2012.03.11
診療
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震災より1年が経ちました。

現在、福島に向かう新幹線に乗っています。
昨日と本日の日曜日は、東京ニッショウホールで行われていた第27回 ハイパフォーマンス・メンブレン研究会に参加していました。

本来は午後のセッションも有って、聞きたい講演もいくつかあったのですが、今日は3月11日で、2時46分にはどうしても郡山に居たくて途中で退席しました。

震災から今日で1年になります。
被災したときの透析室の光景、今でも思い出します。
次の日の朝、掃除のおばちゃんが定時にやって来たのですが、透析室を見て涙を流したそうです。
屋上の変電器は損傷してしまいましたが、スタッフや関係者の方々の頑張りで、日曜日には透析を再開出来ました。

一時は、3クールの透析を行い、透析を受ける事が出来ない患者さん達の頑張っていました。
震災直後の数日は余震におびえ、その後放射能の恐怖に脅かされました。
とにかく辛かった1週間でした。

その後もずっと放射能の恐怖は続き、未だに1マイクロシーベルトもある場所で子ども達を育てています。
でも、冷静に計算すると、食べ物をきちんと選んで生活すれば問題ないのです。
逆に食べ物に無頓着な周辺県の方達の方が危ないかもしれないと最近では思っています。

昨日も、より良い透析を目指している仲間達と会うことが出来て、透析医療に対する情熱がわいてきました。
今日を区切りに、また新たな気持ちで仕事頑張っていきます。

2012.03.09
診療
研究

3月10日(土)は11時で受付終了です。

3月10日(土)は第27回 ハイパフォーマンス・メンブレン研究会に参加予定です。

http://www.hpm-net.jp/01_news.html

 

当院臨床工学士の発表が午後にあります。
共同演者として発表に間に合わせる必要があり、土曜日の外来Hは11時までとさせて頂きます。

今回の研究は、透析膜を変更する事で透析患者さんのレストレスレッグ症候群を治療した結果です。

レストレスレッグ症候群は、むずむずした不快感を下肢に感じ、脚を動かさなくてはいられない症状で、透析患者全体の20−40%くらいの方が症状を持つと言われています。
当院で調査したところ、13%の方がレストレスレッグ症候群の症状を持っていました。

その方達に透析膜を変更した積極的な治療を行ったところ、ほとんどの方の症状が消失し、症状が残った方でも重症から軽症に改善することができました。

これからも、無愁訴透析を目指して頑張っていくつもりでおります。

2012.03.08
診療

臨牀透析 Vo.22 No.11 特集「透析医療における災害対策」全文公開

http://www.nmckk.jp/info/item/27

 

日本メディカルセンターからのお知らせ

臨牀透析 Vo.22 No.11 特集「透析医療における災害対策」全文公開のお知らせ
この度の東北地方太平洋沖地震・津波により被災されました方々の救命・治療にご活用いただくべく、臨牀透析 Vo.22 No.11 特集「透析医療における災害対策」を全文公開いたします。
被災者の方々の救命・治療に当たられる医療従事者の皆様にご活用いただければ幸いです。
こちらからご参照ください。

臨床透析は当院で定期購読している雑誌です。
ですが、今回全文公開して戴いたことで多くの皆さんが震災時の透析医療について興味を持って頂けると思います。
とてもありがたいと思います。

地震も大変でしたが、我々にとっては原発事故後がとても辛かったです。
郡山から避難した方も多いです。
今回は記事になっていませんが、郡山よりもっと近いいわき地区で、残って透析医療を続けていった先生方や医療スタッフがいた事も多くの皆さんに知って欲しいです。

 

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追伸)

すみません。

公開されているのは以前の震災の特集だと指摘されました。

失礼いたしました。

 

2012.03.02
診療
研究
その他(医療関連)
その他(一般)

今日の健康:慢性腎臓病

http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/

 

 

NHKのEテレで放送されている今日の健康ですが、今週の特集は慢性腎臓病でした。
そして、木曜日は 慢性腎臓病「透析治療最新情報」 と言う話題が放送されました。

透析治療がどうして必要か。
透析治療には血液透析と腹膜透析がある事
腹膜透析では、腹膜炎が起こる可能性がある事や、長く続けていると腹膜硬化を引き起こすこともあるため、5~6年で血液透析に移行するのが一般的である事
そして、在宅透析という自宅で行う透析方法もある事が紹介されました。

在宅透析のメリットとして強調されたことが毎日行える治療であり、老廃物が体内にとどまる時間が短くなり、体調が良くなるという説明がありました。

これはとても重要なポイントです。
人間の体では、老廃物は毎日常に腎臓で濾過されています。
ですから、やればやるほどいいことは分かっています。
しかし、現在の保険診療では、通院透析は月14回までと決められています。
在宅透析の場合は、患者さん自身が透析スタッフの代わりに準備や片付けを行う分医療費が安くなりますので、回数に制限が無いのです。

自己穿刺をしなければならないというデメリットや、機械の取り扱いや透析のスケジュールに関して自分でしっかりと管理できる方で無いと出来ない、緊急に備えて介助者がいる、心筋梗塞や脳卒中の後遺症がないなどの条件もありますが、生存率も腎移植を行った方と比べても遜色なく、素晴らしい治療法であると言えます。

今日の健康ですが、見逃してしまった方も多いかと思いますが、翌週の午後0:30より再放送があるそうです。
是非ご覧になって下さい。

2012.02.28
診療

透析医をやっていて良かったこと

当院では月に1回、患者さんとの面談を行っています。
透析開始時や透析中の血圧、透析後のだるさがないか、家での朝夕の血圧、痒み、痛み、食欲、不眠、便秘などの症状が無いかを聞いています。
その上で、直近のデータを見せて改善点を指導しています。

昨日も透析前後に面談を行っていました。
ある透析歴6年の震災後に浜通りから避難されて当院で透析を受けている方から

『透析を始めてから今年の冬は初めて痒みが無かった』

と言われました。

何となく聞き流してしまいそうな一言ですが、これは透析クリニックを運営している人間にとって最高の言葉です。
この言葉が聞きたくて透析室のメンバーが頑張っているのだと思います。

明日からも頑張っていきます。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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