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2019.08.09
一般

手根管症候群の疑似体験

透析患者さんの長期合併症として透析アミロイドーシスという病気があります。

β2ミクログロブリンと言う老廃物が身体に蓄積して、骨、腱、人体などにアミロイド繊維が沈着し痛みを引き起こすものです。

代表的な病気として手根管症候群やバネ指があります。

これは、横手根靱帯や腱鞘滑膜へアミロイドが沈着して肥厚した横手根靱帯と増殖した腱鞘滑膜が正中神経を圧迫し、手指の痛みや痺れ、母指球筋の麻痺と萎縮を起こします。

今回、院内勉強会で手根管症候群の疑似体験を経験させて頂きました。

 

こちらは母指球筋が麻痺して親指が曲げられないと言う想定での箸の使い方や財布から小銭を出す疑似体験です。

この様な体験をする事で患者さん達の苦労が解りますね。

 

 

 

 

これは、ピンチ力と言って指で掴む力がどの程度あるのかを測定するピンチメーターという器械です。

 

 

私のピンチ力は12kgくらいでした。

透析患者さんの平均が5kgくらいで、手根管症候群の方だと2kgくらいとなってしまうそうです。

ちょうど午後の時間でしたので、午後透析を受けている方達のピンチ力を測らせて頂きましたが、一番強い方で15kgくらいありビックリしました。

当院は比較的透析歴が浅い方が多いですが、透析歴20年以上の方でもピンチ力が10kgある方もいて比較的良好なようです。

ピンチメーターも1週間ぐらい貸してもらえる事になりましたので、当院患者さん達で測定してみたいと思います。

当院では、透析液清浄化とオンラインHDFを行っていますので、β2ミクログロブリンの値も日本透析医学会のガイドラインに記載されている透析前β2ミクログロブリン値30mg/L未満になっている方が大多数となっておりますが、正常値から比べると10倍くらい高値ですので、十分な透析を今後も提供していきたいと考えております。

 

 

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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