超音波装置
クリニックに入ると、金魚さんが待っています。
受付をすませ、待合室に座ります。
受付の隣に診察室がありますが、その隣のトイレの前に問診室兼超音波室があります。
診察前に、スタッフが問診を行う部屋ですが、超音波検査を行う部屋でもあります。
超音波は、一般的な腹部超音波の他に、内シャントや頸動脈の超音波、そして前立腺超音波も行えるようになっています。
泌尿器科領域やシャントの超音波は僕が、そして腹部や頸動脈の超音波は当院の検査技士が主に行っています。
その画像は、検査中に患者さんが見られるように壁にモニターを付けています。
説明しながら検査を行っていますが、分からないことがありましたら、いつでも声をかけてください。
- 2008.07.13
- 診療
むずむず脚症候群
今日、新聞広告を見ていたところ、大塚製薬より『新しい貼り薬に地検にご協力ください』と言う、広告を見つけました。
むずむず脚症候群(Restless legs syndrome)の治療薬を試してみませんかという案内です。
症状としては、『下肢に虫が這うような、焼けるような、チクチクするような深部知覚異常をきたし、歩き回ったり、下肢を動かすことにより軽減し、安静時に出現し夜間に増悪する』病態だそうです。
原因は、原発性もしくは、何らかの疾患に基づくものと言われています。
チラシには、日本人の3%くらいにそのような症状があり、不眠症を訴える方の10人の一人は、むずむず脚症候群が原因でないかと書かれていました。
透析患者さんにも、尿毒症性末梢神経障害の症状として、むずむず脚症候群が認められることはよく知られています。
尿毒症性の場合、まず行わなければならないのが透析条件の見直しで、透析時間、頻度、血流量、透析液の増量など、十分な量の透析を行う必要が有ります。
そして、透析療法としては濾過透析を選択する方がいいと言われています。
それでも改善しない場合は、抗不安薬や抗痙攣薬が用いられます。
また、鉄欠乏や2次性副甲状腺機能亢進症がないか確認が必要と言われています。
ちょっとしたトピックスとしてご覧ください。
透析支援システム
昨日の電子カルテに引き続き、透析室にある透析支援システムについてです。
透析室のカウンターです。
奥から2台が、透析支援システムMiracle DIMCS21のパソコンです。
日々の透析に関する指示や処置などのオーダーを出します。
一番手前が、電子カルテmKARTEのパソコンです。
処方や、透析以外のオーダー、書状を出しています。
3台目が透析支援システムでオーダーした検査予定を検査会社に発注するパソコンとなります。
その他に、回診や処置入力のためにラウンド用パソコンが4台ありますが、現在は、ベッド数が少ないので、2台のみ使用です。
透析支援システムのみで、指示、処方、検査結果確認、方針の決定まで、完結できるのですが、現在のところ、指示と日々の回診の記録は支援システム、ポイントとなる指示や処方、方針の決定は電子カルテと使い分けています。
二度手間になっていますので、患者さんが増えたときに変更する必要があるかもしれませんが、現在一番使いやすい方法で行っています。
この透析支援システムの特徴は、
体重・血圧などのデータが自動に入力されること
日々の透析自体、処置、薬剤等がレセプトコンピューターに転送されて、自動的に算定がとれること。
年間の検査計画を立てておくと、自動的に検査オーダーの発注がされること
などがあり、透析従事者の労力を軽減し、入力の間違いをなくすシステムであると言えます。
でも、まだ開院して2ヶ月。
しかも、開院当初はスタッフにオンブにダッコ状態で、任せっきりでしたので、現在でも操作に不慣れな院長で反省中で、まだまだ、コンピューターに使われている状態ではあります。
早く使いこなせる状態になれるよう、日々努力してます。
電子カルテと高精細モニター
院内設備第2弾です。
電子カルテについてです。
当院では、東レメディカル社製の透析支援システムMiracle DIMCS21を使用しています。
透析で行った処置、行為、検査データがすべて三菱化学社製の電子カルテmKARTEに転送されるシステムになっています。
高精細モニターとCRファイリングシステムも、三菱化学と提携しているコニカミノルタ社のものを使う方がメリットがあり、他社のシステムを選択する余地がありませんでした。
今後、新たにクリニックの透析室を始める方で、東レメディカル社の透析支援システムを選ぶ場合には、このシステムを採用する方が多くなると思います。
それだけ連携していますので、使いやすいシステムですが、それでも自分が使いやすいように変えていく操作は非常に大切で大変です。
暇を見つけては、テンプレートの作成や、書状の作成を、せっせせっせとやっています。
以前も書きましたが、僕が思う電子カルテのメリットは、選択ボタン式のカルテを使うことで、聞き漏らすことが少なくなることと、患者さんに渡す書状や紹介状が作りやすいと言うことです。
最近では、かなりテンプレートを作り込んできましたので、再診時には、あれも聞いておけば良かったと思うことは少なくなったとは思っています。
また、ワードを使って書状を作るのですが、その書状を登録しておくと、自動で患者さんの氏名や生年月日が入力された書状が出来ますので、病気にあった診療計画書がその場で作れたり、栄養指導用紙も簡単に作成できます。
いまは、外来の合間に、診療中に気付いたテンプレート、書状の改良すべき点をちょこちょこと直している状態です。
でも、ちょっとの時間が空いたときにテンプレートなどが作り直せる電子カルテが一番使いやすいものではないかと思っています。
- 2008.07.12
- 診療
軟性膀胱鏡
ホームページをアップしたところ、アクセス数が急激に増えてきました。
相乗効果あるのでしょうか。
ホームページでは、施設・設備案内で、院内にある設備を解説しています。
ブログでは、せっかくですので、その設備一つ一つについて、細かく説明をしてみたいと思います。
まずは、泌尿器科外来で、自分にとっては一番使いたかった装置である軟性膀胱鏡についてです。
膀胱鏡を含め内視鏡の歴史はかなり古く、ボチニと言う人が1805年に導光器という器具を製作し、尿道や直腸、咽頭の観察を行ったのがはじめだそうです。
そして、ドイツ人のクスマウルが、1868年、日本の明治元年に初めて生きている人間の胃のなかをのぞき見したそうです。
はじめは、剣を呑みこむ大道芸人の胃の中を見たとあります。
その約10年後、ニッチェとライターが尿道・膀胱鏡を行ったとのことで、硬性膀胱鏡の歴史は100年以上になります。
軟性鏡が使用されるようになったのがいつ頃かはよく知りませんが、僕が医師になった頃は、一般的には硬性鏡が用いられていました。
軟性鏡に比べ、光源が明るく、観察しやすいことから汎用されていたと思います。
ただ、硬性鏡は、女性では尿道が短くまっすぐなので、強い痛みはありませんが、男性では、外来で行う局所麻酔ではかなりの痛みを伴い、二度とこの検査は受けたくないと言う方もかなりいらっしゃいました。
僕は、医師4年目にある病院で研修したときに、初めて軟性鏡を扱わせていただきました。
患者さんの苦痛が硬性鏡とは全く違うため、自分が膀胱鏡を選択できる立場になったら、軟性鏡を選択したいと考えていましたので、今回のクリニック開院時には、迷わず軟性膀胱鏡を導入しました。
しかも、最近の内視鏡は、CCDセンサを取り付けた電子内視鏡が主流となり、テレビ画面で画像を見ることが出来ますので、しっかりとした観察が出来るようになっています。
軟性膀胱鏡は2年間扱っていたこともあり、操作方法にはなれていると思っています。
そして、この検査が痛みをかなり軽減できることをよく知っています。
膀胱鏡検査が必要で、以前硬性膀胱鏡で苦痛が強かった方は、是非とも、軟性膀胱鏡が受けられる施設を探してみてください。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。