昨日は猛吹雪でした。
土曜日は記録的な大雪でした。
午前中から猛吹雪で、車がどんどん雪に埋もれていきました。
状況が刻々と悪化していきましたので、透析は透析時間を一律4時間に短縮して終了することとしました。
外来は10時半に終了として、外来スタッフと手伝える透析スタッフで奥に有る職員駐車場から雪かきを開始しました。
職員の車を何とか掘り出して、その後は透析が終わった患者さんが車に来るたびに、帰宅出来るように雪かきを行いました。
11時前に透析時間の短縮を決めましたが正解だったと思います。
余りに酷い雪で、マイカーで来た患者さんの中でも帰宅できるか不安を感じている方達も多かったようです。
ドライウエイトまで除水できなかった患者さんには週明けまでの自己管理を何時も以上に行うようお話しました。
これほどの大雪は経験したことが無く、今年購入したユキオス2台とスタッフ皆の力で何とか雪に埋もれた車を動かせる出来ましたが、とても大変な作業でした。
本日、午前中にクリニックを見に行きましたが、大量の雪で途方に暮れるような状況でした。
妻と二人で湿っていて重い雪の除雪を開始したところ、そこに昨年入職した新人臨床工学技士君が手伝いに来てくれました。
ユキオスもフル活用して除雪しました。
全てではないですが、ある程度除雪出来たようです。
今年はユキオス購入したのに全然雪が降らないねなんて言ってごめんなさい。
もう懲りましたので、これ以上降らないようによろしくお願いいたします。
大雪ですね。
本日は朝から激しく雪が降り続いています。
関東ではたいへんなことになっているようです。
明日は、第4回透析運動療法研究会が東京女子医大で行われます。
参加のため、今晩は実家がある深谷市に行く予定でしたが、隣の熊谷で観測史上初の60cmの大雪と言うことで、本日の移動は断念しました。
明日、新幹線が動いているのか微妙な状況ですね。
診察中にも、この雪のせいか2回停電しました。
出入り電気業者に電話したところ、東北電力には電話がつながらない状況で、これからも停電を繰り返す可能性があるとのことです。
停電するたびに、透析装置にも若干影響が出ます。
職員を透析室に集中させる為、少し早いですが、本日の外来業務は終了といたします。
ご迷惑をかけますがよろしくお願いいたします。
院長、停電の経過を透析室で皆さんに説明中
ジェネリックより安い配合錠
最近、ジェネリックを希望する患者さんが増えてきているようです。
ジェネリックについては、以前ブログにも書きました。
信頼のおける調剤薬局が選んだジェネリックなら間違いはないと思います。
そのような薬剤については当院でも積極的に処方を行っています。
ただ、薬剤によっては、成分が同じでも構造の違いから同様の薬効とならないものも有ります。
アダラートCRと言う薬は、速溶性の外郭層と徐放性の内殻層を持つ2重構造となっています。
服用服薬2時間後と10時間後に血中濃度がピークに達するため、就寝前に服用した場合の降圧効果の二次ピークが早朝血圧上昇時に一致して早朝高血圧を防ぐと言われています。
この構造は製造メーカー特有の手法で作られていますので、ジェネリックメーカーがまね出来るものではありません。
アダラートCRを処方する場合は、基本的に変更不可にしています。
また、ジェネリックは価格が安いと言われていますが、一概にそうではありません。
最近、2つの薬効を持つ薬を合わせた配合錠がたくさん出回っています。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬とカルシウム拮抗薬の配合剤や、利尿剤とアンジオテンシンII受容体拮抗薬の配合剤などです。
他にも種類の違う糖尿病治療薬の合剤もあります。
時々、この配合剤を飲んでいる患者さんからもジェネリックにして欲しいと言われます。
最近発売されてきている配合剤は、特許が切れていないジェネリックの無い薬とジェネリックのある薬の配合剤となっている事が多い様です。
実は、処方を2剤に分けると値段が高くなる事が有ります。
エックスフォージ配合錠は、
ディオバン錠80mg錠と
アムロジピン錠5mg錠を
合わせた薬で、120.3円の薬価です。
この薬でジェネリック希望の場合は、
ディオバン錠80mg錠 114.8円+アムロジピン錠5mg錠のジェネリック 23.1ー42円(種類がたくさん有り薬価も違う)になります。
つまり、137.1ー156.8円になってしまいます。
ジェネリックにして2錠に増えて、値段が17-36円増えています。
ジェネリックを選択したことで値段が高くなるなんてちょっとびっくりですよね。
夜間在宅血液透析の生存率
Survival among nocturnal home haemodialysis patients compared to kidney transplant recipients
Robert P. Pauly:Nephrol Dial Transplant (2009) 24: 2915–2919
夜間在宅血液透析と腎移植の生存率を比べた論文があります。
2009年のもので、Nephrology Dialysis Transplantationと言う雑誌に載っています。
夜間在宅血液透析は1回6-8時間で週3-7回行っています。
その成績を生体腎移植と献腎移植の生存率と比べています。
nocturnal Hemoが夜間在宅透析で、Deceased donorが献腎移植、Living donorが生体腎移植です。
夜間在宅血液透析の生存率は、生体腎移植にはやや劣りますが、献腎移植とほぼ変わらない生存率である事が分かります。
腎移植は、水分制限も無く、透析を行う時間が必要ではありません。
やはり、一番優れた治療法であることは間違いないと思います。
僕もそう思っていますので、若い方には腎移植の登録を勧めています。
でも、どうしても移植が出来ない方もたくさんいらっしゃいます。
移植が出来ないから長生き出来ないと思っている方達に見て欲しいと思い、この記事を書きました。
夜間在宅透析なんて無理だよと言うかもしれませんが、施設透析でも長時間透析を行っている施設はたくさん有ります。
長時間が難しくても30分透析時間を延ばすとか、血流量を上げるとかはそれほど難しくないのではと思います。
5時間透析の勧め
当院は、5時間、4.5時間、4時間の順番で穿刺を行っています。
夜勤の仕事をしていて、午前の透析中はずっと寝ている患者さんがいます。
ただ、この方4時間透析だったので、毎回9時すぎの穿刺でした。
眠そうな顔でいつも来院して、透析が終わっても寝ている事もありました。
個室透析センターの運用が始まったので、ご本人にお話して、寝るのに適した環境の個室での透析と穿刺時間を1時間近く早めることを提案し、その代わり個室透析センターで透析を受ける条件である5時間透析を受ける様にお話しました。
当院は、現在半数以上が5時間透析の施設です。
多くの患者さんが透析時間延長に理解を示してくれるなかで、開院以来ずっと透析時間延長を拒んでいた方ですので、最初はなかなかうんと言ってくれませんでした。
僕もスタッフも繰り返しお話して、やっと試しにやってみようよと言うことで納得して頂きました。
毎回の除水量も多く、透析開始時は血圧が高く終了時には下がってしまっていましたが、4時間から5時間に時間を延長したことで透析中の血圧は安定し低めにコントロール出来る様になりました。
何種類もリン吸着剤を飲んでもコントロール出来なかった血清リン値も、現在ではしっかり目標値にコントロール出来る様になりました。
ご本人の体調も改善してきたようです。
僕にはなかなか話してくれませんが、時々スタッフには調子がいいんだと言ってくれているようです。
もちろん、この方の血液流量は400ml/minです。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。