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第58回日本透析医学会学術集会・総会全日程終了
金曜日から日曜日にかけて福岡県の博多国際会議場で行われた第58回日本透析医学会学術集会・総会に参加してきました。
今回は、参加するだけでは無く、発表も頑張ろうと言うことで、4つの演題を発表してきました。
直前、演題を出し過ぎてアップアップになっていましたが、何とか発表してこれました。
6月21日金曜日の午後、
で口演の発表をしてきました。
東日本大震災で大きな被害を受けた事に対し、日本透析医会から多額の義援金を頂きました。
その義援金を元に福島県内の希望する施設に災害対策用のリライトカードを配布しました。
その報告の演題でした。
続けて別会場でポスターの発表を2演題してきました。
しっかり透析を行うことで貧血が改善して、包括化されているエリスロポイエチンの使用量が減量出来た事をアピールしてきました。
こちらの演題も自分としては面白い演題だと考えているものでした。
質問はそれほどありませんでしたが、興味深い演題を報告出来たのではと考えています。
6月23日日曜日のもう一つの口演は、とても広い第1会場で行われた口演のなかで最終の演題でした。
です。最後でしたので、帰られた方も多かったですが、たくさんの質問をしてもらいました。
内容としては、当院で血流360−400ml/分で透析している33名について、高血流によって前負荷が増大して心機能を悪化させるのではないかという透析業界では一般的に思われている考えに対し、心エコーを行い、前負荷を計測することでそのようなことは生じないと言う発表でした。
先ず、血流400ml/分に対して実測値はどのくらいなのかと言う質問が来ました。
15ゲージだと350ml/分くらいの実測であるとお答えしました。
次に、時間を延ばさずに血流を上げる方向なのかと聞かれまして、もちろん時間を延ばすことは大切であり、透析はやればやるほどいいとお答えしました。
3つ目が一番難関の質問で、いくら血流量を上げても透析液流量が低ければ意味が無いのではと言う鋭い指摘でした。
ごもっともですが、現在ある既存施設で出来る条件としては最大の条件で透析を行っており、増築後は今回発表した血流量に見合った十分な透析液流量での透析を提供したいとお答えしました。
そして、循環器科のDrより、心機能が悪い方に対して同様の事を行うとリスクになるのではと言う質問がありました。
今回の発表では、駆出率が50%未満と低い方達についても検討しており、シャント流量の範囲で脱血返血しているので問題とならないとお答えしました。
更に、座長からも質問があり、質問満載でした。
反響があったのを実感しました。
ちなみに今回の学会会場はとても広く、移動に人力タクシーも出ていました。
発表以外でもHDFや長時間透析のセッションも含めしっかり勉強してきました。
学んだことを明日からの診療に役立てたいと思います。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。