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2012.07.26
診療
研究

慢性血液透析患者におけるレボカルニチンの有用性の検討6

考察です。


今回の検討で、栄養状態としてDW、alb、GNRI、筋肉量、脂肪量について検討しましたが、有意な変化は認めませんでした。
若干アルブミンは上昇傾向にあり、栄養状態の悪い患者さん達で悪化していなかった事は良かったことです。

心機能の指標としてCTRの経過も同様でした。

今回一番注目すべきは、腎性貧血に対する効果です。
HbはESA製材でコントロールしているため、若干上昇傾向にあるものの、有意な変化を認めませんでした。
ESA使用量は、全体及び低栄養の患者で使用量が減少していました。
しかも、GNRI91未満の低栄養患者では、平均使用量が7176単位から2694単位に減少していました。

さらに、9000単位/週以上のESAを使用している患者数は、L-カルニチンの投与により3人から0人になっていました。

このことは、L-カルニチンがESA抵抗性の貧血に有用出ある事が示唆される事です。

まとめです。

L-カルニチンの投与により、栄養状態や心機能の改善は認めなかったが、低栄養の患者でも低下する事無く推移しました。

ESA使用量は、有意差は無かったが使用量が減量出来る傾向にあり、EPO抵抗性への効果が示唆されました。

今後は、L-カルニチンの増量と1年以上の長期成績について検討したいと考えています。

 

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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