まいみん「彩」9月号
郡山市・本宮市で福島民報と毎日新聞に折り込まれる、まいみん「彩」9月号に泌尿器科関連の記事を載せました。
今回は過活動膀胱についての話題です。
9月26日(日)本日の新聞に折り込まれる予定ですので、もしよろしければご覧になってください。
今日はなんの日?
今日は秋分の日です。
いつもと同じ時間にクリニックに行き、今週予定していた月1回の面談を患者さんたちとして、祝日なので外来がないため今後発表しようと考えている臨床報告の集計を行って、お昼を食べてから、その後はいつもの木曜日と同じように透析が終わって帰宅。
ここからは平日の木曜日と同じで、木曜日は長男のスイミングの日ですから、一緒に出かけスイミングを見学。
夕ご飯を食べていつもの木曜日が終わりとなります。
医師になってからずっと透析とかかわって仕事をしてきていますので、この様な祝日は休みなのかよく分からない感じで過ぎていきます。
我々の仕事は、日々の積み重ねです。
特に透析は月曜から土曜日まで行っていますので、お休みは日曜日だけになります。
もちろん、具合が悪い患者さんに対しては、日曜日でも対応できることは行っています。
まあ、夜間透析までは行っていませんので、夜間透析で23時くらいまで仕事をされている先生方や、当直を行っている先生方のご苦労には頭が下がります。
自分が頑張ってきて、これからも頑張ろうと思えるのは、自分の家族やスタッフ、いつも通ってくれる患者さんたちがいるからだと考えながら、秋分の日が終わりそうです。
医師法違反
無資格でインスリン注射 箕面の社会福祉法人
産経新聞 9月18日(土)1時33分配信
大阪府箕面市の社会福祉法人「あかつき福祉会」が運営するケアホーム(共同生活介護施設)で、介護職員が糖尿病の入所者に対するインスリン注射などの医療行為を7年間にわたり無資格で行ってことが17日、分かった。大阪府は、無資格の医療行為を禁じた医師法や保健師助産師看護師法などに違反する可能性があるとして、近く施設を立ち入り調査する方針を固めた。
あかつき福祉会によると、少なくとも平成15年1月以降、同法人が運営する箕面市内の授産施設に勤務する介護職員が、I型糖尿病の男性入所者に対し、1日2回、インスリン注射を投与。男性には重度の行動障害があり、入所前は自宅で男性の家族がインスリン注射を行っていたという。
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医師法や厚生労働省通知では、医療行為を「不特定の人に対する行為」と解釈し、糖尿病患者に家族がインスリンを注射する場合は「不特定」にあたらないとして認める一方、ヘルパーなど介護職員については、医師や看護師の指示があっても医療行為はできないとしているそうです。
なぜ、医学的知識の無い家族にインスリン注射を認めて、ヘルパーなど介護職員などの専門知識を持つ人にインスリン注射を認めないのか疑問です。
このような重度の障害がある人で、インスリン注射をやる人がいないために施設に入れない状況が有ることを世の中に知って欲しいし、このような現状を見直すべきだと思います。
さらに、どうしてもやむ得ない状況で行ったことに罰を与える事があってはならないと思います。
EDと糖尿病の関係
生活習慣病の代表格である糖尿病について、凄いことが言われています。
糖尿病の方では、無痛性心筋梗塞の頻度が高いことが知られています。無痛性心筋梗塞が起こっている方の死亡率が高いことも知られています。
そして、糖尿病以外の病気がない患者さんを調べた結果、EDが有れば無痛性心筋梗塞がある確率が88.2%も有ったということが報告されています。
その結果から、糖尿病の患者さんのEDと言う症状は、無痛性心筋梗塞の予知マーカーとして重要であり,EDを治療する前に運動負荷心電図検査を行う必要があると指摘されています。
EDと生活習慣病2
実は、EDとなるリスクファクターと心筋梗塞などの虚血性心疾患のリスクファクターはかなり似ています。
虚血性心疾患とEDが関連する理由は、虚血性心疾患とEDのどちらも血管内皮障害を共通の危険因子としていると言うことが有ります。
そして、勃起自体が、血流動態に依存していること。
さらに動脈硬化性病変があることで、EDも虚血性心疾患も起こり安くなると言う事です。
ここら辺から重要な話になってきます。
陰茎動脈は細い血管です。そして、内皮障害は細いところから始まり、徐々に太い血管が障害されるようになります。
しかも、他の血管は広がっても15%程度しか広がらないのに対し、陰茎動脈波、勃起時には血管が80%拡張すると言われています。
つまり、変化が大きいので、障害がはっきり出やすいのです。
さらに、他の血管ではその血管が詰まると別の血管が太くなり代わりに血流を臓器に流してくれるのですが、陰茎動脈では、側副血行路がないため、障害があるとダイレクトに結果が出てしまうと言うことです。
このスライドを見ると、陰茎動脈の虚血で起こるEDという症状が実は、もっと恐ろしい病気が起こる前に生じる症状であるということが分かるかと思います。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。