HDF研究会の発表が終わり、年末の透析学会演題登録まで少し間が空いてゆっくりしています。

本来は、以前からやろうとしていた仕事をやればいいのですがなかなか気が進まず、かといって遊んでばかりいてもまずいので、オンラインHDFの文献をちらちら見ていたのですが、日本腎臓学会雑誌にあかね会 土谷総合病院副院長の川西英樹先生が書いた　

特集：血液浄化法　オンラインHDF療法　　日腎会誌2013：55（4）：523-528

を久しぶりに読み返しました。

川西先生をこの業界でご存じない方はいないと思いますが、HDF研究会理事長であり、元日本透析医学会理事長と、僕らにとっては雲の上の方です。

その論文には、オンラインHDFに対する現在の考え方が書かれていてとても勉強になります。

そして、その最後の部分に書いてあるのが下記文章です。

オンライン HDF はあくまで一定時間と回数(4~5 時 間・週 3 回)の前提のもとで除去効率の向上を得ようとするものであり,現時点では最高の除去効率を得られるもの である。

しかし頻回透析,長時間透析などの異なった透析 処方と比較すべきものでは

ない。たとえ比較しても,回数 と時間には太刀打ちできないことを肝に銘ずるべきである。

限られた時間と環境の中で出来る限り透析効率を上げるために、オンラインHDFが素晴らしい治療法であることは間違いないのが、これまでの知見からも頻回透析や長時間透析には全く太刀打ち出来ないことが分かっています。

すくなくとも、オンラインHDFを行う分透析時間を減らしても構わないと言う考えは間違っています。

高いQOLと健康で長生きするために、透析時間は大切です。

透析時間を30分延ばすだけでも、年間0.5×13×12=78時間分毒素を抜く事が出来ます。

貪欲にやっていきましょう。