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- 2017.05.23
- 一般
高齢者の透析について
たまに、仕事の事を書いてみます。
高齢透析患者さんの問題点について
•合併症が多い
•消化管機能の低下
•摂取量減少
•習慣を変えられない
•理解不足
などから栄養障害が生じやすいです。
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2011年に行ったDOPPS調査で、年齢別の透析時間、血流量を調べた結果があります。
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食べられないこともあり、透析時間も短く、血流量も低い傾向にあります。
データがいい事も有り、透析量自体も少なめに設定しているのではないかとも思えてきます。
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2009年の腎と透析に有名な矢吹病院の政金先生が、
「高齢透析患者の予後が悪いのは高齢であるからだけでなく、その背後に透析不足が内在している可能性がある。
高齢透析患者の適正透析を考えるとき、患者の愁訴に注目し,活動性を落とさないことを確認しながら、できるだけ透析量をふやしていくことが重要である。」
と報告しています。
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ここでとある高齢女性の体脂肪量とドライウエイトの変化のグラフを示します。
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元々5時間透析を受けていた方ですが、除水量が多くなると透析中に血圧が下がってしまう。
血圧が下がり具合悪くなる事を恐れて食べなくなり、どんどん体重が減ってしまいました。
透析膜を変更しても透析方法をI-HDFなどに変更しても良くなりませんでした。
そこで、透析回数を週4回に増やしてみました。
血圧が下がる事が無くなり、栄養指導で食べられるように指導を重ねた結果です。
政金先生も書かれているように、高齢者だからといって初めから透析量を減らす必要は有りません。
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高齢者だからと言うことでは有りませんが、大切なことは透析中に何も起こらない無愁訴透析を目指すということです。
高齢者だからこそ、透析時間を延ばし透析回数を増やす必要があるのではないかと思います。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。