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- 2017.03.05
- 一般
第1回日本CKD-MBD研究会に参加してきました。
3月4日の土曜日、第1回日本CKD-MBD研究会 学術集会・総会に参加してきました。
この研究会は、過去に34回行われている腎と骨代謝研究会と27回の日本腎性骨症研究会が一緒になって出来た研究会と聞いています。
第1回といっても長い歴史のある会なんです。
透析患者の合併症として、二次性副甲状腺機能亢進症や骨粗鬆症は我々透析医にとってとても重要です。
1日の研究会でしたが、基礎研究から臨床研究まで大変勉強になりました。
僕自身も、ポスターセッションで
29. リン除去能を血流量から考える
と言う演題名で発表させて頂きました。
一応、自称透析オタクが、骨代謝のプロ集団に殴り込みってノリです。
透析患者では、高リン血症の管理は重要であり、CKD−MBDの基礎となります。
高リン血症を起こさない為には、
リンの摂取量を減らす
リンを薬で吸着する
そして、透析で除去するリンの量を増やす
と言う事になります。
今回の発表は、血流量を上げることでどの程度までリン除去量を増やすことができるのかと言う内容でした。
実際には、リン代謝の専門家の前でどこまで恥をかかずに発表出来るか、とてもドキドキしていましたが、どうにか質問にもお答え出来てホットしています。
この研究会のプログラムでとても楽しみだったのが、自治医科大学分子病態治療研究センター 抗加齢医学研究部 黒尾 誠教授のご講演でした。
『CKD-MBD における FGF-Klotho 内分泌系の役割』と言う演題名です。
皆さん、Klotho遺伝子ってご存知でしょうか?
老化に関係する遺伝子であり、klotho遺伝子が欠失してしまうと、多彩な老化症状をもたらすことが知られています。
klotho遺伝子をコントロールすることで、老化を制御出来る可能性があると言うとんでもない遺伝子なのです。
そして、Klotho遺伝子を発見したのが黒尾教授です。
遺伝子を発見後、全米で最多の現役ノーベル賞学者を擁するテキサス大学からリクルートされて、渡米していた方です。
ずっと渡米したままだと思っていたのですが、昨年自治医科大学の教授に就任されていたとは知りませんでした。
黒尾先生について書かれたページはこちらです。
老化を起こす遺伝子発見なんて、思いっきりノーベル賞受賞候補であると思います。
そんな方が目の前で講演してくださると考えると大興奮でしたね。
お話の内容としてては、Klotho 遺伝子はリン代謝と密接な関係があり、リン酸が蓄積することで老化が起こること体内のリン酸値は、骨由来成長因子FGF23 とKlotho 遺伝子のコードするKlotho 蛋白によって調節されていること等でした。
研究会後の懇親会では、これまでお話する機会が無かった先生方とも交流できて、とても有意義な会になりました。
来年も演題出そうかなと思います。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。