2010.06.20
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透析総会行ってきました。2

実は、今回の透析総会では、学会発表と参加以外にもう一つの目的(楽しみ)が有りました。

それは、僕の尊敬している松江腎クリニックの草刈万寿夫先生にお会いして、患者さんたちのオフ会に出席することでした。

草刈先生は、高透析量オンラインHDFでは全国レベルで有名な先生で、ネット上でも良く知られている先生です。
5時間透析や、希望される方には週4回、血流は400ml/min、大量置換前希釈オンラインHDFという透析を実践することで、ダントツの治療成績を出している施設です。

僕も、今回草刈先生に声をかけていただき、土曜日にオフ会に出かけてきました。

一次会は、北新地のだるまと言う串揚げ屋さんでした。
串焼きのおいしさにもビックリして、実は次の日の日曜は、飛行機に乗る前にもう一度食べに行ったくらいです。

2次会はカラオケボックスにみんなで行きました。
みんな、話が盛り上がり、誰1人歌を歌わないカラオケボックスでしたが、歌以上に話が盛り上がって、とても楽しい時間が過ごせました。

今回、もっと盛大なオフ会が日曜日に有ったのですが、日曜日の夕方には帰らなければなりませんでしたので、その前夜祭に誘っていただきとても感謝しています。

自分が行っている治療が、透析を職業としている皆さん、そして患者さんたちに認められる仕事であるように、日々努力していきたいと考えております。

2010.06.20
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透析総会行ってきました。1

今週の木曜日午後、福島空港から出発し、金・土・日と透析総会に出席し、昨日日曜日の夕方に郡山に戻ってきました。

金曜日の午前中には、『オンラインHDFを併用した高透析量透析での栄養に関する検討』と言う題名で発表させていただきました。

演題発表時も多くの質問をいただきましたが、セクション終了後のロビーでも数人の先生方から質問があり、反響の大きさを感じました。
分かる範囲でお答えできたかと思いますが、自分のやっている仕事が少しずつでも認められている様な気がしてとてもうれしかったです。

話は変わりますが、今回の透析総会に出席して思ったことは、

『なんなんだよ。何が正しいんだよ。』

ということを感じた総会でした。

長時間透析や隔日や週4回透析、家庭透析のセッションで発表を聞いていると、5時間6時間は当たり前の透析で、オーバーナイト透析だとか、連日頻回透析の話とかが話題です。

そうすると、最終的にはいかにリン値が下がらない様にするかとかの話になっています。
患者さんにとにかく食べる様に。リンが高いまめなどをたくさん食べるように。
なんて、話題がたくさん出てきます。

そのセッションが終わり、別のセッションに出てみると、
『現在の医療状況では、週3回4時間の透析以上の透析をすることは不可能です』
なんて、普通に発言されています。
週3回4時間血流200というのが大前提で話がされており、透析量を増やすという議論は全くされないのも不思議です。

そして、栄養のセッションでは、透析導入後も0.5g/kgくらいの蛋白制限をすると、透析の回数が減らせるんだとかの議論がなされています。

片方では、とにかく高タンパクの食事をとりなさいと言う演題を発表していて、もう片方では、できるだけ蛋白を減らしなさいと行っているのがおかしいですよね。

普通は、有る程度本質というものがあり、多くの人からコンセンサスを受けていて、その基準を元に議論がされるのが普通ですが、ここでは大前提が全く違ったり、考え方が180度違ったりしていて、議論にならない考え方の大きな違いも感じました。

本当は、透析はやればやるほどいいという事は分かっているのでしょうが、都会で地価が高い所で透析を行っている施設では、コスト的に時間延長は難しいのでしょう。
また、地方でも医師不足で疲弊しているような所でも同じような考えとなっているのかもしれません。

だから、そのような状況を完全に否定する事は出来ないんですよね。
なかなか難しいと思います。

まあ、皆さん自分の信念に基づき、患者さんがいい状態になるように考えての上での発表かとは思いますが。。。

2010.06.17
診療
研究

第55回日本透析医学会総会

明日から神戸で、第55回日本透析医学会総会が開催されます。
今回は、クリニックの透析治療の成績を演題として発表する事としました。
明日6月18日金曜日、9:30から第2会場 で、

【O-0273】 オンラインHDFを併用した高透析量透析の栄養に対する検討

と言う演題で発表します。

そのため、本日午後の飛行機で移動します。

日曜日には学会より戻りますので、先日の福島腎不全研究会の演題とともにブログで紹介したいと考えています。

2010.06.13
生活 / くらし
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おはよう市場

昨日は早く寝たので、今朝から『おはよう市場』に行ってきました。
昨年もブログで紹介していますが、おはよう市場は、郡山総合体育館西側駐車場で日曜日の朝にやっている朝市です。

今日は、おはよう市場消費者感謝デーとのことで、いつもより人では多い様です。

本日のお目当ては、昨年12月まで生きていったカブト虫の幼虫です。
いつもなめことカブト虫の幼虫を販売している古川さんのところに行きましたが、たまたま今日はカブト虫の幼虫は持ってこなかったそうで、とても残念でした。

カブト虫の幼虫がゲットできなかったのは残念でしたが、実はもう一つ欲しい物が有りました。
イチゴ農家が作る手作りイチゴジャム。
この時期限定の一品です。
こちらはしっかりゲットできました。

市販のジャムと全然違い、とっても美味しいジャムです。
パンにのせて食べるといくらでも食べられそうです。

その他に、美味しそうなアスパラガス、朝ご飯のぼた餅とおにぎりと買うことができました。

2010.06.12
診療
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その他(医療関連)

エリスロポエチン製剤 使用上の注意の改訂

先日、エリスロポエチン製剤を販売しているメーカーの担当者が来院し、使用上の注意の改訂が有った事を伝えに来ました。

改訂の主な部分はいかの通りです。

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腎性貧血の治療におけるヘモグロビン濃度に関連して、以下の臨床試験成績が報告されている。本剤投与中はヘモグロビン濃度あるいはヘマトクリット値を定期的に観察し、学会のガイドライン等、最新の情報を参考にして、必要以上の造血作用があらわれないように十分注意すること。

(1)心不全や虚血性心疾患を合併する血液透析患者において、目標ヘモグロビン濃度を14g/dL(ヘマトクリット値42%)に維持した群では、10g/dL(ヘマトクリット値30%)前後に維持した群に比べて死亡率が高い傾向が示されたとの報告がある。

(2)保存期慢性腎臓病患者における腎性貧血に対する赤血球造血刺激因子製剤による治療について、目標ヘモグロビン濃度を13.5g/dLに設定した患者注)では、11.3g/dLに設定した患者に比較して、有意に死亡及び心血管系障害の発現頻度が高いことが示されたとの報告がある。

(3)2 型糖尿病で腎性貧血を合併している保存期慢性腎臓病患者において、目標ヘモグロビン濃度を13.0g/dLに設定して赤血球造血刺激因子製剤が投与された患者注)とプラセボが投与された患者(ヘモグロビン濃度が9.0g /d Lを下回った場合に赤血球造血刺激因子製剤を投与)を比較したと ころ、赤血球造血刺激因子製剤群ではプラセボ群に比較して有意に脳卒中の発現頻度が高いことが示されたとの報告がある。

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(1)についてですが、数年前から大規模な調査によって報告されてきています。
透析前値でヘモグロビン濃度を14g/dLですと、透析後では17g/dLくらいまで上がる可能性があります。
若くて元気な透析者の方達でしたら問題ないでしょうが、合併症を持ち、動脈硬化の強い方ですと、只でさえ詰まりやすい動脈が血が濃いことで余計固まり安くなります。
そのような観点からももっともな事だと思います。

(2)は2006年11月16日のNew England Journal of Medicineに発表されたchoir試験のことです。
目標ヘ モグロビン値を11.3 g/dLとしてエリスロポエチンの投与を受けた患者に比べ,目標ヘモ グロビン値を13.5 g/dLとした患者で重篤かつ生命を脅かす心血管系 合併症のリスクが有意に増加したと言う試験です。

しかし、これはこの試験にエントリーした患者さんたちに心・血管系合併症を持つ患者が非常に多く含まれており、日本の患者背景とは異なっていて、簡単にCHOIR試験の結果を日本人に当てはめることはできないと言っている研究者もいます。

しかも、Gouvaらは、早期にエリスロポエチン製剤を使用してヘモ グロビン値を13 g/dLに維持した群が、9 g/dL未満のみにエリスロポエチン製剤を使用してヘモ グロビン値が10 g/dL程度となるように維持した群に比べ、有意に腎保護効果及び生命予後効果が有ると報告しています。

米国のFDA(食品医薬品局)が、米国で最も大規模に行われたCHOIR試験の結果を重視して、Hb値の上限を12 g/dLにとどめるように勧告しことが影響し、今回の使用上の注意の改訂となったようです。

もっと上げた方がいいのではないかと言う考えもありますが、今回の改訂により、保存期腎不全の治療で目標ヘモグロビン濃度は11g/dLくらいとなったと認識した方がいいようです。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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