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2011.09.11
診療
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仕事 / 職場

透析クリニックが被災して 18

医療材料について、とある問屋さんから当時の状況をメールで教えていただきました。
ご本人の許可を頂いていますので、ここに紹介いたします。

会社にも寄りますが、週末に掛けて在庫が減り、週末に在庫発注した物が週明けに入荷というサイクルが一般的です。
まさに3/11は金曜日で在庫があまり無い状態でした。

運送会社のシステムダウン・ターミナルでの荷物の散乱などで、週末発注分がほとんど入荷しませんでした。
商品によっては在庫も尽きてしまいました。

交通の遮断と追い討ちを掛けるように原発の水素爆発。東北方面(岩手・宮城・福島)の運送会社がストップしてしまい、各メーカー毎の対応に委ねられました。
透析消耗品同様、一般治療材料(注射針・シリンジ・輸液セット)や吸引カテーテル・衛生材料(ガーゼ等)は毎日必要です。

主要メーカーに連絡を取り、メーカー単独でトラックをチャーターし各県のディーラーへ配送してもらえる事になりました。
他のメーカーも他社の動向をみて、チャーターを出してきました。それでも10tトラックが初めて来たのは震災から丁度一週間後の17日(木)でした。

医療材料メーカーのほとんどが東京・大阪に本社を置き、支店・営業所は仙台に置いていますが、配送センターは栃木や茨城が多いです。
メーカーによってはリスク分散と配送効率の観点から仙台を中心に東北に配置しています。
今回、○○社の仙台倉庫が被災し、物流がストップしてしまいましたが、トラックチャーターや営業が配送を行い一部規格変更は有りましたが、在庫を切らす事がありませんでした。

衛生材料は名古屋・大阪・三重から日本海ルートで青森から福島まで下りて来るコースでした。
ドライバーには「またお願いします」と声を掛けましたが、苦笑いしてました。

震災や高速などの交通機関の状況が明らかになるにつれ、また、ガソリン不足もあり、宅配は出来ませんが運送会社のターミナルでの持ち込み発送とターミナル止めで引取が可能になりました。

当社の営業車・配送車を緊急車両登録が出来たため、ガソリンは何とかなりました。
記憶では連休明けの22日か23日に浜通り以外の運送便が再開し、昨日までの状況が一変し、物流再開でここまで変わるのか。 と思い知らされました。

今回は首都圏のダメージが少なかった為、約2週間弱で物流が再開しましたが、もし首都圏が被災した場合を考えますと、おそらくもっと時間がかかり復旧の見通しが付かないと思うととても恐ろしくなります。

今回スピーディーだったメーカーは阪神淡路大震災の経験を教訓として行動してくれました。これを期にメーカー本社が被災した場合等ののストレステストを是非行って頂きたいと思います。

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今回は医療材料の問屋さんの話ですが、薬品関連の問屋さんもとても頑張っていただき、とてもありがたかったです。

どうもありがとうございました。
スタッフ一同感謝いたします。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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