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2013.08.19
診療
研究
仕事 / 職場

トキシノメーター購入しました。

当院にある透析装置(コンソール)は、一部のボトル式HDF対応コンソール以外の全てがオンラインHDF対応です。
オンラインHDFを行っていく上で、透析液はオンライン補充液でなくてはいけません。

2011年度JSDT「エンドトキシン捕捉フィルタ(ETRF)管理基準」によると
オンライン補充液の定義は

生菌数 10-6CFU/mL 未満
ET 0.001EU/mL 未満(測定感度未満)
とあります。

しかし、生菌数:10-6CFU/mLの測定は不可能であり,最終フィルタ直前の透析液は超純粋透析
液基準を担保するとなっています。

超純粋透析液(ultra-pure dialysis fluid)は、

生菌数 0.1CFU/mL 未満
ET 0.001EU/mL 未満(測定感度未満)
となっています。

CFU/mL という単位は、1 mLの試料に何個のコロニーを作る細胞が含まれているかを示す単位であり、通常の透析用水の細菌数の基準が100CFU/mL 未満ですので、その1/1000と言う値です。
そして、基準としているエンドトキシン濃度は測定感度未満です。

当院では、東レ・メディカル社製「トータルクリーン化システム」を採用しています。これはRO水(逆濾過水)を循環させることで停滞水を無くし、接続部や屈曲部の削減することで、きれいな水をスムーズに送ることが可能になるシステムです。さらに透析終了後、各装置とRO水ラインに極めて濃度の低い薬液を封入することにより配管内をクリーンに保ち、安全かつ安定した水や透析液を供給しています。

しかし、作成した透析液も各コンソールに運ばれる間に汚染される可能性が有ります。
一般的には、コンソールに入る直前でエンドトキシン捕捉フィルター(ETRF)と言うフィルターを通ることで、再度安全な透析液となります。

でも、本当に清浄化された超純粋透析液となっているか、確認する必要が有ります。
それで、私達は、作成した透析液の状態を確認するための指標として"エンドトキシン"という物質の残留濃度を測定します。

最近では、透析液水質確保加算という点数が請求出来る様になり、エンドトキシンを測定する施設が増えてきました。
ただ、一部のコンソールで測ればいいので、検査を外注検査としている施設が多いようです。

当院では、開院当初から透析液清浄化に力を入れていましたので、トキシノメーターミニという自施設でエンドトキシンを測定出来る装置を購入して測定をしていました。

こちらは4つの検体を同時に測定可能です。

今回、個室透析センターを増築したことも有り、更に多くの部位で検査する必要が出てきました。
オンライン補充液を管理していくためには、システム安定後も毎月全ての末端透析装置で補充液の検査をしなくてはなりません。

それで、今回16検体を同時に検査出来るトキシノメーターを購入しました。

こちらがトキシノメーターです。
現在は、個室透析センター2階の検査室にあります。

測定した結果は専用のパソコンで処理されます。

今までは、1回90分の測定で4検体しか出来ず、臨床工学技士が測定するのに一日がかりの仕事でしたが、今後は測定がスムースになるそうです。
院長としては、かなり大きな出費となりましたが、いい透析を行う為には大切な事だと考えております。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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