期に使用され副作用も全て分かっている薬の投与方法を副作用の少ない形に変えた薬の臨床治験です。

他のメリットとして、通常の治療より詳しい検査や診察が受けられることです。治験参加の期間中は、治験のために必要な薬代や検査などの費用を製薬会社が負担します。そのため治療費が軽減されることがあります。
 また、治験期間中の通院費の負担を軽減するために、一定の交通費の補助があります。

そして、治験コーディネーターが、治験開始から終了まで心理的なサポートも含め、来院時の面談や電話でのご相談や質問などに対応します。

過活動膀胱の症状があり、治験にご興味のある方は、クリニックにお問い合わせください。

 

2010.10.13
仕事 / 職場
生活 / くらし
その他(一般)

避難訓練

今年も消防法に基づき避難訓練を行いました。
2階の透析室にある救助袋を用いて避難する訓練です。

今年は、透析が終わったばかりの患者さんも飛び入りで参加して、袋状のトンネルを伝わって2階から1階に降りる訓練を行いました。

垂直に袋が垂れ下がっていますが、落ちることは無いとのことです。

春は消火器の放水訓練。
秋は2階からの避難訓練を毎年行っています。

年中行事としてこれからもしっかり行っていくつもりです。

2010.10.12
研究
その他(医療関連)

へそから腎臓摘出 〜 え、膣からも!!

土曜日の民報新聞に、会津若松市の竹田綜合病院泌尿器科で、へそから内視鏡や鉗子を挿入して、腎臓を摘出する腹腔鏡手術(単孔式腹腔鏡手術)を導入したと記事に有りました。

実は、この手術を導入した細井先生は、大学の同級生で太田西ノ内病院でも一緒に頑張った先生です。
ほぼ同時期に西ノ内病院に勤めることとなり、手術も一緒にやっていましたが、その頃からすでに手術がとても上手であり、細井先生を超える事は出来ないと感じていました。

手術では勝てないけど、大学時代からずっと取り組んでいた透析に対する情熱では負けないと考えているうちに、現在の道を選んだ次第です。

選んだ道は違いますが、私も細井先生に負けないように頑張りたいと改めて思いました。

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それで、たまたま見つけた記事ですが、

肥満女性の腎臓を膣から摘出、フランスで画期的手術

【9月17日 AFP】仏リヨン(Lyon)で、肥満過多の女性の腎臓摘出手術を手がけた医師チームが、腹部脂肪を切開するのは危険と判断し、膣から摘出するという前代未聞の方法で無事、手術を成功させた。

 17日の現地での発表によると、患者は体重117キロの女性で、複数の感染症によって機能不全となった腎臓の摘出手術を受けた。

 しかし、医師らは腹部脂肪を切開しての手術はリスクが高いと判断、代わりに膣の最深部を切開して腎臓を取り出した。病院によると「膣経由での摘出のほうが切開部分がかなり小さく、痛みは軽減され、合併症のリスクも抑えることができた」という。

 リヨンでは2月にも、別の女性の腎臓をへそから摘出するという革新的な手術が行われている。(c)AFP

http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2756720/6191192

解剖的には何となく出来そうな気はしますが(もちろん僕がと言う意味では無いですよ。)、そう言うのも有るんだとビックリしました。

細井先生、次はこの方法での腎臓摘出はどうでしょうか。

 

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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