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2011.12.16
診療
研究

安価な後発医薬品の普及促進策

後発医薬品(ジェネリック医薬品)、当院でも使っています。
しっかりした後発医薬品はどんどん出したいと考えています。
ただ、何でもかんでも後発医薬品をと言うのはちょっと考えてしまいます。

たとえば、カソデックスという前立腺癌治療薬のジェネリックでビカルタミド「NK」錠は、薬剤の有効性や副作用について市販後調査を行いしっかり確認しています。
この様なジェネリックは大歓迎です。

でも、同じ前立腺癌の治療薬プロスタールの後発品でクロルマジノン酢酸エステル錠25mgと言う薬が有ります。
プロスタールに後発品不可と記載していなかったため、僕の処方したプロスタールは薬局でこのクロルマジノン酢酸エステル錠25mgと言う薬に変更となっていました。
もちろん、薬局から変更の許可を求める連絡がありますから後発品が出ていることは知っていました。

その後あるときに、クロルマジノン酢酸エステル錠25mgの一錠の値段が15.4円で、プロスタール25の一錠の値段が113.4円だという事を知りました。

自分の出している処方が元々の薬の1/8の値段の後発品になっていると言うことにビックリしました。
それで、本当に100円以上するものが15円で出来るのか疑問に思いました。

我々が正規品を処方したときに、調剤薬局がしっかりした後発品を出してくれるかは、現在のところ分からないのです。
きちんとした効果がある薬かどうかを全く評価せずに、ただただ安く作った薬が大丈夫なのか、とても心配になりました。

結局、その後このことをクロルマジノン酢酸エステル錠25mgを処方している患者さん全てにお話したところ、以前のプロスタールが飲みたいと希望されました。
その後は、プロスタールには後発品不可を付けています。

以上の事から、安易な後発品の普及促進活動には疑問を持っています。
先発品は、厚生労働省の指導の下、ここまでやらなくてもいいのではと言う位の開発時の副作用研究や市販後調査をしています。
後発品にはそのような指導は一切ありません。
元々の成分は同じでも、添加物は違う場合があります。

後発品もきちんとした薬効があるのかは評価されるべきですし、タダ作っただけの薬を信用できないのは当たり前だと思います。

 

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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